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2013年 1月
『First Night In Newark』(-) |
『First Night In Newark』(-) 2CD
Dec.13 2012 Prudential Center,Newark,NJ
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Opening/2.Introduction/3.Get Off Of My Cloud/4.The Last Time/5.It's Only Rock'n Roll/6.Paint It Black/7.Gimme Shelter/8.Respectable(with John Mayer)/9.Wild Horses/10.Around And Around/11.Doom And Gloom/12.One More Shot/13.Miss You/14.Honky Tonk Women
(Disc-2)
1.Band Introduction/2.Before They Make Me Run/3.Happy/4.Midnight Rambler(with Mick Taylor)/5.Start Me Up/6.Tumbling Dice/7.Brown Sugar/8.Sympathy For The Devil/9.You Can't Always Get What You Want(with The Choir of Trinity Wall Street)/10.Jumping Jack Flash/11.Satisfaction
50周年記念短期ツアー4公演目の12月13日ニューアークはプルデンシャル・センター公演収録盤。
この公演は、本作より先に次公演の放送音源のCDとDVDをカップリングした5枚組のMayflower『Complete Prudential Center Two Nights 2012』(MF-18/19/20/21) がリリースされていましたが、録音位置は似たような感じで、どちらも音が近い演奏を大きく捉えた好録音。
いずれも耳障りな歓声や手拍子、拍手の類はほとんどありませんが、Mayflower盤の方がややパラパラといった手拍子が時折聞こえます。とはいえ本作も"Paint It Black"で手拍子が入っていたりしますが、こちらも気にはなりません。
本作は高域がキツ目で、シンバルや"Doom And Gloom"で鳴るサンプリングのハンドクラップが耳につく程。ここはもう少し高域控えめにして欲しかったところ。また中低域の出たMayflower盤に対し、本作はやや音の線が細く感じてしまうので、もう少し厚めの音造りにした方が良かったかもしれません。
また、定位も最初右寄りに位置しており、"Midnight Rambler"の途中から
頻繁ではないものの、定位がやや左に寄ったり、やや右に寄ったりと変化するのに加え、"Brown Sugar"のサックスソロから3コーラス目の途中までは音がかなり左に片寄って右チャンネルの抜けが悪くなったりしています。Mayflower盤はそのようなことなく安定していたので、本作もここらは丁寧な調整をしてもらいたかったかなと。
Mayflower盤が途中からの収録だったオープニングのビデオコメントは、本作は始まる前の場内の模様から収録。
逆にアンコール終了後についてはMayflower盤の方が長く、場内BGMで流れた"Cherry Oh Baby"を僅かながら聴くことができます。とはいえ、これはあってもなくても良かったりはしますが。
Mayflower盤ではクレジットもなくチャプターも振られておらずと不親切だった、"Honky Tonk Women"終了後のメンバー紹介については、本作はきちんとクレジットもされチャプターも振られています。
ということで、大元の素材自体はMayflower盤よりも、僅かの差ではあるものの良かったりしたので、もう少し丁寧に造ってあればといったタイトルではあります。 |
by Hara ¦ 07:02, Wednesday, Jan 30, 2013 ¦ 固定リンク
『Complete Prudential Center Two Nights 2012』(Mayflower) |
『Complete Prudential Center Two Nights 2012』(MF-18/19/20/21) 4CD+1DVD
Dec.13 & 15 2012 Prudential Center,Newark,NJ
Disc-1
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
Disc-2
Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Opening Film/2.Gollila Drums/3.Get Off Of My Cloud/4.The Last Time/5.It's Only Rock'n Roll/6.Paint It Black/7.Gimme Shelter/8.Respectable(with John Mayer)/9.Wild Horses/10.Around And Around/11.Doom And Gloom/12.One More Shot/13.Miss You/14.Honky Tonk Women
(Disc-2)
1.Before They Make Me Run/2.Happy/3.Midnight Rambler(with Mick Taylor)/4.Start Me Up/5.Tumbling Dice/6.Brown Sugar/7.Sympathy For The Devil/8.You Can't Always Get What You Want(with The Choir of Trinity Wall Street)/9.Jumping Jack Flash/10.Satisfaction
(Disc-3)
1.Introduction/2.Gollila Drums/3.Get Off Of My Cloud/4.The Last Time/5.It's Only Rock'n Roll/6.Paint It Black/7.Gimme Shelter(with Lady Gaga)/8.Wild Horses/9.Going Down(with John Mayer & Gary Clark Jr.)/10.Dead Flowers/11.Who Do You Love?(with The Black Keys)/12.Doom And Gloom/13.One More Shot/14.Miss You
(Disc-4)
1.Honky Tonk Women/2.Before They Make Me Run/3.Happy/4.Midnight Rambler(with Mick Taylor)/5.Start Me Up/6.Tumbling Dice(with Bruce Springsteen)/7.Brown Sugar/8.Sympathy For The Devil/9.You Can't Always Get What You Want(with The Choir of Trinity Wall Street)/10.Jumping Jack Flash/11.Satisfaction
(DVD-Disc)
1.Introduction/2.Get Off Of My Cloud/3.The Last Time/4.It's Only Rock'n Roll/5.Paint It Black/6.Gimme Shelter(with Lady Gaga)/7.Wild Horses/8.Going Down(with John Mayer & Gary Clark Jr.)/9.Dead Flowers/10.Who Do You Love?(with The Black Keys)/11.Doom And Gloom/12.One More Shot/13.Miss You/14.Honky Tonk Women/15.Before They Make Me Run/16.Happy/17.Midnight Rambler(with Mick Taylor)/18.Start Me Up/19.Tumbling Dice(with Bruce Springsteen)/20.Brown Sugar/21.Sympathy For The Devil/22.You Can't Always Get What You Want(with The Choir of Trinity Wall Street)/23.Jumping Jack Flash/24.Satisfaction
ディスク1と2には、50周年記念短期ツアー4公演目にあたる12月13日ニューアークのプルデンシャル・センター公演を収録。
この日のゲストはジョン・メイヤー、ミック・テイラー、そしてトリニティ・ウォール街教会合唱隊の3組で、女性ソロヴォーカリストのゲストは無し。したがって今ツアーでは女性ゲストの客演曲となっていた"Gimme Shelter"は、ツアー唯一の単独演奏。やはりミックが通して歌っていた方がしっくりくるかと。
"Respectable"は今ツアーではこの日だけの演奏ですが、ここ何回かのツアーでの同曲では一番良いのではという出来。ゲストのジョン・メイヤーの早弾きソロはさておき、客演していることにより明らかにグルーブが良くなっています。
また、この公演と次の同会場公演では、かつてB2Bツアーでやっていたインターネットによるリクエストという懐かしの投票企画も復活。B2Bの時同様にどこまで本当に反映されているのか不明ではありますが、この日のリクエストはエルモカンボ公演以来の"Around And Around"。2日後の生中継に備え喉をセーブしているのか、ミックの後半部のヴォーカルが上がりきらない点はイマイチだったりしますが、総じてまとまったいい演奏で、生中継される次公演で取りあげてもらいたかったところ。
ミックのヴォーカルといえば、本編ラストの"Sympathy For The Devil"。イアーモニターが不調だったのか、終始うわずったラインで歌ってしまっているというハプニングが発生しています。
さて本作の音のですが、演奏を大きく捉えた好録音。時折パラパラと手拍子や拍手が入ったりしますが、ほとんど気にならないレベル。
この公演を収録したタイトルとしては後発の『First Night In Newark』(-)があり、こちらも別項でレビューする予定ではいますが、とりあえず比較してみますと・・・。
まず、音の近さはほぼ同じの演奏を大きく捉えた好録音で、手拍子のパラパラ具合は本作より少なめ。
『First Night In Newark』は前方の客の影響なのか定位が変わったりしますが、本作は終始安定しています。
また『First Night In Newark』は高域強めのシンバルが時折耳につく音造りでしたが、本作も若干高域強めに感じる部分はあれど『First Night In Newark』ほどではなく、中低域が締まった線の細い音だった『First Night In Newark』に対し、本作は低域の出た厚めの音になっています。
オープニングのコメントビデオは途中からの収録となっており、メンバー紹介のクレジットもなかったりしますが、こちらはチャプターが振られていないだけで、"Honky Tonk Women"の後にきちんしっかりと収録されています。
ディスク3と4は、生中継された12月15日プルデンシャル・センター公演を、その放送音源から。
WOWWOWでも生中継されたのでほとんど説明不要だとは思いますが、オープニングの"Get Off Of My Cloud"。ロンドンでキツかったのか、前公演ではサビの「Hey,Hey,You,You」のあとの「Get Off Of My Cloud」を流す感じでバックのコーラスに合わさずにミックは歌っていましたが、この日はバックに合わせて丁寧に歌っていたりするのは、さすが中継ならでは。
音の方は当然の事ながらの高音質ステレオサウンドボード。やや高域が強めに感じるので、もう少し控えめにしてもらいたかったかなと。
"Introducton"とクレジットされたディスク3のオープニングトラックは、客電が落ちる前の会場のざわめき1分半ほどとコメントビデオが一緒になったトラック。ディスク1のコメントビデオのクレジットが"Opening Film"となっているのに、こちらは"Introducton"、このあたりは統一感を出してもらいたかったような気も。
またディスク1同様、こちらもメンバー紹介にチャプターが振られておらず、13日公演の方はディスクの最後だったからまだ良かったようなものの、こちらはメンバー紹介前の"Honky Tonk Women"がディスク4の頭に来てしまっているので、ここはきちんとチャプターを振ってもらいたかったかなと。
封入されているプレスDVDにも少しだけ触れておくと、基になったのはネット経由の海外放送版のようで、WOWWOWでの放送で確認出来た箇所以外で画と音がズレている部分があったり、時折コマ不足で動きがカクカクしているところがあったりと、せっかくのプレスだったのだからもう少し丁寧に作ってもらいたかったのですが・・・。CDの方が良かっただけに、こちらはちょっと残念。 |
by Hara ¦ 07:03, Tuesday, Jan 29, 2013 ¦ 固定リンク
『Complete O2 Arena Two Nights 2012』(Mayflower) |
『Complete O2 Arena Two Nights 2012』(MF-13/14/15/16) 4CD
Nov.25 & 29 2012 O2 Arena,London,UK
Stereo Audience Recording
Quality:Very Good
(※)Disc-2 Track.11
Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent - Very Good
(※)Disc-2 Track.12
Oct.11 2012 Studio Planet Live,Bondy,France
Stereo Audience Recording
Quality:Good
(※)Disc-4 Track.11
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Before The Show/2.Introduction/3.I Wanna Be Your Man/4.Get Off Of My Cloud/5.It's All Over Now/6.Paint It Black/7.Gimme Shelter(with Mary J.Blige)/8.Wild Horses/9.All Down The Line/10.Going Down(with Jeff Beck)/11.Out Of Control/12.One More Shot/13.Doom And Gloom/14.It's Only Rock'n Roll(with Bill Wyman)/15.Honky Tonk Women(with Bill Wyman)/16.Band Introductions
(Disc-2)
1.Before They Make Me Run/2.Happy/3.Midnight Rambler(with Mick Taylor)/4.Miss You/5.Start Me Up/6.Tumbling Dice/7.Brown Sugar/8.Sympathy For The Devil/9.You Can't Always Get What You Want(with London Youth Choir)/10.Jumping Jack Flash
Bonus Track
11.Introduction - I Wanna Be Your Man/12.I Wanna Be Your Man
(Disc-3)
1.Introduction/2.Get Off Of My Cloud/3.I Wanna Be Your Man/4.The Last Time/5.Paint It Black/6.Gimme Shelter(with Florence Welch)/7.Lady Jane/8.Chanpagne And Reefer(with Eric Clapton)/9.Live With Me/10.Miss You/11.One More Shot/12.Doom And Gloom/13.It's Only Rock'n Roll(with Bill Wyman)/14.Honky Tonk Women(with Bill Wyman)/15.Band Introductions
(Disc-4)
1.Before They Make Me Run/2.Happy/3.Midnight Rambler(with Mick Taylor)/4.Start Me Up/5.Tumbling Dice/6.Brown Sugar/7.Sympathy For The Devil/8.You Can't Always Get What You Want(with London Youth Choir)/9.Jumping Jack Flash/10.Satisfaction/
Bonus Track
11.You Can't Always Get What You Want(with London Youth Choir)
ディスク1と2には、50周年記念短期ツアー初日の11月25日ロンドンO2アリーナ公演を収録。
全体的にエコーがかった、やや距離感のあるオーディエンス録音で、時折パチパチと手拍子がはいる箇所もあったりしますが、基本的には耳障りな手拍子や拍手・歓声の類はほとんど無し。
若干潰れ気味な音は迫力があるといえばいえますが、高域を持ち上げた音造りの弊害で、時折シンバルが耳につく箇所も。
ディスク1冒頭の"Before The Show"は、場内BGMが鳴り響く中、観客がざわついているだけの部分を2分46秒程収録しているトラックで、ヴィデオスクリーンにコメントが流れる演出のオープニングは未収録。
ディスク2の最後2トラックはボーナストラックで、まずは初日のサウンドボードソースと称されたライブ冒頭部分。ドラムパフォーマンスの抜粋からバンドコール、そして"I Wanna Be Your Man"はイントロのみで歌が入る前にフェードアウトという中途半端なトラック。音の方は低域出すぎの感あり。
続いての"I Wanna Be Your Man"は、パリ近郊のボンディーで行われていたリハーサルを外から録音したもので、歌い始め直後から曲の終盤までの3分弱程を収録。車が通りすぎていく音や周りの騒音を拾っていたりすることに加え、録れている演奏は当然の事ながら分離の悪い音だったりしますが、貴重な音源ではあります。こちらのトラックも低域が出過ぎにつき、もう少し抑えた方が良かったかも。
ディスク3と4は、4日後の11月29日公演。
ディスク1&2収録の25日音源よりも更に距離感のある定位が右に寄った音で、高域持ち上げすぎの耳に刺さる音造りにつき、これは何とかしてほしかったところ。
オープニングのスクリーンにコメントが流れる演出はこちらも未収録で、ドラムパフォーマンスの途中からの収録。
"Miss You"のサックスソロ直後のミックが歌い出すあたりの、4分58秒から5分11秒までは定位が変わって音が割れ気味になることから、別音源補填のようにも聞こえますが何とも判別出来ず。
ディスク4ラストにボーナス収録された"You Can't Always Get What You Want"は、You Tubeのオフィシャルからで(情報Thanks atsu-yさん)、ロンドンユース合唱団のコーラスから始まり、ホーンのフレーズを聞けば分かるようにイントロを妙に長く編集した挙げ句、ミックが歌い出す前にフェードアウトというなんとも中途半端なトラック。サウンドボード音源とされていますが、右チャンネルに終始話し声が入っていることやイントロに被る手拍子の録れ方から、オフィシャルとはいえど音自体はオーディエンス録音。
表ジャケットのメンバー写真の年代が合っていないのは、WOWWOWのアメリカ公演生中継の広告でこの写真が使われていたことから。とはいえこのあたりはきっちりとして欲しかったところ。 |
by Hara ¦ 07:01, Monday, Jan 28, 2013 ¦ 固定リンク
『Chanpagne,Reefer And A Red Headed Woman』(Godfather) |
『Chanpagne,Reefer And A Red Headed Woman』(G.R.832/833) 2CD
Nov.29 2012 O2 Arena,London,UK
Mono Soundboard + Stereo Audience Recording (Matrix)
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Video ScreenIntro/2.Show Intro/3.Get Off Of My Cloud/4.I Wanna Be Your Man/5.The Last Time/6.Paint It Black/7.Gimme Shelter(with Florence Welch)/8.Lady Jane/9.Chanpagne And Reefer(with Eric Clapton)/10.Live With Me/11.Miss You/12.One More Shot/13.Doom And Gloom/14.It's Only Rock'n Roll(with Bill Wyman)/15.Honky Tonk Women(with Bill Wyman)
(Disc-2)
1.Band Introductions/2.Before They Make Me Run/3.Happy/4.Midnight Rambler(with Mick Taylor)/5.Start Me Up/6.Tumbling Dice/7.Brown Sugar/8.Sympathy For The Devil/9.You Can't Always Get What You Want/10.Jumping Jack Flash/11.Satisfaction
初日の演奏曲から5曲入れ替えての50周年記念ロンドン公演2日目。
3曲目で早速登場の入れ替え曲は、B2Bツアー以来の"The Last Time"。B2Bツアーは無理矢理な感じの8ビートアレンジでしたが、今回はオリジナルに沿ったシャッフルアレンジに戻されています。
6曲目は1967年以来45年ぶりの"Lady Jane"。イントロのアルペジオを1フレーズ毎いちいち途切れさせているのが、やや違和感があったりするものの、歌が入ってからは素晴らしい演奏。初日も演奏予定にはなっていたようですが、結局この短期ツアーで演奏したのはこの日のみというレア曲に。
初日これから一気にという流れを分断していた"Miss You"は、新曲コーナーの前に移動。たしかにこのあたりの位置の方がしっくり来てます。
この日のゲストは、"Gimme Shelter"にフローレンス・ウェルチ、"Chanpagne And Reefer"にはエリック・クラプトン、そして初日に続いてビル・ワイマンとミック。テイラーの元メンバー達。
ビル・ワイマンは初日同様に"IORR"と"Honky Tonk Women"で登場ですが、こちらも初日同様ほとんど音が聞こえません・・・。ということでせめてその姿くらいはという場合には、この公演もネットで観ることも出来るし、DVD-Rも幾つか出ているようですが、プレスDVDでは初日同様何種類かのオーディエンス映像をまとめてこの日のコンサートをほぼ丸々収録した『London O2 Arena 29th November 2012』(MF-12)にて観ることが出来ます。
同じくミックテイラーも初日と同じく"Midnight Rambler"で競演。こちらは初日よりも馴染んだ演奏を聴くことが出来ます。
そしてこの日のオーラスは、初日時間押しの関係でカットされた"Satisfaction"。
さて本作ですが、このレーベルの初日収録作同様に、イアーモニターの傍受音源へオーディエンス音源をミックスしたもの。
したがって演奏はモノラルで、曲間の歓声はステレオ。ただ、ミックスしているオーディエンス音源の録音位置がこの日も良かったようで、近くでのパチパチといった拍手を大きく拾ってないことから大変バランスよい歓声の入り方となっています。
この日はイアーモニターに飛ばしている電波なのか、受信状況なのか不明ですが、ライブ前半にノイズが入る箇所があり、2曲目に下がった"I Wanna Be Your Man"の2分11秒ギターソロではジリっという大きなノイズが。
また"Paint It Black"の歌い出し「red door and I」部分、0分28秒から29秒にかけて一瞬音が変わりますが、この部分こそが被せてあるオーディエンス音源本来の音ではないかなと。おそらくイアーモニター音源の方で大きなノイズか何か入っていて、やむなくオフにせざるを得なかったのではと推測されますが、録れている音自体が演奏を大きく拾っているので、通して聴いていても一瞬この部分だけエコーがかかって音が右に揺れたという印象を受ける程度。
また、"Chanpagne And Reefer"終了後の6分18秒も音切れがありますが、ここは曲中ではないので問題なし。
鍵盤は基本的に小さく、ベースは曲によって大きくなったり小さくなったりするバランスは出音自体がそうなっているので当然ながらこの日も同様ですが、"You Can't Always Get What You Want"序盤で弾いているミックのアコギは、ほとんど聞こえなかった初日に比べると、この日はかすかながら聴くことが出来ます。
音の方は、このレーベル特有の高域を持ち上げる処理を施していないことから、自然な聴きやすい感じの音に仕上がっています。 |
by Hara ¦ 06:53, Thursday, Jan 24, 2013 ¦ 固定リンク
『Everybody Rattle Your Jewelry』(Godfather) |
『Everybody Rattle Your Jewelry』(G.R.830/831) 2CD
Nov.25 2012 O2 Arena,London,UK
Mono Soundboard + Stereo Audience Recording (Matrix)
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Video Screen Intro/2.Show Intro/3.I Wanna Be Your Man/
4.Get Off Of My Cloud/5.It's All Over Now/6.Paint It Black/7.Gimme Shelter(with Mary J.Blige)/8.Wild Horses/9.All Down The Line/10.Going Down(with Jeff Beck)/11.Out Of Control/12.One More Shot/13.Doom And Gloom/14.It's Only Rock'n Roll(with Bill Wyman)
(Disc-2)
1.Honky Tonk Women(with Bill Wyman)/2.Band Introductions/3.Before They Make Me Run/4.Happy/5.Midnight Rambler(with Mick Taylor)/6.Miss You/7.Start Me Up/8.Tumbling Dice/9.Brown Sugar/10.Sympathy For The Devil/11.You Can't Always Get What You Want/12.Jumping Jack Flash
50周年記念短期ツアーロンドン初日公演収録盤。
本作は、イアーモニター音声即ちモノラルサウンドボード音源をメインとし、臨場感与える為にステレオオーディエンス音源を被せたもの。
これまでストーンズのイアーモニター音源といえば、前ABBツアーでの日本公演が全公演分リリースされており、この時のものはストーンズ4人の音がメインで、ベース・コーラス・鍵盤は基本かすかに鳴っている程度というコアな4人の演奏のみが聞けるというバランス。SWツアー以降の、サポートの音が前面に出てくるアレンジに不満のあった人には、実際の4人の演奏云々はともかく、ある意味理想的な音ではありましたが、やはりアンバランスな感は否めない音源ではありました。
本作の音はというと、ベースと鍵盤が基本小さく抑えられ、要所でしかよく聞こえないというのはABB日本公演ものと似た感じと思いきや、これは基本的に会場の出音もそうだったということが、本作より先行してリリースされていた、この日のオーディエンス録音収録盤『Complete O2 Arena Two Nights 2012』(MF-13/14/15/16)にて確認出来ます。
このイアーモニター音源、機材の進歩なのかABB日本公演もののようなややエコーがかった音ではなく、卓直結音源そのままのような整理された音で、イアーモニターだけあって耳に刺さることのないすっきりした音質となっています。
また、被せられているオーディエンス音源も歓声の録れ方が非常に良く、曲が終わった後やミックのMCに歓声が被ってきても、手拍子や叫び声を近くでダイレクトに拾っていない為、ぱっと聞きでは放送音源よりも落ち着いた感じの歓声がバランス良く入ってくるという理想的なもの。
とはいえ、そこはオーディエンス音源だけあって、"It's All Over Now"終了後は女性の話し声を拾っていたりもしますが・・・。
さて、ライブ本編ですが、オープニングのイントロ(SE)については、ABB日本公演もののイアーモニター音源ではそもそも音自体を拾っておらず、ステージに出て行く前のメンバーの会話等の興味深い音を拾っていましたが、本作は基本的に出音と同じにつき、きっちりとサウンドボードにてオープニングのSEを聴くことが出来ます。
本作では"Show Intro"と題された、ゴリラのお面を付けたパフォーマンス集団がドラムを叩きながら場内を練り歩く際のBGMとして流されたSE音源。"Sympathy For The Devil"のパーカッションから始まり、前半はこれをベースにしたものですが、後半はベースが"Continenntal Drift"に変わり、B2BツアーのオープニングSEを彷彿させる白玉のシンセストリングスが被る等、歴史を前面に打ち出したライブならではのさりげない演出と感じましたが、はたして真相は如何に。
オープニングは、ウォームアップギグでオープニングだった"Route 66"(この曲、復活のSWツアーでも候補でした)かと思いきや、全く予想外の"I Wanna Be Your Man"。
やはり"1963年の"デビューアルバム1曲目よりも、イギリス公演ということもあり、1年早く"デビュー50周年"をこの年迎えた地元のビートルズに花を持たせる形で、提供してもらった曲を選んだということでしょうか。結局、オープニングに選ばれはしたものの、ツアー3公演目をもってセットリストから外されることに。
3曲目の"It's All Over Now"。1967年や1973年ではアレンジ自体を大幅に変更、そしてVLツアーでのイントロはFacesでの形と、色々いじる曲ではありましたが、今回は1965年以来となるスタジオ版に近い形での演奏になっています。
今回の短期ツアーは毎回ゲストを呼ぶという、後に何らかの形でのリリースも念頭にあるのかという形態のものでありましたが、2番目に出てきたジェフ・ベックと演奏したのは"Going Down"。この曲はミックとキースそれぞれもソロのライブで演奏しており、どうでもいいといえばどうでもいいことなんですが、ストーンズ・ミックソロ・キースソロの3つで共通に演奏されたのは、"Gimme Shelter"に続いて2曲目ということになります。
アーバンジャングルツアー以来となるビルワイマンが演奏に加わったのは、"IORR"と"Honky Tonk Women"の2曲。しかし残念なことに肝心のベース音があまり聞こえません・・・。他のゲストはきちんと目立つようフィーチャーされているのだし、"Miss You"ではダリルのベース音が大きめに出るよう設定されているのだから、ビル参加の曲もそうしてあげればいいのにとは思うのですが。
音が聞こえないなら映像はというと、DVD-Rも幾つか出ているようですが、プレスDVDでは何種類かのオーディエンス映像をまとめてこの日のコンサートをほぼ丸々収録した『London O2 Arena 25th November 2012』(MF-11)にて観ることが出来ます。
ちなみにこの2曲はアレンジも微妙にこれまでのツアーと変えられており、正直フィットしているとは思えませんが、"IORR"はサビのリサのコーラスが1オクターブアップの甲高いものに。"Honky Tonk Women"では、イントロでチャックが弾く、サンプリングのカウベルのチューン(というのかな)が下げられています。
"Midnight Rambler"では、1981年カンサスシティでの飛び入り以来のステージ競演となるミック・テイラーがゲスト。リズムが8ビートに変わった後もシャッフルベースのソロを弾き続けてしまう等のぎこちなさはあるものの、さすがの演奏ぶり。
本編ラストは、"Sympathy For The Devil"。パーカッションのシーケンスをベースに演奏するパターンとなってからは、NSツアーでアンコールのラストを飾っていましたが、この時は曲の終盤でホーンも入ってきて、如何にもライブの終わりという感じを演出していたのに対し、今回はいつものあっさりした感じのアレンジのままにつき、これで終わり?的な感は否めないかなと。 |
by Hara ¦ 06:30, Wednesday, Jan 23, 2013 ¦ 固定リンク
『Mundialito'82』(-) 2CD
July.11 1982 Stadio Communale Di Torino,Turin,Italy
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent-Very Good
(Disc-1)
1.Take The A Train/2.Under My Thumb/3.When The Whip Comes Down/4.Let's Spend The Night Together/5.Shattered/6.Neighbours/7.Black Limousine/8.Just My Imagination/9.Twenty Flight Rock/10.Going To A Go Go/11.Let Me Go/12.Time Is On My Side/13.Beast Of Burden/14.You Can't Always Get What You Want/15.Band Introductions/16.Angie/17.Tumbling Dice
(Disc-2)
1.She's So Cold/2.Hang Fire/3.Miss You/4.Honky Tonk Women/5.Brown Sugar/6.Start Me Up/7.Jumping Jack Flash/8.Satisfaction/9.1812 Overture
アナログ時代では数少なかったコンサート全曲収録LPを複刻したタイトル。
基となったLPは1982年7月11日トリノ公演を収録した3枚組LP『Mundialito'82』(SS 11)。
この年はというと、オフィシャルDVD『The Biggest Bang』ディスク4のツアードキュメンタリーのミラノパートでの、ミックによるコメントでも触れられているように、イタリア代表がサッカーワールドカップスペイン大会で優勝した年で、本作収録の7月11日は丁度決勝戦でイタリアが優勝を決めた日。
ということで本作のトレイ側の内ジャケに画像がデザインされていますが、このLPは、各ディスクが収録会場であるイタリアにちなんで緑・白・赤の国旗カラーに色分けされている上(LPの順番は緑・赤・白のようですが)、レーベルには「Coppa Del Mondo」との文字にワールドカップ優勝トロフィーのイラスト。
表ジャケットにもサッカーボールがデザインされているのに加え、裏ジャケットには当時のイタリア代表チームの集合写真、と完全にイタリア優勝記念盤といった装丁になっています。
このLPについてはモノクロの2つ折りスリックバージョンもありますが、こちらのディスクはホワイトレーベルで色分けは緑・赤・青という、せっかくのジャケットを含めたコンセプトが中途半端なものに・・・。
音の方は、当時の録音としてはかなりクリアーな音質で、演奏を大きく捉え、耳障りな歓声や手拍子の類はほとんど無しという、このツアーのブートの中でも上質な部類に属するものではありました。
さて本作ですが、基本的な音はイコライジングを施さずLPそのままに。LPでは早かったピッチを正常に修正し、ヒスノイズを若干除去している模様。
また、LPでは聴きづらかったオープニングの"Take The A Train"と"Under My Thumb"での、録音レベルの調整によって音が大きく歪んだり急に小さくなったりしていた部分を、完全ではないもののなるべく均等な音量レベルになるよう補整がされていることに加え、"Under My Thumb"最初のサビで発生していたオーバーレベルによる音割れと音飛びを、次のサビの同部分をコピー補填してスムーズに聴けるよう編集しています。
LPの各面替わり部分についても、あまり違和感を覚えぬようクロスフェード処理等で繋いでいますが、"Miss You"が頭欠けを起こしていた、"Hang Fire"と"Miss You"の間については、テープ起こしのVGP『Mundialito 1982』(VGP-121)よりもジェネレーションが若いテープ音源を補填したようで、若干音量レベルは上がっているものの、こちらも音質差なくスムーズに聴けるように編集されています。
ちなみに、このVGP『Mundialito 1982』、これまでこの公演を収録した唯一のプレスCDではありましたが、基にしたテープはLPと同じ音源ではあったものの、テープのジェネレーションが高かった為に、ヒスノイズが多く低音も割れているのに加え、LPでは切れていなかった"Let Me Go"のイントロが切れており、最後のSE"1812 Overture"も未収録という厳しい内容のタイトルでした。
なお、本作の"Hang Fire"の展開部及び"Miss You"のサックスソロ冒頭で、右チャンネルから発生しているザザッという軽いノイズは、本作が基にしたLPの状態に起因するもののようで、今回比較に使ったLPでは発生していません。また、"Satisfaction"の1コーラス目に発生している音ブレについては、テープ落としのVGP盤にはなく、比較使用のLPでも発生しているということで、これはLPマスターの問題かと。
曲目を見れば分かるように、この日は"Little T&A"が演奏されず、メンバー紹介でキースを紹介した後はいきなり"Angie"が始まるという何とも変な感じの流れになっていますが、ミックが歌い出せず一回り余分にイントロを回していることから、キースがメンバー紹介中にチャーリーと示し合わせて、突発的にこの流れにした可能性が大かと推測されます。
この公演については"Under My Thumb"がテレビ放送されており、モノクロながらGoldplateの『European Tour 1982』(GP-1210 CD1/2 DVD1/2)で見ることが出来ますが、基となったネット映像自体の音声が、本作と同じブートLP音源に差し替えられていますので、本来のテレビ放送の音声ではありません。
また、この『European Tour 1982』にこの日の演奏として収録されている"Satisfaction"については、演奏が明らかに別ものですので、翌日の12日公演からというのが正解のようです。 |
by Hara ¦ 06:45, Wednesday, Jan 16, 2013 ¦ 固定リンク
『Where's Bobby K?』(Godfather) |
『Where's Bobby K?』(G.R.816/817) 2CD
Apr.11 2006 Telstra Stadium,Sydney,Australia
Stereo Audience Recording
Quality:Very Good
(Disc-1)
1.Intro/2.Jumping Jack Flash/3.Let's Spend The Night Together/4.You Got Me A Rocking/5.Oh No Not You Again/6.Dead Flowers/7.Angie/8.It's Only Rock'n Roll/9.Tumbling Dice/10.Night Time Is The Right Time/11.Band Introductions/12.This Place Is Empty/13.Happy
(Disc-2)
1.Miss You/2.Rough Justice/3.Get Off Of My Cloud/4.Honky Tonk Women/5.Paint It Black/6.Sympathy For The Devil/7.Start Me Up/8.Brown Sugar/9.You Can't Always Get What You Want/10.Satisfaction
日本公演の後、上海公演を経ての「Australia & New Zealand Tour」(ツアーといっても全4公演で、前Licksツアーからは半減だったりするわけですが)、初日にあたるシドニー公演収録盤。
曲目だけ見ると平均的なもので、何故に今頃リリース感があったりしますが、本作のタイトルに掲げられている通り、この公演はボビーキーズが欠席。
ホーン自体は4人いるので1人欠席でも大勢に影響は無さそうですが、ボビーが単独でソロを吹いていた"Brown Sugar"の間奏がどうなったかといえば、普通に考えれば前年5月のジュリアード音楽院で行ったホーン不在のミニライブでの同曲でソロを弾いていたロニーが代わりに弾きそうなもんですが、ロニーは弾かせてもらえず、ティム・リースが代わりに吹いています。
このティム・リースのソロ、導入部こそボビーのソロとほぼ同じなものの、独自色を出そうとしたのかフレーズを変えてみたようですが、ちょっと合っていないような気も・・・。とはいえボビーのソロが毎度お馴染みのフレーズだったりするので、馴染みの度合いもあることから、これはこれでなかなか新鮮に聞こえます。
また、この公演では機材トラブルがあったようで、"Honky Tonk Women"を終えてストーンズがメインステージに帰ってきた直後から鳴り始めるはずの"Sympathy For The Devil"のシーケンサーが鳴らず、場内にはザーっといったホワイトノイズが幾度か響くのみで一向に始まる気配なし。結局ストーンズ側で曲順入れ替えを決断したようで、"Honky Tonk Women"終了後、約2分間の空白の後に"Paint It Black"の演奏を始めるといった珍しい場面も本作では聴くことが出来ます。ちなみに飛ばされた格好となった"Sympathy For The Devil"は、何事もなかったように仕切直しで"Paint It Black"の次に演奏されていますが、今度は頭からシーケンサーもきちんと鳴っており、アレンジの変更等はなし。
あと、これはトラブルではありませんが、オーラスの"Satisfaction"のキース、イントロがものすごいことに・・・。
さて、そんなある意味聴き所満載の本作の音の方ですが、中域寄りでクリアーさに欠ける音質で、輪郭もややぼやけ気味だったりはするものの、耳障りな手拍子や歓声の類はほとんど拾っていないので、ストレスなく通しで聴くことが出来ます。 |
by Hara ¦ 10:33, Monday, Jan 14, 2013 ¦ 固定リンク
『Live In Hot 'Lanta』(Tarantura) |
『Live In Hot 'Lanta』(TCDRS-9-1,2) 2CD
July.30 1975 The Omni Coliseum,Atlanta,GA
Mono Audience Recording
Quality:Very Good - Good
(※)Disc-1 Track.2,Disc-2 Track.7,8
Mono Audience Recording
Quality:Very Good - Fair
(Disc-1)
1.Fanfale For The Common Man/2.Honky Tonk Women/3.All Down The Line/4.If You Can't Rock Me/5.Get Off Of My Cloud/6.Star Star/7.Gimme Shelter/8.Ain't Too Proud To Beg/9.You Gotta Move/10.You Can't Always Get What You Want/11.Happy/12.Tumbling Dice/13.It's Only Rock'n Roll
(Disc-2)
1.Band Introduction/2.Fingerprint File/3.Wild Horses/4.That's Life/5.Outa Space/6.Brown Sugar/7.Midnight Rambler/8.Rip This Joint/9.Street Fighting Man/10.Jumping Jack Flash
初のブート化となるツアー終盤のアトランタ公演全曲収録盤。
いきなり"Honky Tonk Women"では、基テープの劣化が激しかったらしく、2コーラス目の途中から音がグニャグニャによじれてしまっており、その部分はカットしたようで、キースによるファーストギターソロ部分の大半はほとんど聞くことが出来ません。
この激しい音のよじれ、その後も"Brown Sugar"の終盤から"Midnight Rambler"の頭にかけても発生していますが、この2箇所を除けば、時折軽いゆがみや左右の音ユレが発生する程度。加えて、ヒスノイズ除去処理の影響により、若干音の余韻が不自然なところもあったりします。
これら問題の部分を除けば、演奏自体を大きく捉えた、この時代のオーディエンス録音としては良好なものであることから、もう少し状態の良いテープから作成されていればと、この点は何とも残念。
音質の方はというと、"Star Star"あたりまではモコモコした音ですが、"Gimme Shekter"から若干高域が明るくなり、一部高域域にオーバーレベルによるもの思しき歪みが生じるものの、以降は中域に音が集まった当時の一般的なカセット録音の音となっています。
また、気になる叫び声や手拍子の類は、"Star Star"と"Brown Sugar"SFM""JJF"といった盛りあがる曲の一部で入るのみ。
テープチェンジは、"You Can't Always Get What You Want"終盤の
サビを繰り返す部分にあたり、ここから曲の終わり迄は丸々欠落。そして前述した音がグニャグニャになる"Brown Sugar"の終盤から"Midnight Rambler"の冒頭も同様に丸々欠落しています。
この日の演奏については、とりたてて書くべきことは無し。
なお、このレーベル特有の、チャプター切り替わり時の軽い音飛びについては、本作は珍しいことにありません。ま、なくて当たり前なんですが。 |
by Hara ¦ 08:02, Sunday, Jan 13, 2013 ¦ 固定リンク
『Circus Krone 2003』(RS030608R) |
『Circus Krone 2003』(RS030608R) 2CD+1DVD-R
June.8 2003 Circus Krone,Munich,Germany
Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Intro/2.Jumping Jack Flash/3.Tumbling Dice/4.All Down The Line/5.Sweet Virginia/6.Worried About You/7.Stray Cat Blues/8.Everybody Needs Somebody To Love/9.Dance/10.That's How Strong My Love Is/11.Going To A Go Go
(Disc-2)
1.Band Introductions/2.The Nearness Of You/3.Before They Make Me Run/4.It's Only Rock'n Roll/5.Can't You Hear Me Knocking/6.Honky Tonk Women/7.Start Me Up/8.Brown Sugar/9.I Can't Turn You Loose
オフィシャルDVD『Fouty Flicks』のディスク1に、フルで収録されていた"I Can't Turn You Loose"と、ドキュメンタリー部分に"That's How Strong My Love Is"が断片収録されていた、2003年欧州ツアー3公演目にあたるミュンヘンでのシアターショーの流出全長版ビデオを基にリリース作成された、Red Tongue Records『Circus Krone -Munich.June 8,2003』(RTR-022) のコピータイトル。
同種のコピー盤としては、ほぼ同時期にリリースされたタイトル同じの(嗚呼ややこしい)『Circus Krone 2003』(-)があり、こちらはRTR盤で逆だった左右のチャンネルを修正、またRTR盤に比べて、シンバル類が浮き気味に感じる部分があったりするものの、元々クリアーだった高域を一段と持ち上げて、更なるクリアーな音に仕上げています。
本作の方はというと、ルビジウムマスターの効果云々というのは眉唾ですが、こちらはイコライジングで低域を持ち上げて、迫力を強調した音に仕上げています。ただ、そのことにより曲間で聞こえていたビデオ特有のハムノイズが増強されてしまってはいるのは致し方ないところかと。
RTR盤で逆だった左右については、本作も修正しておらず逆のまま。
また、本作もコピーであるが故に、ビデオ未収録だったオープニングのバンドコールを『The Neaarness Of You』(VGP-343)から持ってきて繋いでいるのも他盤同様で、ここも特にクロスフェード等の修正を施していないことから、オーディエンス音源からサウンドボード音源に切り替わる際の、単純な繋ぎ故に感じる唐突さもそのまま。
RTR盤では1つのトラックとなっていて不便だった、そのバンドコールと"JJF"、そしてメンバー紹介と"The Nearness Of You"は、ノンレーベルの『Circus Krone 2003』同様にきちんとトラック分けがされています。
というわけで、音については好みに応じてといったところでしょうけど、CDの基となった映像については、RTR盤とノンレーベル盤いずれもプレスのDVDにしてのセットっだったのに対し、本作はDVD-Rとのセットにつき、この点はやや見劣りを感じてしまうかもしれません。 |
by Hara ¦ 21:19, Wednesday, Jan 09, 2013 ¦ 固定リンク
『Toronto August 10 2005』(Red Tongue Records) |
『Toronto August 10 2005』(RTR-023) 3LP+2CD+1DVD
Aug.10 2005 Phoenix Theatre,Toronto,Canada
(※)CD Disc-2 Track.1,2
Aug.21 2005 Fenway Park,Boston,MA
(※)CD Disc-2 Track.3
Sep.8 2005 Bradley Center, Milwaukee, WI
(※)CD Disc-2 Track.4
Sep.15 2005 Giants Stadium,East Rutherford,NJ
(※)CD Disc-2 Track.5
Sep.28 2005 PNC Park,Pittsburgh,PA
(※)CD Disc-2 Track.6
Oct.30 2005 KeyArena,Seattle,WA
(※)CD Disc-2 Track.7
Oct.6 2005 Scott Stadium,Charlottesville,VA
(※)CD Disc-2 Track.8,9
Nov.11 2005 PETCO Park,San Diego,CA
Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Rough Justice/2.Live With Me/3.19th Nervous Breakdown/4.She's So Cold/5.Dead Flowers/6.Back Of My Hand/7.Ain't Too Proud To Beg/8.Band Intros/9.Infamy/10.Oh No,Not You Again/11.Get Up, Stand Up/12.Mr. Pitiful/13.Tumbling Dice/14.Brown Sugar/15.Jumping Jack Flash
(Disc-2)
1.Shattered/2.Back Of My Hand/3.Waiting On A Friend/4.Heartbreaker/5.Wild Horses/6.Oh No, Not You Again/7.Sweet Virginia/8.Midnight Rambler/9.It Won't Take Long
CDのでィスク1およびLPのサイド4の3曲目までは、オフィシャル配信リリースされた2005年のトロントはフェニックスシアターのクラブギグをパイレートしたもので、CDについては特に書くべき事は無し。
ただLPについては、このシリーズ一連の配信パイレートタイトル同様に、面の頭を各曲のイントロ少し前からスタートさせなかったことにより、各面の頭の曲"Dead Flowers""Infamy""Tumbling Dice"は、イントロがフェードイン気味に入ってきてしまうという難点あり。
CDのディスク2およびLPのサイド4の4曲目とサイド5・6は、2005年ツアーのサウンドボード音源集。
オフィシャルDVD『Biggest Bang』からの、エディベイダーがゲスト参加した"Wild Horses"以外は、全てRS.comの「Virtual Ticket Videos」で公開された音源。
"Shattered"と"Back Of My Hand"も本作のクレジットでは8月23日となっていますが、もちろんツアー初日の8月21日公演より。
このディスク2、基本的にメインのトロント公演と被らない曲をとのコンセプトのようですが、何故かシアトル公演の"Oh No, Not You Again"が選曲されています。
「Virtual Ticket Videos」で公開された2005年ツアー音源には、デンバー公演の"Rain Fall Down"があったのに何とも不思議と思いきや、このRed Tongue RecordsがWLR名義(系列?)でリリースしたVirtual Ticket音源集『A Bigger Bang Soundboard 2006-2007 Volume 3』(WLR-2054)と『A Bigger Bang Soundboard 2006-2007 Volume 4』(WLR-2055)にもやはり"Rain Fall Down"が未収録ということで、"Rain Fall Down"自体を入手出来ていなかったのが原因かと。
ちなみに、この「Virtual Ticket Videos」で公開された2005年〜2007年のABBツアー音源全曲をまとめて聴ける唯一のタイトルが『Ultra Rare Bangs』(-)。
なお本作のクレジットでは、LPとCDに加えて今や絶滅したのではと思われるビデオCDが付属しているかの記載がなされていますが、実際のところはきちんとDVDが付属されています。
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by Hara ¦ 23:55, Monday, Jan 07, 2013 ¦ 固定リンク
『Liver Than You'll Ever Be』(Empress Valley) |
『Liver Than You'll Ever Be』(EVSD-583) 1CD
Nov.9 1969 Alameda County Coliseum,Oakland,CA (2nd show)
Mono Soundboard Recording
Quality:Excellent - Very Good
(※)Track.1,2,8,9,10,15,16
Mono Audience Recording
Quality:Excellent
1.Jumping Jack Flash/2.Carol/3.Sympathy For The Devil/4.Stray Cat Blues/5.Prodigal Son/6.You Gotta Move/7.Love In Vain/8.I'm Free/9.Under My Thumb/10.Midnight Rambler/11.Live With Me/12.Gimme Shelter/13.Little Queenie/14.Satisfaction/15.Honky Tonk Women/16.Street Fighting Man
不完全なサウンドボード音源にオーディエンス音源を補填して、そのライブを出来うる限り完全なものとするのはブートの常套手段だったりしますが、ストーンズのブートレグ第1号であったこの公演については、LP時代からオーディエンス・サウンドボード共にブートリリースされていたのに、意外なことに本作が初めて。
メインとなるサウンドボード音源は、アナログ時代に1枚物LP『Oakland Sixty-Nine』(-)にてリリースされたもの。
"Sympathy For The Devil""Stray Cat Blues""Prodigal Son""You Gotta Move""Love In Vain""Live With Me""Gimme Shelter""Little Queenie""Satisfaction"といったライブ序盤から中盤にかけてと、ライブ後半から終盤にかけての9曲で、1972年にビル・グラハムがラジオで流したと言われる音源。
卓直結の音源故に歓声は拾っていない生々しい音ではありますが、この手の音源特有のバランスの悪さはありません。
本作の音質は、中域に音が集まりレンジの狭かったアナログに対し、全体の音のレンジをアナログより広げ、高域を持ち上げたことにより増えたヒスノイズは余韻に影響ない程度に除去、また中低域も響き気味とならないよう程良く持ち上げて、落ち着いた印象を受ける聴きやすい音に仕上げていた既発代表盤であるDACの『Liver Than You'll Ever Be』(DAC-116)を少し明るめにした感じ。
テープのジェネレーションが高い為、サーではなくノイズ除去処理で消せないシーといったヒスノイズが全般に漂っているのは既発同様。
この音源、"Satisfaction"の3コーラス目に欠落部があり、既発の他タイトルもそのままだったり他の同様な部分から補填したりと色々ありますが、本作はSODDの『Oakland Coliseum Arena 1969 FM-SB』(SODD-029)と同じく、1コーラス目の同じ箇所を補填して欠落なく聴けるようにしています。
ちなみに前述のDAC『Liver Than You'll Ever Be』の処理はというと、2コーラス目から音を持ってきての補填。
なお、VGP『Oakland Sixty-Nine』(RS-692=VGP-003)にあった、基アナログの盤質によるものと思しき"Live With Me"以降に発生していた、定期的なノイズは本作にも無し。
また、既発では"You Gotta Move"頭が1音が欠けていましたが、本作は後述するオーディエンス音源が補填されてはいるものの、最初の1音だけでなく、2フレーズ目のミックのハミングを被せてくるあたりからサウンドボード音源に戻るようになっていますので、既発よりもこの部分は短くなってしまっています。
続いては補填に使用されたオーディエンス音源について。本作に使用されたのは、ストーンズのブート第1号であるLP『Live'r Than You'll Ever Be』(Lurch Records)に収録されていたオーディエンス音源の全長版より。
この音源、ややスピーカーから離れた位置から録られたと思しき音ではあるものの、演奏自体は大きく捉えており、また周りの観客が静かなこともあって、非常に聴きやすい好録音。
1曲目の"JJF"ではレコーダーの音量レベル調整により、以下の部分が大きくボリュ−ムが下がってしまっています。
1)最初のサビの「gas gas gas」の2回目・3回目と次のギターストロークの頭。
2)2番「schooled with a strap right across my back」の間の2箇所。
3)2回目のサビの「In fact」の前
4)3番「And left for dead」の「dead」が終わるあたりと「I fell down」に入る直前
既発ベストの前述したDAC『Liver Than You'll Ever Be』では、この部分のボリュームを持ち上げた為に、まるでスプレーを吹き付けたが如くのノイズが発生してしまっていますが、本作はそのDAC『Liver Than You'll Ever Be』のディスク2にて初登場した、この日の別音源を補填しています。
この別音源、メインのオーディエンス音源よりも遠い位置からの録音だったことから、その補填部は音が引っ込んだ感じに聞こえはするものの、これまでの色々な既発の補填の中では一番聴きやすい処理といえるでしょう。
では、サウンドボード音源とオーディエンス音源の繋ぎ目はというと、前述した"You Gotta Move"の冒頭以外はクロスフェード処理をせず、ぱっと音が切り替わる編集となっていることに加え、サウンドボードの曲が続く曲間でもオーディエンス音源を繋いでいる為、曲間で突如臨場感が出たり、なくなったりして違和感を覚えてしまいます。
せめて曲間では、オーディエンス音源とサウンドボード音源をミックスしたりクロスフェードする等すれば、この違和感を軽減出来たかと思うのですが・・・。
なお、本作を収納している紙ジャケットは、"Wild Horses"含むデッカ時代の楽曲26曲にメインストリートからの4曲の計30曲を、強引に短く編集して1枚のLPに収めているというレアな『Songs of THE ROLLING STONES』というプロモLPのレプリカだそうですが、当然のことながらアルバムタイトルやジャケ記載の曲目は中身のCDと異なってしまっており、かろうじて引っかけタイプの帯と、中に封入されたクレジット記載の紙で、ようやくこれがオークランド公演を収録したものだと分かる始末・・・。はたしてこんな装丁で喜ぶ人がいるのか甚だ疑問なところではあります。
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by Hara ¦ 23:55, Sunday, Jan 06, 2013 ¦ 固定リンク
『From Paris To Toronto』(DAC) |
『From Paris To Toronto』(DAC-127) 2CD
June.4 1976 Les Abattoirs,Paris,France
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
(※)Disc-2 Track.8〜17
Mar.4&5 1977 El Mocambo Tavern,Tronto,Canada
Stereo Soundboard Recording
Quality:Very Good
(Disc-1)
1.Honky Tonk Women/2.If You Can't Rock Me - Get Off Of My Cloud/3.Hand Of Fate/4.Hey Negrita/5.Ain't Too Proud To Beg/6.Fool To Cry/7.Hot Stuff/8.Star Star/9.You Gotta Move/10.Angie/11.You Can't Always Get What You Want/12.Band Introductions/13.Happy/14.Tumblinhg Dice
(Disc-2)
1.Nothing From Nothing/2.Outa Space/3.Midnight Rambler/4.It's Only Rock'n Roll/5.Brown Sugar/6.Jumping Jack Flash/7.Street Fighting Man/8.Worried About You/9.Crackin'Up/10.Let's Spend The Night Together/11.Route 66/12.Hand Of Fate/13.Around And Around/14.Crazy Mama/15.Dance Little Sister/16.Little Red Rooster/17.Route 66
76欧州ツアーのパリ4日連続公演初日にあたった6月4日公演を、オーディエンス音源にて全曲収録し、翌年のエルモカンボ公演の初CD化含む音源をボーナス収録したタイトル。
メインとなるパリのオーディエンス音源はCD時代になってから発掘されたもので、耳障りな歓声や手拍子がなく演奏を大きく捉えたバランスの良い、この時代のものとしては大変優良な録音で、音質もこれまた良かったことから、ここまで4つのタイトルがリリースされてきました。
まずはDirty Work Production『Allright Charlie Watts』(DWP-001)。このタイトルが初出でしたが、ピッチは早め。
続いてリリースされたのがExile『First Does In Paris』(EXCD-31/32)。こちらはピッチが正常。音質はDWP盤と変わらず。
DAC自身がリリースした『Pavillon De Paris』(DAC-046)。ピッチはもちろん正常。上記2タイトルのやや団子状な音に比べて、若干高域が伸びて音がすっきりした分、ヒスノイズも若干増加。
そしてファーストジェネレーションのマスターからの作成という触れ込みの、既発ではベストであった『Pavillon De Paris Day 1』(SV-6476A/B)。これまでのタイトルに比べるとヒスノイズは少なめ。高域が若干伸びた反面、低域の方は上記3タイトルに比べやや軽めな印象に。また気にならない程度ではありますが、音がクリアーになった分、ヴォーカルの歪みが僅かながら強調された感も。
さて本作ですが、こちらもインフォによれば、マスターに大変近いジェネレーションのマスターからの作成とのことので、同様にジェネレーションの低いマスターから作成された『Pavillon De Paris Day 1』と比べてみると、音質自体は大差ありませんが、ヒスノイズは僅かながら本作の方が少なめ。
『Pavillon De Paris Day 1』、本作共にマスターとした音源は、"Happy"と"Tumbling Dice"の間に欠落があったようで、どちらのタイトルもそこへは既発音源を補填。
『Pavillon De Paris Day 1』は、"Happy"終了直後の繋ぎこそスムーズなものの、元の音源に戻る"Tumbling Dice"1番Aメロの「candle right down」直後部分ではその繋ぎ目にプチっというノイズが入ってしまっていましたが、本作は"Tumbling Dice"でのそのような繋ぎ目でのノイズは無し。ただし、どういう訳か"Happy"終了直後の歓声部分はクロスフェード処理を行わず、歓声がフッと消えて"Tumbling Dice"イントロ直前に飛ぶ編集がされていることから、この部分にあったミックのMCが本作は未収録ということになってしまっています。"Tumbling Dice"の頭に別音源を補填しているのだから、このMCもきちんと補填しておけば文句なしの代表盤となるのに、わざわざ他盤で聴けたものを聴けなくしてしまったこの編集は理解に苦しむところ。
また既発タイトルの全てが、オープニングSEと"Honky Tonk Women"それぞれにチャプターが振られていましたが、本作は一つのトラックにまとめられている為、これもまた不便。
ディスク2の後半10トラックはエルモカンボ公演のステレオ音源で、今回リリース音源の目玉は2曲。
まずはこれまで歌い出しの部分までしか発掘されていなかった"Crazy Mama"。これまでモノラルでしたが本作ではステレオとなり、ソロ後の3コーラス目「plain insane」まで聴けるようになっています。ただ、この"Crazy Mama"、既発はイントロに問題はありませんでしたが、本作収録の音源はイントロがテープ伸びしたような音ムラを起こしてしまっています。
"Crackin'Up"は、オフィシャルではドラムが入ってくる前に、オーバーダビングされたギターのチョーキングフレーズが入ってきますが、本作収録の音源はこのギターが無し。既発タイトルでのこのテイクは全てモノラル、もしくはステレオはイントロのみの収録でしたが、本作収録の音源ではステレオで最後まで聴くことが出来ます。
一応、他の曲にも触れておきますと、"Worried About You"と"Let's Spend The Night Together"、トラック11の"Route 66"、"Hand Of Fate"、"Around And Around"はDACリリースの『Sexual Healing』(DAC-117)でのモノラル音源パートが何と全曲ステレオに。とはいえ、旧DAC盤収録のステレオ音源と異なるのは曲間程度だったりしますが・・・。
このうち"Let's Spend The Night Together"は、旧DAC盤でいうところのStereo Remix:Tape Bだと、元々曲の後半にテープの上書きによる欠落があり、既発は上書き以降の曲の終盤も収録していましたが、本作はモノラル時同様にその上書き部分前までの収録となっており、曲の後半は未収録。
ラスト15〜17トラックは、アセテート音源から"Little Red Rooster"
"Dance Little Sister""Route 66"。スクラッチノイズ除去処理の影響からか、音の余韻とシンバル類がかなりおかしくなってしまっています。
ちなみに本作の表ジャケット以外の3面は、モカンボ関連の写真となっており、DACも本来であればモカンボ音源をメインとしたかったのでしょうが、
さすがに初出が2曲しかなく、他はいずれも音質の優劣はあれど旧DAC盤で聴けるものばかりにつき、さすがにボーナス扱いとせざるを得なかったのかなと。 |
by Hara ¦ 23:03, Saturday, Jan 05, 2013 ¦ 固定リンク
『Exiles In Rubber City』(Tarantura) |
『Exiles In Rubber City』(TCDRS-13) 1CD
July.11 1972 Rubber Bowl,Aklon,Ohio
Stereo Audience Recording
Quality:Very Good-Good
1.Opening/2.Brown Sugar/3.Bitch/4.Rocks Off/5.Gimme Shelter/6.Happy/7.Tumbling Dice/8.Love In Vain/9.Sweet Virginia/10.You Can't Always Get What You Want/11.All Down The Line/12.Midnight Rambler/13.Band Introductions/14.Bye Bye Johnny/15.Rip This Joint/16.Jumping Jack Flash/17.Street Fighting Man
7月11日アクロン公演全曲収録盤。
この公演の"Tumbling Dice"では、曲中に音が一瞬遠くなる箇所が幾度かあり、事典含むこれまでのレビューでは、その理由を録音者がマイクを隠そうとしたこととしていましたが、よくよく聴いたらその箇所で周りの観客が騒然となっていたことから、PAの不具合が原因で会場の出音自体がそうだった模様。
そう思って聴いてみると、この日のPAは不調だったようでハウリングは随所で発生しているし、"Sweet Virginia"ではキースのコーラスマイクが終止オフとなっていることから、最初から最後までミックの歌のみでサビに被ってくるコーラスなしというある意味珍しい演奏になっていることが確認出来ます。
さて、そんなこの公演を収録した既発代表盤は、Sweet Records『Rubber Bowl 1972』(SV-71172)。
既発では唯一のステレオ全曲収録盤で、音質も既発より向上。ただし、"JJF"終了直後に本編と全然関係のない音の上書きがあったり、"All Down The Line"のイントロ2音が重複しているといった編集ミスが玉にキズ。
さて、後発である本作。ステレオでの全曲収録はもちろんのこと、上記編集ミスもありませんが、なんとCDマスター作成時に音の入力レベルを上げすぎてしまったようで、全体にビリビリという既発には無い高域の歪みが発生してしまってます・・・。
カット自体はテープチェンジにあたった"You Can't Always Get What You Want"のイントロ欠けのみですが、このメーカーお馴染みのチャプターが切り替わる際の音ブレはやはり頻発・・・。
紙ジャケでピクチャーディスクと造り自体は立派なのに、肝心の中身がダメダメなトホホ盤。 |
by Hara ¦ 00:28, Friday, Jan 04, 2013 ¦ 固定リンク
『Palm Beach 1969 Off Reels』(IMP) |
『Palm Beach 1969 Off Reels』(IMP-N-018) 2CD
International Raceway,West Palm Beach,FL Nov.30 1969
Mono Audience Recording
Quality:Excellent-Very Good
(Disc-1)
● The Byrds
1.You Ain't Goin' Nowhere/2.Jesus Is Just Alright/3.Positively 4th Street/4.My Back Pages/5.Turn Turn Turn/6.Mr.Tambourine Man/7.Eight Miles High (Edited)
● Country Joe & The Fish
8.Not So Sweet Martha Lorraine
●Jefferson Airplane
9.Somebody To Love/10.Greasy Heart/11.White Rabbit
●Sly & The Family Stone
12.M'Lady
●Janis Joplin
13.Kozmic Blues/14.Maybe/15.Summertime/16.Try/17.Piece Of My Heart
●Janis Joplin,Johnny Winter & Vanilla Fudge
18.Foolish Woman Blues (Edited)
(Disc-2)
●Rolling Stones
1.Introduction/2.Jumping Jack Flash/3.Carol/4.Sympathy For The Devil/5.Stray Cat Blues/6.Love In Vain/7.Under My Thumb/8.Midnight Rambler/9.Gimme Shelter/10.Live With Me/11.Little Queenie/12.Satisfaction/13.Honky Tonk Women/14.MC "Hello Junkies"/15.Street Fighting Man
11月28日から30日にかけて、フロリダはウエスト・パーム・ビーチで行われた、「First Annual International Music & Arts Festival」の最終日30日公演から、大トリのストーンズをメインに、その前に出演したアーティストの演奏も含めた形での2枚組収録盤。
ディスク1には、ストーンズ以外の6アーティストを収録。
インフォによると、ストーンズ部分以外で約5時間あるテープの中から、各アーティストの代表曲・有名曲をチョイスしての収録ということで、大半がそうでしょうけどストーンズ部分だけを目当てに入手した人でも、飽きることなく聴き通すことが出来るという点で非常に親切。
音もスピーカーの近くで録ったかと思しき、非常に演奏を大きく捉えた好録音で、ぱっと聞きではAMラジオ程度のサウンドボード音源っぽく感じることも。
ディスク1ラストに収録されているのは、ジャニス・ジョプリンとジョニーウインター、ヴァニラファッジという今考えるとものすごい面子での即興演奏"Foolish Woman Blues"。インフォでは25分の長尺演奏だったそうですが、途中テレコ操作による音伸びが一箇所あるものの、5分40秒程の適度な聴きやすい長さにまとめられているのも親切かと。
と書きはしましたが、「ローリング・ストーンズのブート」という観点からすると、このディスク1の存在は何とも微妙だったりはするのですが・・・。
ディスク2は丸々ストーンズの演奏を収録。本作のクレジットは12月1日となっていますが、これは飛行機の大幅な遅れにより(E.A.ラッセルの本によれば、大統領の昼食会の影響だったらしいですが)、ストーンズの会場到着が8時間遅れとなった為、演奏の開始が日が変わっての夜中だったということから。
この公演を収録した既発代表盤としてはVGP『Miami Pop Festival 1969』(VGP-117)。
本作のディスク1収録音源と同じ録音者による音で、スピーカー近くで録ったと思しき、演奏を大きく捉えた好録音ではあるものの、バッテリー残量不足によるピッチの不安定さが"Gimme Shelter"あたりから顕著になり、かなり聴きづらくなってしまっているのが難点。
本作もこのバッテリー不足によるピッチの不安定さは、もちろん同様ではありますが、本作では出来うる限りの修正が施されており、音ムラの完全な解消は出来ていないものの、例えば"Honky Tonk Women"のイントロを聴けば分かるように、VGP盤ではピッチが高くなったままで音ムラを起こしているのに対し、本作はピッチをある程度合わせた上での音ムラになっていることから、聴きやすさ自体は向上。
加えて、全体的な音造りもVGP盤より太めの音に仕上げています。
なお、トラック14の"MC Hello Junkies"は、ミックがドラッグをキメている観客に対してのMCと、キースが一旦"SFM"のイントロを弾きかけて止める迄の間をトラック化したもので、わざわざトラック分けまでして強調するものなのかは何とも・・・。 |
by Hara ¦ 18:57, Wednesday, Jan 02, 2013 ¦ 固定リンク
『All The Girls In The Windy City』(DAC) |
『All The Girls In The Windy City』(DAC-128) 2CD
Nov.23 1981 Rosemont Horizon,Des Plaines,IL
Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Take The A Train - Under My Thumb/2.When The Whip Comes Down/3.Let's Spend The Night Together/4.Shattered/5.Neighbours/6.Black Limousine/7.Just My Imagination/8.Twenty Flight Rock/9.Going To A Go Go/10.Let Me Go/11.Time Is On My Side/12.Beast Of Burden/13.Waiting On A Friend/14.Let It Bleed
(Disc-2)
1.You Can't Always Get What You Want/2.Band Introductions/3.Little T&A/4.Tumbling Dice/5.She's So Cold/6.Hang Fire/7.Miss You/8.Honky Tonk Women/9.Brown Sugar/10.Start Me Up/11.Jumping Jack Flash/12.Satisfaction/13.Star Spangled Banner
DACがリリースした、Wolfgang Vault公開音源を基にした11月23日シカゴ公演全曲収録盤。
この音源を最初にリリースしたのはノンレーベルの『Chicago 1981』(-)
公開音源で逆だった左右のチャンネルや、全体的に遅かったピッチを修正し、公開音源ではかすかに聞こえる程度で7秒程しか収録されていなかった"Take The A Train"をミキサー卓直結のモノラルサウンドボード音源にて補填。
続いてはGoldplateの『Bright Lights Windy City』(GP-1207CD1/2)。
こちらも左右のチャンネルとピッチを修正した上、『Chicago 1981』同様に卓直結音源で補填した"Take The A Train"へ更に"Beast Of Burden"演奏後の歓声の一部を被せて、モノラルの補填音源と本編のステレオ音源との質感の違いを軽減。そして"Star Spangled Banner"の最後の方にに被ってくる、大きなワイアレスノイズの軽減策として、この曲の最後20秒にも卓直結音源を被せてバランスが小さくなるようしています。加えてその"Star Spangled Banner"終了後には、場内BGMとして流されたチャックベリーの"School Days"までも卓直結音源からそのまま補填、更にこれはどうでもよいというか、無くてもよかったのではと思われますが、本編ラストの"JJF"終了からアンコール"Satisfaction"を待つ間の歓声も、卓直結音源から1分半弱も補填し、他タイトルとの差別化を図っています。
さて本作、左右のチャンネル及びピッチは当然のことながら修正。
このレーベルの場合、こういった競合が予想される音源については、いつもなら後発としてあらゆる欠点を修正したり、必要箇所に別音源を補填する等、これ以上ない形にした上でのリリースに至りますが、今回は補填処理を全く行っていないという珍しくストレートなリリース。
したがって、自前で『Des Plaines 1981』(DAC-032)にて卓直結音源をリリースしていたにも関わらず、"Take The A Train"は公開通りにつき、かすかに聞こえる程度の7秒程しか収録されていません。
ところがこのほんの僅かな"Take The A Train"をよく聴いてみると、"Under My Thumb"が入ってくる箇所が前述の『Des Plaines 1981』で聴ける卓直結音源と異なっていることが分かります。
卓直結音源では"Take The A Train"でホーンが入ってくる寸前の位置から"Under My Thumb"のギターが入ってくるのに対し、公開音源はそこよりもかなり前の部分から入ってきています。
『Des Plaines 1981』をあらためて聴いてみても、"Take The A Train"を補填した形跡はありませんので、このステレオ音源のミックス時にイントロが被ってくる位置を変更したようではありますが、『Still Life』等でお馴染みのホーンが入ってくるあたり、即ち本来の位置の少し後から"Under My Thumb"のイントロが被るようミックスし直せばしっくりと決まるのに、何故にこのような中途半端な位置に移動させていたのかは理解に苦しむところ。
したがって、珍しくストレートなリリースだったことにより、このような謎の編集を聴けるタイトルとしては現時点で本作のみとなります。
音質については、音にメリハリをつけるべく高域を若干上げた『Chicago 1981』に対し、"Just My Imagination"の途中から"Time Is On My Side"あたりまでに顕著な、カセットテープの劣化と思しき高域の波打ちの強調を避けるが為に、本作も『Bright Lights Windy City』同様に音質加工を施していない模様。
なおインフォによると、既発2タイトルの"You Can't Always Get What You Want"は、1コーラス目の「At Her Feet」直後のところに、ヴォリュームを上げてようやく分かるレベルでのプチっという音が入っているのに対し、本作にはそれが無いというのがポイントだそう。ただ、これは全てのタイトルで言えることですが、アンコールの"Satisfaction"では、それよりもはるかに強烈な風船の破裂音がパチパチ鳴ってるので、そっちの方がはるかに気になったりするのですが・・・。 |
by Hara ¦ 16:48, Tuesday, Jan 01, 2013 ¦ 固定リンク
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