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2016年 4月
『Santiago 2016』(-) 2CD
Feb.3 2016 Estadio Nacional,Santiago,Chile
Stereo Audience Recording
Quality:Very Good
(Disc-1)
1.Intro/2.Start Me Up/3.It's Only Rock'n Roll/4.Let's Spend The Night Together/5.Tumbling Dice/6.Out Of Control/7.She's A Rainbow/8.Wild Horses/9.Paint It Black/10.Honky Tonk Women/11.Band Introductions/12.You Got The Silver/13.Happy
(Disc 2)
1.Midnight Rambler/2.Miss You/3.Gimme Shelter/4.Jumping Jack Flash/5.Sympathy For The Devil/6.Brown Sugar/7.You Can't Always Get What You Want (with Estudio Coral de Santiago)/8.Satisfaction
前項は1976年ツアーの収録盤を採り上げましたが、本作はそれから40年後の2016年、先日終了したばかりのAmerica Latina Oleツアー初日のチリ・サンチャゴ公演を収録しています。
このAmerica Latina Oleツアーも、ショーの基本構成は2012年から続く一連のツアーと変わらず。
リサ・フィッシャーがUrban Jungleツアー以来の欠席となり、代わりにサーシャ・アレンの参加となりましたが、リサのフィーチャリング曲だった"Gimme Shelter"は削られずそのままセットイン。リサのソロパートはそのままサーシャに引き継がれ、サーシャもこれまでとはまた違った力強いソロを披露していますが、いかんせん長きにわたって親しんできたリサのソロ(微妙にツアー毎に変えてはいたんですが・・・)の印象が強いため、新鮮というよりは馴染むまでちょっと時間かかるかなといった感も。
また前年のZIP Codeツアーでは『Sticky Fingers』拡大版のプロモーションも兼ねて、その『Sticky Fingers』コーナーとしてライブ中盤に2〜3曲を採り上げていましたが、このAmerica Latina Oleツアーではその縛りもなくし、新たに"Paint It Black"がレギュラー入り等々ありますが、この公演最大の目玉は投票で選ばれた98年以来18年ぶりの演奏となる"She's A Rainbow"。
前回B2Bツアーでは、ホーンを排除してロニーのスティールギターを目立たせたアレンジでだったことから、何となくマイナスワンのように聞こえてしまうイマイチな印象でしたが、今回も残念ながら基本的なアレンジ変更はされず18年前の演奏と印象は変わらずだったのはちょっと残念だったかなと。
さて本作、プレスのブートとしてはおそらく初の南米公演のオーディエンス音源収録盤。
ストーンズは95年・98年・06年と3度南米ツアーを行ってきましたが、それらは大概ツアー2年目に開催され、オーディエンス音源のブート化も一段落した時期だったり、その観客の熱狂ぶりからまともな状況で録れている音源が少なかったことから、ブート化されるのは放送もしくはその素材のサウンドボード音源のみだったというのがこれまで。
今回はツアー5年目とはいえ、各年のライブ本数が少ないことから、おそらくそれなりに需要があることや、ICレコーダーやスマホの発達により誰でも簡単にネットにアップする時代が到来したことにより、ブートの音源調達が容易になったことから、本作含めこの後の項でも紹介することになるであろう南米公演のオーディエンス音源収録ブートが、幾つかリリースされるようになったのかなと。
本作が基としているのはアリーナやや後ろからホームビデオカメラで撮られた映像の音声。したがってオート録音レベル調整機能が働いていることから、音にリミッターがかかってしまったりはしていますが、逆にそれが適度に音が潰れた状態になったことが功を奏し、近年の綺麗に録れたオーディエンス音源とは違う、昔のカセット録音を彷彿させるようなレンジの狭い厚みのある音となっています。
ではその録音状況はというと、如何にも南米のオーディエンス録音といった感の周囲の熱狂ぶりを思い切り拾ったもので、"Let's Spend The Night Together"の最初のサビでは、録音者のすぐ近くの男性が調子っぱずれな感じで一緒に歌っていたりと散々な箇所もあったりしますが、まあ許容範囲といったところかと。
なお、本作は残念ながら完全収録ではなく、"Midnight Rambler"はイントロ前のフリー演奏部冒頭、
そして"You Can't Always Get What You Want"イントロの聖歌隊のコーラス冒頭がそれぞれ欠落。
なお、WLRがOle Ok! Recordsと名乗ってリリースしたボックス『America Latina Ole Tour 2016 Part One』(OOR-01)に収録されているこの公演も、本作と同じ音源から作成されていますが、こちらは"You Can't Always Get What You Want"冒頭のみ別音源で補填しているのがポイント。
ただし、OOR盤は本作のように中域を削ったりして音を整えていない分、音の抜けが今一つな箇所もあったりします。 |
19:52, Saturday, Apr 30, 2016 ¦ 固定リンク
『The Boulevards Of Paris』(DAC) |
『The Boulevards Of Paris』(DAC-158) 2CD
June.5 1976 Les Abattoirs,Paris,France
Disc-1 Track1-11,12(part)
Mono Soundboard Recording
Quality:Excellent
Disc-1 Track12(part) Disc-2 Track1-10
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Opening/2.Honky Tonk Women/3.If You Can't Rock Me〜Get Off Of My Cloud/4.Hand Of Fate/5.Hey Negrita/6.Ain't Too Proud To Beg/7.Fool To Cry/8.Hot Stuff/9.Angie/10.Star Star/11.You Gotta Move/12.You Can't Always Get What You Want
(Disc-2)
1.Band Introductions/2.Happy/3.Tumblinhg Dice/4.Nothing From Nothing/5.Outa Space/6.Midnight Rambler/7.It's Only Rock'n Roll/8.Brown Sugar/9.Jumping Jack Flash/10.Street Fighting Man
前項で1976年のパリ公演収録盤を採り上げたので、ちょっと古めになってしまいましたが(まあここの場合は大概が古めになっちゃってたりするんですが・・・)、この項でも1976年のパリ公演収録盤を。
本作が収録しているのは、パリ4連続公演の2日目にあたる6月5日公演。
この公演からは、イントロを一部カットしてキースのコーラスをオーヴァーダビングした"Honky Tonk Women"、編集無しそのままの"You Gotta Move"、ミックとキースのヴォーカルを差しかえた"Happy"の計3曲と、この日のバンドコールが"Fanfale For The Common Man"に重ねた形で、それぞれオフィシャル『Love You Live』に採用されています。
本作のディスク1冒頭から"You Can't Always Get What You Want"中盤のロニーのギターソロ途中までは、youtubeにアップされていたプロショット映像から落としたモノラルサウンドボード音声。
"Get Off Of My Cloud"からビリーの鍵盤のバランスが大きくなってしまうという、ややバランスに難のある音ではあるものの、こういった素材映像にありがちな歓声がオフということのない、きちんと歓声もミックスされた音源で、クリアーさには若干欠けるものの充分音質が良いといえるレベルの音。
このサウンドボード音源を収録した既発タイトルは2種。
1つは、この映像を収録したDVDと音声CDの2枚組『Paris 1976 2nd Night』(-)
音声の方はほとんど加工していないようで、ほとんどそのままの収録。中盤のロニーのギターソロ途中までの収録だった"You Can't Always Get What You Want"はそのままフェードアウトで、補填処理は無し。
もう1つは、翌6月6日パリ公演の流出映像DVDとその音声CDをカップリングした、Goldplateの『Live In Paris 1976 Special Collector's Edition』(GP1501 DVD1/2 CD1/2)
モノラルの平坦な音を改善しようとディレイをかけて疑似ステレオ化したまでは良かったのですが、高域がやや耳につく音質加工をしてしまっているのと、何故か"Honky Tonk Women"〜"Hand Of Fate"をディスク1の最後に、そして"Hey Negrita"〜"You Can't Always Get What You Want"をディスク2の最後にそれぞれ収録。この6月5日音源はおろか、メインの6月6日音源すらも途中で分断されているという何とも意図不明なタイトル。
『Paris 1976 2nd Night』は10分以上あった前座の火吹きパフォーマンス部分の音声も収録していましたが、このGoldplate盤は"Honky Tonk Women"が始まる少し前からの5日音源をスタートさせています。
"You Can't Always Get What You Want"後半については、VGP『Les Rolling Stones Aux Abattoirs』(VGP-241)に代表されるオーディエンス音源を補填。オーディエンス音源も疑似ステレオ化しているようで、切り替え時に音が奥に少々引っ込んだかなと感じる程度の、さほど違和感を抱かない音処理となっています。
さて本作、『Paris 1976 2nd Night』同様、前座の火吹きパフォーマンス部分の音声を収録。音質は『Paris 1976 2nd Night』より若干メリハリついたかな程度の大差ない音造りで、Goldplate盤のようなエフェクトをかけるようなことはしておらず。
"You Can't Always Get What You Want"後半については、こちらもGoldplate盤同様にオーディエンス音源を補填。高域を抑えつつ低域に厚みを加えた音造りで、こちらも音源切り替わり時に違和感を抱かないようになっています。
また既発2タイトルはどちらも"You Can't Always Get What You Want"までというライブ不完全収録盤でしたが、本作はディスク2にそれ以降の楽曲のオーディエンス音源を収録して全曲収録盤としています。
そのディスク2のオーディエンス音源も、ディスク1の"You Can't Always Get What You Want"後半部同様に高域を抑えつつ低域に厚みを加えた音造りで、VGP盤より聞きやすさが向上。
また"Street Fighting Man"終了後部分が、VGP盤よりもほんの僅かながら長く収録されていることから、本作はVGP盤マスターの使いまわしではなく、新規に作成されたことが分かります。 |
20:33, Sunday, Apr 24, 2016 ¦ 固定リンク
『Love You Live Mixes 2016』(IMP) |
『Love You Live Mixes 2016』(IMP-N-026) 1CD
Track 1
May.27 1976 Earl's Court Arena,London,UK
Track 2,3,5
June.6 1976 Les Abattoirs,Paris,France
Track 4
June.14 1975 Municipal Stadium Cleveland,OH,USA
Track 6-16
June.7 1976 Les Abattoirs,Paris,France
Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent
(※)Track 6(part)
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
1.Hey Negrita/2.Hot Stuff/3.Star Star/4.You Gotta Move/5.Angie/5.Band Introductions/6.Happy/7.Tumbling Dice/8.Nothing From Nothing/9.Outa Space/10.Midnight Rambler/11.It's Only Rock'n Roll/12.Brown Sugar/13.Jumping Jack Flash/14.Street Fighting Man/15.Outro
冒頭の5トラックは、オフィシャル『Love You Live』のオーバーダブセッション時の素材を、ミキシングエンジニアがその当時独自にミックスした音源が、今年突如サイトにアップされたもの(http://www.willardswormholes.com/archives/36877)。
そのサイトにアップされているアートワークには、77年にミックとキースがフィラデルフィアのアルファ・インターナショナル・レコーディング・スタジオに極秘で訪れて、オーバーダビング作業を行った際の素材がそのままスタジオに残されていたことから、その5年後の1982年に当時駆け出しのエンジニアが練習用としてミックスした音である旨が記載されており、その真偽のほどは何ともといったところではありますが・・・。
音の方は確かに卓直結等のサウンドボード音源とは異なるオフィシャルの素材というべきもので、きちんと歓声もミックスされています。
本作は、そのサイトにアップされている音源の左右反転させた上で、低域に厚みを持たせた音造りにて収録。
その5曲に触れると、まず1曲目の"Hey Negrita"は、サイトや本作のクレジットでは76年のパリ公演からとなっていますが、実は76年5月27日のアールズコート公演から。
オーディエンス音源は『Sympathy For The Devil』(VGP-297)にて全曲聞けましたが、サウンドボード音源は初登場。
曲の短縮編集やミックのオーバーダブは無し。
ロニーのギターは中央やや右、キースは右、ビリープレストンのキーボードは左右にステレオで振り分けられていますが、何故かそのビリーのコーラスは丸々カットというミックス。ちなみにサイトにアップされているこの音源は左右が逆で、キースが左から鳴っていたことから、本作はキースがちゃんと右に来るよう反転させています。
"Hot Stuff"は、オフィシャルにも採用された6月6日のパリ公演から。
これも本作はサイトにアップされた音を左右反転させて収録。
ギターは2本とも中央にまとめられていますが、イントロでのビリーのピアノのオブリがオフィシャルでは右から鳴っていることから、本作もそちらに合わせて右から鳴るよう反転させての収録という意図なんでしょうけれども、チャーリーのハイアットやライドといったリズムを刻むシンバルは両方左に定位することになり、やや右寄りにミックスされているオフィシャルとは逆であるという解釈も。
曲前で聞けるミックとロニーの会話は、『French Made』(DAC-009)に代表される、この公演の流出ビデオの音声を基にした音源でも聞けなかったもの。
ちなみにその会話直後にキースがこの曲のイントロの音を試し弾きしており、サイトにアップされた音源では、その音のみ右から鳴るようにミックスされていましたが、本作は左右反転させてしまっているがために、この音のみ左から鳴ってしまっているので、この音の直後から左右反転させる等の配慮がほしかったところ。
なお。この曲も前曲同様に短縮編集やミックのオーバーダブはありませんが、前曲でカットされていたビリーのコーラスはきちんとミックスされています。
"Star Star"もオフィシャルにも採用された6月6日のパリ公演から。
基本的には前曲の"Hot Suff"と同じ定位のミックスですが、ビリーのピアノがこの曲はステレオで左右から聞こえるようになっており、これもまたサイトにアップされた音を左右反転させています。
"You Gotta Move"は、75年6月14日のオハイオ公演からで、短縮編集やミックのオーバーダブは無し。確認出来るのが音のあまり良くないオーディエンス音源につき、ひょっとしたら弾いているのかもしれませんが、ロニーのギターはオーバーダブによるものかと。
そのオーディエンス音源は『Boston Tea Party』(VGP-334)にこの公演全曲が、また"You Gotta Move"のみ『Any Port In A Storm Revisited』(VGP-308)に収録されています。
この曲もまたサイトの音源を左右反転して収録していますが、本作はキースが右でロニーが中央から聞こえるようになっています。
"Angie"は曲前の雰囲気が異なっていますが、76年6月6日のパリ公演からで短縮編集やミックのオーバーダブは無し。ギターは2本とも中央ですが、ビリーの鍵盤が左右に振り分けられてはいるものの、サイトでは左がメインだったことから、本作は左右を反転させています。曲が終わると同時に素早いフェードアウトで、最後のギターの1音のエコーが残るといった、いかにも作業中といった感じでトラック終了。
さすがに5曲トータル23分弱では短いと考えたのか、本作は「From San Francisco To Paris 2016 Transfer」として、同じく『Love You Live』の素材である76年6月7日パリ公演のステレオサウンドボード音源後半部を追加収録。
ベースとなっているのはLP『From San Francisco To Paris』(2S 920)。
本作はそのLPで欠落している部分を、別音源で補填してメンバー紹介以降のライブ後半部をノーカット収録としています。
まずはいきなりメンバー紹介、LPの方はオリーブラウン以降の紹介からという不完全収録だったことから、その前の紹介部分をオーディエンス音源にて補填。音の感じが非常に似ていることから、この部分はDAC『Europe 76』(DAC-087)と同音源。
続いてはLP未収録だったビリー・プレストンの2曲。ただ残念ながら、この2曲はピッチが遅い状態での収録。これと同じようなミスを過去にやらかしていたのがRattle Snakeの『Down And Out In Paris』(RS 066/67)。ヒスノイズ除去の影響による余韻の若干の不自然さや、そのピッチの遅さ具合も完全に一致していることから、本作収録のビリーの2曲はこのRattle Snake盤からのコピー。
LPの面変り部分となっていた"Midnight Rambler"と"It's Only Rock'n Roll"の曲間については、ここもオーディエンス音源を補填。ただしここも残念なことに、オーディエンス音源自体の定位が左に寄ってしまっていることから、音源の切り替わり時に定位ががらっと変わってしまうため、ここはちゃんと合わせておいてもらいたかったところ。ちなみに前述のDAC『Europe 76』の方は定位が左に寄ってはいないことから、本作が補填している音源はDAC盤のコピーではなく、DACと同じ基音源で定位修正をしていないということになるのかなと。
そしてこの6月7日のステレオサウンドボード音源で、ある意味最大のチェックポイントとなるのが"Brown Sugar"のイントロと歌い出し部分。
この"Brown Sugar"、イントロにテレコを急に回したかのようなノイズが入っていたり、歌い出し「Gold coast slave ship〜」の「coast slave ship」部分は、テープが伸びたような音になっていることから、既発タイトルはそれぞれ異なる対処をしてきていましたが、本作の処理はどうかというと・・・。
まずはイントロ部分、ほとんどのタイトルがノイズそのままにしていたのに対し、SODD『Paris Par Excellence』(SODD 067/68)は、ノイズ部分のみをオーディエンス音源に差し替えており、音ユレしたような印象受けるものの上々の出来に仕上げていました。
本作はオーディエンス音源や他公演の音源の差し替えなく、ノイズの無い状態でイントロが聞けるようになっているのがポイント。このノイズ部分はドラムが入る前のイントロだけに、他の箇所ではドラムも一緒に入ってしまっていることから、同じテイクの別箇所からの補填は不可。よって、何らかのノイズ除去処理をしたのかと推測しますが、音の質感が全然変わっていないので、これは何とも見事な処理であるといえます。
次に歌い出し「coast slave ship」部分。
この部分については音源切り替わりの違和感を少なくするため、同日のオーディエンス音源ではなく、前日6月6日のサウンドボード音源を補填しているタイトルが多かったりするのですが、本作もまた6日のサウンドボード音源を補填。右チャンネルの低域がちょっとオンかなという気もしますが、ほんの一瞬につき、こちらも違和感の少ない補填処理がなされています。
最後の"Outro"は終演後の場内SEまで収録していますが、同じようにSEを収録していたDAC盤やSODD盤よりも僅かながら長く収録しています。
といった感じで、せっかく凝った編集までしているのに、ピッチが遅いまま収録してしまったビリーの2曲のイージーミスが何とも痛いタイトルかなと。 |
00:42, Sunday, Apr 17, 2016 ¦ 固定リンク
『Bridge To Babylon Japan Tour Ouka』(Mayflower) |
『Bridge To Babylon Japan Tour Ouka』(MF-093/094) 2CD
Mar.16 1998 Tokyo Dome,Tokyo,Japan
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Introduction/2.Satisfaction/3.Let's Spend The Night Together/4.Flip The Switch/5.Gimme Shelter/6.Sister Morphine/7.It's Only Rock'n Roll/8.Saint Of Me/9.Out Of Control/10.Shine A Light/11.Miss You/12.Band Introductions/13.All About You/14.Wanna Hold You
(Disc-2)
1.Move To B-Stage/2.Little Queenie/3.Let It Bleed/4.Like A Rolling Stone/5.Sympathy For The Devil/6.Tumbling Dice/7.Honky Tonk Women/8.Start Me Up/9.Jumping Jack Flash/10.You Can't Always Get What You Want/11.Brown Sugar
前項に引き続いての1998年日本公演収録盤。
本作が収録しているのは、3つ目にあたる3月16日の東京ドーム公演。
この日の目玉は日本では初演となる"Shine A Light"と"Sister Morphine"。
"Sister Morphine"はB2Bツアー全体で頻繁に採り上げられていますが、"Shine A Light"の方はというと、前年97年は10月28日のオクラホマのみ、そして98年もこの東京ドーム公演と4月16日のカナダだけというツアー自体のレア曲。
またBステージで演奏された"Let It Bleed"もこの年は1月のMSGと9月のドイツで2回演奏されただけという、こちらもこのツアーでのレア曲。とはいえ日本では前回Voodoo Loungeツアーでも演奏されていた曲ではありますが・・・。
さて、この公演を収録した既発ブートは2種。
VGP『Far East 98』(VGP-176)は演奏自体は大きく捉えているものの、全体的にエコーがかった音で収録されており、手拍子や拍手多め。Bステージは音が若干遠くなり、ドーム特有のエコーがメインよりも深め。
全公演収録ボックス『Bridges To Babylon Japan Tour -1998-』に封入され、単体でもリリースされていた『Shine A Light』の方は、メインステージとBステージ共に遠目のぼやけ気味な音で、手拍子や歓声も多く拾ってしまっているという音源を収録。
といった具合でいずれのタイトルも今一つなところがあったりしましたが、本作はというとメインステージの音の近さはVGP盤に似た感じなものの、エコー少な目で音の輪郭も僅かながらくっきりとした印象。周りも静かで耳障りな手拍子や歓声の類はほとんど無し。
BステージはVGP盤よりも音像が小さく、やや低域不足の軽めな音にはなってはいますが、こちらもエコー少な目で音の分離は良好。そしてメインステージ同様に、周りの観客も静かで耳障りな手拍子や拍手はほとんど無し。
惜しむらくは、本作が捉えているのはステージ向かって左側のスピーカーから出ている音につき、中央にパンニングされるイントロやソロ部を除くと、キースの音が埋もれがちになってしまっています。また音質も元々硬質だったVGP盤よりも更に高域キツ目な音造りで、ここは控えめにしておいてもらいたかったところ。
なお、前項で紹介した3月14日公演収録盤同様に、アルバム名の「Bridge To」はジャケットの背表紙、帯共にそういう表記となっているため、ここでの表記もそれに準じておきます。 |
07:07, Saturday, Apr 16, 2016 ¦ 固定リンク
『Bridge To Babylon Japan Tour 1998 Nagato』(Mayflower) |
『Bridge To Babylon Japan Tour 1998 Nagato』(MF-091/092) 2CD
Mar.14 1998 Tokyo Dome,Tokyo,Japan
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Opening Announcement/2.Introduction/3.Satisfaction/4.Let's Spend The Night Together/5.Flip The Switch/6.Gimme Shelter/7.Anybody Seen My Baby?/8.19th Nervous Breakdown/9.Saint Of Me/10.Out Of Control/11.Star Star/12.Miss You/13.Band Introductions
(Disc-2)
1.Thief In The Night/2.Wanna Hold You/3.Move To B-Stage/4.Little Queenie/5.You Got Me Rocking/6.Like A Rolling Stone/7.Sympathy For The Devil/8.Tumbling Dice/9.Honky Tonk Women/10.Start Me Up/11.Jumping Jack Flash/12.You Can't Always Get What You Want/13.Brown Sugar/14.Closing Announcement
前項までは1988年のミック初来日ツアー収録盤を採り上げましたが、ここで採り上げるのはその10年後の1998年、ストーンズ3回目の来日ツアー収録盤。
本作が収録しているのはツアー2公演目にあたる3月14日公演。
この時の来日は3度目ということもあってか、東京ドームは4回中1回しか満員となりませんでしたが、その唯一満員となったのが週末土曜日に開催されたこの公演。
事典等でも触れていますが、この日の目玉はやはり日本初演の"Star Star"。
・・・だったんですが、キースが勘違いして高いキーで弾き始めてしまったために、ミックが終始歌いづらそうな何とも残念な出来。とはいえ、ブートで聞くにはこういうイレギュラーな演奏の方が楽しめたりするのですが・・・。
この公演の全曲収録タイトルはこれまで3つ出ていますが、いずれも演奏を大きく捉えた好録音。
全公演収録ボックス『Bridges To Babylon Japan Tour -1998-』に封入され、単体でもリリースされていた『Star Fucker』(0314-1/2)は、中域がオン気味でギターが前面に出ている印象は受けるものの音の上下レンジは狭い印象。
もう1つの全公演収録ボックス『Far East 98』(VGP-176)は、音のレンジが『Star Fucker』よりも広くて奥行きも感じますが、やや周りが騒がしめ。
単体リリースの『Tokyo 1998 2nd Night』(-) は、『Far East 98』同様に音のレンジが広く奥行きのある音ですが、硬質な音だった『Far East 98』と比べると柔らかく聞きやすい音造り。周りが騒がしかったりもしますが『Far East 98』ほどではなし。ただ、残念なのは定位調整がされておらず、メインはまだやや右寄りといったところでしたが、Bステージになると結構右に寄ってしまっている点。
では本作はというと、開演前の注意事項アナウンスから終演後のアナウンスまでという、これまでで最長の収録。エンディングのアナウンスについては、他の来日公演収録盤ではたとえ収録していても規制退場案内中にフェードアウトというパターンが多かったのですが、本作の場合は規制退場に加え、あと2つ残っている東京ドーム公演のチケット販売案内に、東京ドームらしくちゃっかりと巨人のオープン戦のチケット販売案内まで告知しているのを聞くことが出来ます。
肝心のストーンズの音は、演奏自体は大きく捉えてはいるものの、全体的に音の輪郭がやや滲み気味。ただ、無理に輪郭だそうと高域を下手に持ち上げようとはしていないようで、聞きやすい音質の音造りになっています。
音が変わりがちなBステージでは、マイク向きをうまく調整したのか定位変化は無し。加えてメインと比べて音をダイレクトに捉えているので、Bステージの方が好印象かと。
また、メイン・Bステージ共に録音者の周りに騒ぐ観客がいなかったようで、耳障りな歓声や手拍子の類はほとんど無し。
ちょっと残念なのは、左側のスピーカーの音をメインに拾っているようで、中央にパンニングされるイントロやソロ部を除くとキースのギターが引っ込んでしまっていることから、聞いていてやや物足りなく感じることも。
なお、アルバム名の「Bridge To」はジャケットの背表紙、帯共にそういう表記となっているため、ここでの表記もそれに準じておきます。 |
23:54, Monday, Apr 11, 2016 ¦ 固定リンク
『Osaka 1988 Final Night』(-) |
『Osaka 1988 Final Night』(-) 2CD
Mar.28 1988 Osaka Castle Hall,Osaka,Japan
(※)Disc-1 Track1
Mar.19 1988 Osaka Castle Hall,Osaka,Japan
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Mick Jagger announces the cancellation of the concert due to illness/2.Video Introduction/3.Opening/4.Honky Tonk Women/5.Throwaway/6.Bitch/7.Let's Spend The Night Together/8.Beast Of Burden/9.Tumbling Dice/10.Miss You/11.Ruby Tuesday/12.Just Another Night/13.War Baby/14.Harlem Shuffle/15.Foxy Lady
(Disc-2)
1.Party Doll/2.Member Introduction/3.You Can't Always Get What You Want/4.Radio Control/5.Shoot Off Your Mouth/6.Drum Solo/7.Guitar Solo/8.Gimme Shelter/9.Start Me Up/10.Brown Sugar/11.It's Only Rock'n Roll/12.Jumping Jack Flash/13.Syampathy For The Devil/14.Satisfaction
アルバム名にFinal Nightと入っているように、ミックの風邪によって3月19日からツアー最終日の3月28日に振替となった大阪公演の全曲収録盤。
セットリストは東京・名古屋と回るうちにかなり入れ替えられており、本来行われる予定だった19日の前日、18日の大阪公演まで演奏されていた"Lonely The Top""Lucky In Love""Say You Will"の3曲が外され、代わりに名古屋から追加となった"Foxy Lady"はそのままセットイン、そして大阪の次の東京ドーム公演から外されていた"Shoot Off Your Mouth"が復活しています。
この公演を収録した既発タイトルはLPとその復刻CDの2種。
まずはLP『Last Night』(VLT-1)。
8日の演奏曲全曲に加え、A面冒頭に19日のミック自身がステージに上がってのお詫びの模様、そして本来の公演日である19日にライブが行われていたら間違いなく演奏されていたであろう"Lonely The Top""Lucky In Love""Say You Will"の3曲を16日の大阪公演から追加収録しています。
やや奥行きはあるものの演奏を大きく捉えた好録音で、耳障りな歓声や手拍子の類はほとんど無し。全体的に低音が不足気味で若干軽めの印象を受ける音だったり、会場の出音が大きくなるライブ終盤部は気持ち割れ気味になってしまうものの、充分高音質といえるもの。
CD『Last Night -Live in Osaka 1988-』(-)は、そのLPを基に若干の修正を施して作成されたタイトル。
LPの方に追加収録されていた19日のお詫びの挨拶と16日公演からの3曲をカット、その代わりにジェフ・ベック達との『Primitive Cool』制作時のスタジオセッション4トラックを、高音質ステレオサウンドボード音源にてボーナス収録。
28日部分は全体的に軽めだったLPの低域を持ち上げることにより音に若干の厚みを加えている他、左寄りだった定位も中央に修正して、聞きやすさの向上を図っています。
また、LPではカットされていたメンバー紹介や、面代わりの関係で音の絞りが早かった"Just Another Night""You Can't Always Get What You Want"それぞれの曲終了直後の歓声、本編ラスト"JJF"終了後からアンコール"Sympathy For The Devil"の最初のドラ1音まで、そしてその"Sympathy For The Devil"終了後の歓声を、別音源にて補填して疑似完全版としていますが、この補填音源、レンジが狭く中域が強めという典型的なカセット特有の音質なのと、歓声が若干耳障りなのが玉にキズ。
では本作はというと、『Last Night -Live in Osaka 1988-』に似た感じの音ではあるものの、僅かながら本作の方が遠目からの録音かなといった印象。全体的な音質は、高域が耳につくところが一部あったりして、音をクリアーにし過ぎではといった感も。
多量の風船と紙ふぶきが舞う演出の"Satisfaction"では、『Last Night -Live in Osaka 1988-』でも、その紙ふぶきを噴射する音を大きく拾っていたり、風船が割れる音が結構耳についたりしていましたが、
本作の方は噴射音は小さ目なものの、逆に風船の破裂音はかなり大きく拾っており、これがオートレベル録音機能により演奏音がかなり遠くなってしまっています。
本作のテープチェンジは3箇所。
まずは"Just Another Night"終了直後。
『Last Night -Live in Osaka 1988-』も同じところでテープチェンジをしており、歓声がややうるさい別音源を補填していましたが、本作はこの部分は補填無し。よって本作では、"Just Another Night"が終わると切れ目なくすぐに"War Baby"が始まっていますが、その"War Baby"の冒頭はぎりぎり音欠けしていないものの、テープ開始部分の劣化により最初の9秒間は音ユレが頻発しています。
残りの2つは"Member Introduction"ではフィル・アシュリーの紹介からダグ・ウィンビッシュの紹介前までと、サイモン・フィリップスのドラムソロ後半6分17秒から終えた後の7分52秒まで。
ここには『Last Night -Live in Osaka 1988-』やその補填音源とは別の、左右のレンジが狭まったと感じる程度で音質はほぼ似たような別音源が補填されていることから、この切り替わり部分についてはスムーズに聞くことが出来ます。
更に本作には、ディスク冒頭にLP『Last Night』には収録されていたものの、復刻CD化する際にカットされていたミック本人による公演延期のお詫びを、19日当日の録音に加え、28日のライブ開始直前に場内で流された19日のお詫び映像の音声までも完全収録して、この日のコンサートに至るまでの流れを聞かせる造りとしています。
ちなみにLP『Last Night』の方はツトム・ヤマシタの通訳部分や主催者側の説明部分がカットされ、ミックの発言部分のみ抜粋して収録されていたことがこれにより分かりますが、それに加えて本作ではLPでは感じることの出来なかった会場の緊迫した雰囲気も感じられるようになっています。
なお本作は、ここまでの項で採り上げてきたミック大阪公演4部作の4つめにあたり、この4部作のリリースによりミック名義の日本公演全てがブート化されたこととなりますが、この時のミックは23日に行われた自らのドーム公演の客演してくれたことのお礼とばかりに27日のティナ・ターナー公演にゲスト出演して"Honky Tonk Women"をデュエットしており、その模様はyoutube等で音だけ聞けたりするものの、プレスのブートには未収録。
今回、この4部作のオマケとしてその音源がCD-Rにて配布されたようですが、本作の前日にあたる出来事だったことや、本作の収録時間にはまだ余裕があったりしたのだから、ディスク2最初の"Party Doll"をディスク1に移して、ディスク2の最後にでもボーナストラックとして収録しておいてほしかったところ。 |
12:11, Sunday, Apr 10, 2016 ¦ 固定リンク
『Osaka 1988 3rd Night』(-) |
『Osaka 1988 3rd Night』(-) 2CD
Mar.18 1988 Osaka Castle Hall,Osaka,Japan
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Opening/2.Honky Tonk Women/3.Throwaway/4.Bitch/5.Let's Spend The Night Together/6.Lonely At The Top/7.Beast Of Burden/8.Tumbling Dice/9.Miss You/10.Ruby Tuesday/11.Just Another Night/12.War Baby/13.Harlem Shuffle/14.Lucky In Love/15.Say You Will/16.Party Doll
(Disc-2)
1.Member Introduction/2.You Can't Always Get What You Want/3.Radio Control/4.Shoot Off Your Mouth/5.Drum Solo/6.Guitar Solo/7.Gimme Shelter/8.Start Me Up/9.Brown Sugar/10.It's Only Rock'n Roll/11.Jumping Jack Flash/12.Syampathy For The Devil/13.Satisfaction
ミック・ジャガー来日ツアー3公演目にあたる3月18日大阪公演収録盤。
この公演はこれまで、ミックのオーストラリア公演を主としたオムニバス盤『Can't You Hear Me Rockin?』(ZRCD 203)にて、"Lucky In Love""Say You Will""Shoot Off You Mouth"の3曲のみがブート化されてきたのみでしたが、本作は全曲を収録。これによりミック名義の1988年来日ツアー全ての曲がブート化されたこととなります。
収録されている音源は、『Can't You Hear Me Rockin?』に似たような音の録れかたをしていますが、"Shoot Off You Mouth"イントロに被ってくる観客の掛け声のが本作には無いことからもわかるように別のもの。
演奏をかなり大きく捉えた好録音で、『Can't You Hear Me Rockin?』よりも音の分離は僅かながら上。マイク前の人の影響なのか、時折音がゆれることがありますが気になるほどでは無し。手拍子をそこそこ拾ってはいますが、いい感じで回り込んで入っているためこちらも気になることはありません。
また『Can't You Hear Me Rockin?』の方は音が左に寄っていましたが、本作は基本的に中央に定位。
音質も全体的にマイルドで聞きやすいものに仕上げられていますが、テープの状態が良くなかったのか、テープチェンジ後にあたる"Just Another Night"から、次のテープチェンジとなる"Party Doll"終了までの間と、それまた次のテープチェンジ後にあたる"Brown Sugar"の序盤は若干高域が落ちています。
そのテープチェンジは3箇所。
"Ruby Tuesday"と"Just Another Night"の曲間、"Party Doll"と"Member Introduction"の間、そして"Start Me Up"と"Brown Sugar"の曲間との曲間。
この公演は前述したように既発タイトルが3曲分しかないため補填処理が出来なかったようで、"Ruby Tuesday"と"Just Another Night"は影響ありませんでしたが、"Member Introduction"では最初に呼ばれたジミー・リップ部分が未収録、そして"Brown Sugar"はイントロ途中からの収録となっています。
なお、"It's Only Rock'n Roll"開始直前にもカットがありますが、これは録音時のテープチェンジとは別の理由が原因のものかと。
この公演、前々日の16日公演同様にこの日もまたミックの凡ミスが幾つか。
"Honky Tonk Women""Ruby Tuesday"いずれも1番の歌詞を間違えた上、16日公演から"Harlem Shuffle"と"Lucky In Love"の曲順を入れ替えていたのに、"Harlem Shuffle"のところで"Lucky In Love"のサビをアカペラで歌い出す始末。すぐに気づいて笑ってごまかしてはいますが・・・、すっかりリラックスモードとなっています。
曲順の入れ替えといえば、この日はアレンジの方で幾つかの微調整が。
まずは、ライブ最後の肩透かし感をもう少し何とかしようと考えたのか、最後シーケンサーによるパーカッションのみとなった後にフェードアウトとしていた"Syampathy For The Devil"を、バンド全員でぴたりと終わるアレンジに変更。ストーンズがライブ活動再開した1989年以降2016年の現在まで続く、"Syampathy For The Devil"のこのエンディングアレンジはこの公演から始まっています。
その"Syampathy For The Devil"、ここまで何の紹介も無く登場して演奏していたツトム・ヤマシタを、曲が始まる直前にアナウンスで紹介するという試みもこの公演で行ってはいますが、結局は何の前触れも無く銅鑼が打ち鳴らされて曲が始まった方がインパクトがあるという判断が働いたのか、紹介は結局この公演のみで、以降はまた元の紹介無しに。
また、ジョー・サトリアーニのソロコーナーも、この日は途中からサイモン・フィリップスも入ってきての激しいソロコーナーとなっていましたが、2人のソロコーナーが計15分弱にまで膨れ上がってしまい長すぎる判断されたのか、結局次の東京公演からはこれまで通りのそれぞれのソロのみに戻されています。 |
17:59, Saturday, Apr 09, 2016 ¦ 固定リンク
『Osaka 1988 2nd Night』(-) |
『Osaka 1988 2nd Night』(-) 2CD
Mar.16 1988 Osaka Castle Hall,Osaka,Japan
Stereo Audience Recording
Quality:Very Good
(Disc-1)
1.Opening/2.Honky Tonk Women/3.Throwaway/4.Bitch/5.Let's Spend The Night Together/6.Lonely At The Top/7.Beast Of Burden/8.Tumbling Dice/9.Miss You/10.Ruby Tuesday/11.Just Another Night/12.War Baby/13.Harlem Shuffle/14.Lucky In Love/15.Say You Will
(Disc-2)
1.Party Doll/2.Member Introduction/3.You Can't Always Get What You Want/4.Radio Control/5.Shoot Off Your Mouth/6.Drum Solo/7.Guitar Solo/8.Gimme Shelter/9.Start Me Up/10.Brown Sugar/11.It's Only Rock'n Roll/12.Jumping Jack Flash/13.Satisfaction/14.Syampathy For The Devil
ミック・ジャガー来日ツアー2公演目となる3月16日大阪公演収録盤。
"Honky Tonk Women"の1番では歌詞を間違え、"Tumbling Dice"では曲に入れず歌い出しが遅れ、"Harlem Shuffle"では一人だけ早くAメロの展開部「Come on baby」を歌ってしまってと、前日に無事初日公演を終えてちょっとリラックスしたのか、この日のミックはミス多め。
この公演、演奏曲は初日と一緒でしたが、"War Baby"で静まった場内を盛り上げるには"Lucky In Love"では役不足と感じたのか、"Lucky In Love"と"Harlem Shuffle"の順番を入れ替えています。
さて、この公演を収録した既発タイトルは2種。
まずはLP『Last Night』(VLT-1)
このLPは28日の大阪公演をメインに作成されていて、そこで演奏されなかった"Lonely The Top""Lucky In Love""Say You Will"の3曲をこの16日公演から追加収録していたというタイトル。音の方はそこそこのバランスで録れてはいるものの、低音不足の軽い音。
もう1つは全曲収録のCDタイトル、VGP『Say You Will』(VGP-236)。
演奏を大きく捉えた好録音で、手拍子はそれなりに拾ってはいるもののマイクの近くでのものはなく、適度なレベルで収録されているので気になることはありません。
最初は若干音が割れ気味だったりしますが、"Let's Spend The Night Together"の途中で録音レベルを落としてからは問題なし。
全体的に高域がキツいのと、定位が終始若干右寄りなのが玉にキズ。
高域を持ち上げた影響もあるのでしょうけど全体的にヒスノイズが多めな上、ライブ前半部はキーンという高周波ノイズも。
加えてディスク1冒頭から"Honky Tonk Women"の1分29秒までは、録音時だったのかダビング時だったのか分かりませんが、接所不良が原因と思われる左チャンネルのレベルダウンが生じています。
一応全曲収録されてはいるものの、アルバムタイトル曲の"Say You Will"はイントロ途中からフェードイン、"It's Only Rock'n Roll"は曲が終わりきらないうちにフェードアウト、次の"Jumping Jack Flash"はミックの歌い出し寸前にフェードインとなっています。
加えて、このVGP盤が基にしたテープはダビングを経たものだったようで、上記部分以外にも、"War baby"と"Lucky In Love"、"Shoot Off Your Mouth"の曲前の歓声部分にもカットあり。
では本作はというと、遠いというほどではありませんが距離を感じる音。
マイルドな聞きやすい音質で、耳につく歓声や手拍子の類はありませんが、VGP盤と比べてギターがオフ気味なのは評価の分かれるところ。
当然のことながら全曲収録ですが、VGP盤が欠落箇所そのままだったのに対し、本作はテープチェンジによる欠落箇所に補填処理をし、全曲ノーカット収録としています。
そのテープチェンジによる欠落部は3箇所。
まずは"Just Another Night"終了後4分33秒から"War Baby"イントロ2秒まで、続いて"Radio Control"終了後4分42秒から"Shoot Off Your Mouth"イントロ2秒まで、そして"Brown Sugar"終了直後3分55秒から4分5秒まで、これらの欠落部にはいずれもVGP音源を音質補正して補填していますが、
楽曲部分がほとんどなかったことも幸いし、よく聞かないと分からないレベルに仕上がっています。
また本編ラストの"Jumping Jack Flash"からアンコールの"Satisfaction"までの間にもカットがありますが、この部分についてはVGPの方がカット幅が大きいことから、この部分については補填はしていない模様。 |
23:24, Friday, Apr 08, 2016 ¦ 固定リンク
『Osaka 1988 1st Night』(-) |
『Osaka 1988 1st Night』(-) 2CD
Mar.15 1988 Osaka Castle Hall,Osaka,Japan
Stereo Audience Recording
Quality:Excellent-Very Good
(Disc-1)
1.Opening/2.Honky Tonk Women/3.Throwaway/4.Bitch/5.Let's Spend The Night Together/6.Lonely At The Top/7.Beast Of Burden/8.Tumbling Dice/9.Miss You/10.Ruby Tuesday/11.Just Another Night/12.War Baby/13.Lucky In Love/14.Harlem Shuffle/15.Say You Will
(Disc-2)
1.Party Doll/2.Member Introduction/3.You Can't Always Get What You Want/4.Radio Control/5.Shoot Off Your Mouth/6.Drum Solo/7.Guitar Solo/8.Gimme Shelter/9.Start Me Up/10.Brown Sugar/11.It's Only Rock'n Roll/12.Jumping Jack Flash/13.Satisfaction/14.Syampathy For The Devil
前項ではストーンズの初来日ブートを採り上げましたが、こちらはその2年前のミック・ジャガー初来日公演収録ブート。
本作が収録しているのは、その来日公演でも特に記念となる初日の3月15日大阪城ホール公演。
この公演については、過去2種のブートがリリースされています。
まず最初にリリースされたのが『Stone Alone』(TNT-940141/2)。
遠目の録音で、ギターが若干歪み気味で歓声もうるさいといった音の上、"Harlem Shuffle""JJF""Sympathy〜""Satisfaction"の4曲が欠落。その代わりに、これら4曲とツアー後半のみ演奏の"Foxy Lady"を3月28日の大阪公演から補填というタイトル。
続いてはIMPの『First Castle Magic 1988』(IMP-N-008)
オープニングの場内BGMから帰りのアナウンスまで収録。全体的に定位やや左寄りの歪み気味の音ですが、演奏は大きく捉えられています。中低域に厚みがあり、クリアーとまで言い切れないものの充分良いといえる音質。歓声もそれなりに拾ってはいますが、気になるほどのレベルではありません。
テープチェンジによる欠落は、"Lucky In Love"の曲前5秒とイントロの一部、ドラムソロの1分過ぎからジョー・サトリアーニのギターソロの終わりまで、そして"JJF"後半4分7秒からの終了後の歓声5分54秒までの3箇所。ここには、高音部が強調されている上に音の割れた別音源が補填されています。
ただ"Drum Solo"の欠落部については、補填音源もテープチェンジにあたっていたようで、補填自体はしているものの、まだ数フレーズが欠落しています。
さて本作、客電が落ちて場内が盛り上がっているところからディスクスタート。
IMP盤より音が奥に引っ込んだ印象のやや距離を感じる音ですが、演奏がそれなりに大きく捉えられている音が遠いという印象は受けません。
音質はマイルドな質感の聞きやすいもので、歓声もそれなりに拾ってはいるものの気になるレベルでは無し。
本作のテープチェンジによるカットは3ヶ所。全て既発音源にて補填することにより、この公演の収録盤では、初めて演奏部分に欠落部が無いタイトルとなっています。
その補填部についてチェックしてみると、まず1つ目は"Miss You"終了直後から"Ruby Tuesday"冒頭17秒。曲間の歓声部はカットのままですが、"Ruby Tuesday"歌い出し前のシンセサイザーの弾き始め部分からIMPの音源を補填していますが、中低域をうまく削って奥行き感を出した上で音質を整え、定位も合わせて補填しているので、よく聞かないと単なる歓声カットにしか聞こえない見事な繋ぎ処理となっています。
続いては、"Member Introduction"でのリサ・フィッシャー紹介直後から、"You Can't Always Get What You Want"冒頭4秒のシンセサイザーによるホーンが入ってくるまで。ここもIMPの音源を補填していますが、定位を合わせるためにかこのIMP音源の左右チャンネルを逆にしています。ただ、"You Can't Always Get What You Want"はテープチェンジ直後は定位が右に寄ってしまっていたため、そちらに定位を合わせることによりスムーズな繋ぎとなっているのですが、テープチェンジ前のメンバー紹介の方は定位がちゃんと中央となっていたため、補填音源との定位が合わなくなってしまっています。せっかくならここも合わせていれば尚良しだったんでしょうけど、メンバー紹介の欠落部はミックによる「My name is Mick」の一言だけのほんのわずかな間だったため、そこまで細かい調整までは省略したのかなと。
そして3つ目は、"Gimme Shelter"が始まる4秒ほど前から曲が始まって7秒までの約11秒間。ここもIMP音源が補填されていますが、イントロで発生したハウリングが鳴りやむタイミングでの切り替えで、繋ぎ自体は見事ですが、歓声部分は補填音源の方がクリアーだったりするので、ここも少し高域を落としてもよかったのではという気も。
さすがに終演後のアナウンスまではIMP音源からの補填はせずに、"Syampathy For The Devil"終了後に場内SEが流れ始めたところでフェードアウトとしています。
しかしこの"Syampathy For The Devil"、この公演ではアンコールで公演のラスト曲という大役でしたが、まさかのシーケンサーだけになってのフェードアウト終わりというアレンジは、ある意味斬新でしたが、大盛り上がりでの終了を期待した観客は肩透かしだったのではないかなと。 |
21:55, Thursday, Apr 07, 2016 ¦ 固定リンク
『Steel Wheels Tokyo 1990 Shinyou』(Mayflower) |
『Steel Wheels Tokyo 1990 Shinyou』(MF-095/096) 2CD
Feb.23 1990 Tokyo Dome,Tokyo,Japan
Mono Audience Recording
Quality:Good
(Disc-1)
1.Continental Drift/2.Start Me Up/3.Bitch/4.Sad Sad Sad/5.Harlem Shuffle/6.Tumbling Dice/7.Miss You/8.Ruby Tuesday/9.Play With Fire/10.Rock And A Hard Place/11.Mixed Emotions/12.Honky Tonk Women/13.Midnight Rambler/14.1.You Can't Always Get What You Want
(Disc-2)
1.Can't Be Seen/2.Happy/3.Paint It Black/4.2000 Light Years From Home/5.Sympathy For The Devil/6.Gimme Shelter/7.Band Introduction/8.It's Only Rock'n Roll/9.Brown Sugar/10.Satisfaction/11.Jumping Jack Flash
本作が収録しているのは、初来日10公演中の7公演目にあたる2月23日公演。
この公演からは曲単位でもボーナストラック等で収録されたことがなく、本作が初のブート化となります。
ただ、残念ながら音の方は、遠い位置での録音だったのか、全体的にエコーがかって団子になってしまっているというもの。まあ、幸いなことにマイクの近くで手拍子や歓声をあげる観客がいないことから、耳がなれればそれなりに聞くことはできます。
テープチェンジは、"Tumbling Dice"と"Miss You"の曲間、"Ruby Tuesday"と"Play With Fire"の曲間、"Honky Tonk Women"は最後の余韻部が欠落し、"Midnight Rambler"はイントロ前のフリー演奏部が頭欠け、"Brown Sugar"と"Satisfaction"の曲間、そして"Satisfaction"は曲が終わりきらないうちにカットアウト、"Jumping Jack Flash"も曲が終わりきらないうちにフェードアウトといった具合で、録音時のチェンジに加え、ダビング時に新たに生じたと思しきものもあったりします。
この日は日本公演初日以来の"Play With Fire"を演奏していたりもしますが、全体的には安定した演奏しているので、これといって特筆すべきこともなく、唯一耳をひくのが"Honky Tonk Women"イントロでチャーリーが入ってくる寸前に、ミックが掛け声をいれるところくらいかなと。
なお、本作のリリースにより1990年の初来日10公演は全てブート化されたことになります。 |
07:40, Tuesday, Apr 05, 2016 ¦ 固定リンク
『Salut Montreal』(DAC-167) 2CD
Dec.14 1989 Olympic Stadium,Montreal,Canada
Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent
(※)Disc-2 Track13
Mono Soundboard Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Continenntal Drift/2.Start Me Up/3.Bitch/4.Sad Sad Sad/5.Undercover Of The Night/6.Harlem Shuffle/7.Tumbling Dice/8.Miss You/9.Ruby Tuesday/10.Play With Fire/11.Terrifying/12.Rock And A Hard Place/13.Mixed Emotions/14.Honky Tonk Women/15.Midnight Rambler
(Disc-2)
1.You Can't Always Get What You Want/2.Little Red Rooster/3.Can't Be Seen/4.Happy/5.Paint It Black/6.2000 Light Years From Home/7.Sympathy For The Devil/8.Gimme Shelter/9.Band Introductions/10.It's Only Rock'n Roll/11.Brown Sugar/12.Satisfaction/13.Jumping Jack Flash
前項、前々項に引き続いての、サイト「Wolfgang's Vault」で公開された音源をベースに作成されたタイトル。
本作が収録しているのは、テレビ中継が行われたツアー最終アトランティックシティの前の公演地、カナダはモントリオール、2日連続公演の2日目にあたる12月14日公演。
この日の"It's Only Rock'n Roll"には前座のリヴィング・カラーがゲスト出演。
その模様はリヴィング・カラーのオフィシャル映像『time tunnel』に抜粋収録されており、そのワーキングビデオと思しきタイムコード入りの映像が流出。
映像を収録したDVDはじめ、これまではそのビデオの音声から作成されたCDが幾つかリリースされてきましたが、本作収録の音源はモノラルとステレオの違いだけではなくミックス自体が異なっています。
その前にまずは、旧音源のテープチェンジ部であった"Honky Tonk Women"のイントロ欠落部の補填について。
本作のインフォメーションにて初めて気づきましたが、たしかに改めてこの映像を収録したEmpress ValleyのDVD『Les Roues Metallic Et Les Jumeaux Demons』(EVSDVD 010-011)を確認してみると、"Mixed Emotion"終了直後から、ミックがギターを肩からおろすシーンがスローモーションになり、
次の"Honky Tonk Women"が始まってから4小節までがこのスロー映像が続きますが、タイムコード自体も進みがスローになっていることから、これは基のビデオがそういう編集だったのではなく、欠落部をマスキングするためにDVD化する際にこういう編集をしたことが分かります。
まあ、そもそもスローモーション映像から、キースが"Honky Tonk Women"のイントロを弾く映像に切り替わった直後から、そのタイムカウンターがリセットされ0分20秒という表示になっていたりはしたのですが、これまで全く気付いておらず・・・。ただ、カウンターが20秒になっているということは、大元のビデオ自体はこの欠落がなく、各ブートの基になったビデオが何らかの理由で欠けてしまっていたという推測が成り立つわけでもありますが。
では、その欠落部分の音声補填はどのようにされていたのかというと、事典で代表盤として挙げた『Paint It White』(VGP-309)やそのコピー『Rolling Stones Steel Wheels North American Tour 1989』(WLR-2126)は、次のアトランティックシティ公演のテレビ放送音源から補填。アトランティックシティ公演ではイントロのカウベルが通常2小節のところチャーリーが入り損ねたのか、3小節となっている上、キースもチャーリーのフィルから入るところがズレてしまっているのが特徴ですが、このVGP盤はカウベルの最初の1小節終わったところから補填して、曲のサイズを合わせています。
この音源の初出タイトルEmpress Valley『Les Roues Metallic Et Les Jumeaux Demons』(EVSD 142-144)や、そこからのコピー『Salut Montreal』(RS112/13)や『Maple Leaves』(HEN 109-1/2)は、90年7月7日のウェンブリー公演のFM放送から補填。たしかによく聞いてみると、ウェンブリーのFM放送の特徴である厚みのあるスネアドラムの音が、カウベル部分を含めて最初の4小節鳴っていて、あきらかにスネアの音が変わることに気づきます。
さて、本作収録の音源について。
まずはインフォメーションにあったようにライブ冒頭部が、映像の方は"Continenntal Drift"開始直後からのフェードインとなっており、DVDの方はそのままでしたが、CDの方は他の部分の歓声を補填していたのに対し、本作は補填無しで曲が始まる9秒前から収録。
ディスクスタートから4秒でロニーの声が聞こえたり、"Continenntal Drift"が始まった後の1分3秒にはおそらくミックがマイクのスイッチを入れた「ポツッ」というノイズが、そして1分7秒ではミックの「ウン?」というマイクテストと思しき発声がそれぞれ聞こえるようにミックスされており、本来カットされるべきこれらの音声がそのまま残されていることからも、本作の音源もまたラフミックスであることが分かります。
"Sympathy For The Devil"冒頭で、チャーリーのモニター用のガイドリズムがミックスされているのは、ビデオ音源と本作収録の音源共通。
ここで不思議なのが、本作で聞けるものと同じと思しきロニーの声が、VGP『Paint It White』でも"Continenntal Drift"開始前で聞ける点。『Paint It White』内の他の歓声部分やアトランティックシティ公演の曲間等をさらっと確認してみたものの発見出来ず。VGP盤作成時に、このロニーの声をいったいどこから持ってきたのかが何とも気になるところ。
インフォではキースは基本右側で鳴っているとありましたが実際のところは、左寄りが"Start Me Up""Sad Sad Sad""Undercover Of The Night""Harlem Shuffle""Tumbling Dice""Miss You""Terrifying""Rock And A Hard Place""Mixed Emotions""You Can't Always Get What You Want""Sympathy For The Devil""Gimme Shelter""Brown Sugar"、そして右寄りなのは"Bitch""Ruby Tuesday""Play With Fire""Honky Tonk Women""Midnight Rambler""Can't Be Seen""Happy""Paint It Black""Little Red Rooster""2000 Light Years From Home""It's Only Rock'n Roll""Satisfaction""Jumping Jack Flash"と半々になっており、左寄りになっていてもディレイやパンニングで右側に来たりという感じで、キースの定位だけは結構いじられています。
他の定位にも触れておくと、ロニーは"Satisfaction"で右にミックスされたりしていますが、中央やや左が主で音量レベル小さ目。ドラムのハイハットはオフィシャルでよくある右、キーボードは2人とも中央もしくは右寄り、そして"Continenntal Drift"は『Steel Wheels』と左右が逆になっています。
では、リビングカラーの『time tunnel』はどうかというと、オフィシャルらしくきちんとステレオで収録されており、キースのギターは中央やや左寄りから右寄りになったりと、本作の音源同様にここでもいじられていますが、曲終了後の歓声で聞こえてくる口笛がビデオ音声の方とは一致するものの、本作収録の音源の方は異なっているので、やはり本作の方の音源は、ビデオとは別の系統での録音と推測されます。
全体的な音質はというと、たしか最初のアップ時はビデオ音源と変わらなかったと記憶していましたが、いつの間にか差し替えられていたようで、一連の「Wolfgang's Vault」にアップされていた81年FM放送素材音源同様の、高域がすっきりと伸びた落ち着いた感じを受ける素晴らしい音となっています。
ちなみに本作収録音源のテープチェンジによる欠落は、"Rock And A Hard Place"冒頭約50秒と"Jumping Jack Flash"は1曲丸々。当然のことながら、ビデオで頭が欠落していた"Honky Tonk Women"はノーカット収録。
インフォでの本作の欠落曲は、"Rock And A Hard Place"と"Satisfaction"になっていましたが、これは勘違いかと。
これら欠落部には、それぞれビデオ音源を補填編集していますが、中域を抑え目めにして音質を合わせるのはもちろんのこと、疑似ステレオ化処理も施されていて、まったく違和感のない繋ぎとなっています。
なお、この紹介をアップした後の「Hot Stuff」のatsu-y氏のレビューで気づきましたが、"Paint It Black"でキースがイントロを弾き始める前のスパニッシュ風の短い遊びも、ビデオの方はカットされていてそこもスローモーション処理がされています。
その部分については既発盤の方は音の補填等なく、まるでその遊びがなかったかのようにイントロから始まっていますが、本作の方はテープチェンジがその部分にあたったわけではないので、きちんと収録されています。 |
21:28, Saturday, Apr 02, 2016 ¦ 固定リンク
『Landing Gear Down』(DAC-156) 2CD
Dec.9 1981 Capital Arena,Largo,MD,USA
(※)Disc-2 Track13
Oct.7 1981 Jack Murphy Stadium,San Diego,CA,USA
Disc-1 & Disc-2 Track1-4,12,13
Mono Soundboard Recording
Quality:Excellent
Disc-2 Track5-11
Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent
(Disc-1)
1.Take The A Train/2.Under My Thumb/3.When The Whip Comes Down/4.Let's Spend The Night Together/5.Shattered/6.Neighbours/7.Black Limousine/8.Just My Imagination/9.Twenty Flight Rock/10.Going To A Go Go/11.Let Me Go/12.Time Is On My Side/13.Beast Of Burden/14.Waiting On A Friend/15.Let It Bleed
(Disc-2)
1.You Can't Always Get What You Want/2.Band Introductions/3.Tumbling Dice/4.She's So Cold/5.Hang Fire/6.Miss You/7.Honky Tonk Women/8.Brown Sugar/9.Start Me Up/10.Jumping Jack Flash/11.Satisfaction/12.Star Spangled Banner/13.Street Fighting Man
前項に続いての81年ラーゴ公演収録盤。
本作が収録しているのは、メンバー紹介でミックがチャーリーを紹介するのを飛ばしてしまったため、キースの後にチャーリーを紹介したところ、キースがへそを曲げてしまい、"Little T&A"を始めずにいきなり"Tumbling Dice"を弾き始めるという大人げない行為のあった12月9日公演。
本作もまた、サイト「Wolfgang's Vault」で公開された、FM放送素材のステレオサウンドボード音源を中心に、と書きたいところですが、残念ながら公開されたのは"Hang Fire"以降のライブ終盤7曲のみ。
そこで本作は、欠けているライブ頭からの14曲と終演後の"Star Spangled Banner"を、同じDACレーベルが『Capital Connection Vol.3』(DAC-038)にてリリースしていた、卓直結のモノラルサウンドボード音源と組み合わせての全曲収録盤としています。
まずは、冒頭から"She's So Cold"までの卓直結モノラルサウンドボード音源。
『Capital Connection Vol.3』はディスク1がフェードインでスタートしていましたが、本作は単なる流用でないことを証明するかの如く、カットインにてディスクスタート。
『Capital Connection Vol.3』の方はテープ劣化による音ユレ対策として、CD化にあたって再度マスターをモノラル化していたようですが、本作は再度モノラル化することにより中域が若干上がって音質が変化することを嫌ってか、そのままディスク化しているので、音に若干の奥行きが出ています。
ただし、ディスク冒頭含めた一部の箇所では左右の音ユレが生じていたり、"She's So Cold"の曲開始から16秒間は、テープ劣化による右チャンネルの高域落ちにより定位が左寄りとなってしまっているのは、痛し痒しといったところか。
この卓直結モノラルサウンドボード音源のテープチェンジによる欠落部は、"Let Me Go"の3分11秒から4分16秒まで。この部分には両タイトル共に同じ音の遠いオーデェンス音源が繋がれていますが、『Capital Connection Vol.3』の方はクロスフェード処理としているのに対し、本作は単純な繋ぎ処理としていることから、サウンドボード部分がほんの僅かながら長く聞けるようになっています。まあ長くとはいえ、オーディエンス音源に切り替わる部分が、『Capital Connection Vol.3』では「Hey」の頭から、本作は「Hey」の「ey」からというほんのちょっとだけの違いではありますが・・・。
ライブ終演後の"Star Spangled Banner"については、『Capital Connection Vol.3』は曲の終わりまで、本作は曲が終わった後に続いて流される"School Days"のイントロを2秒ほど聞くことが出来ます。
メインのステレオサウンドボード音源の既発タイトルは、『Another Still Life』(-)
ディスク1は『Still Life』と重複しない81年ツアーのラジオショー音源集で、ディスク2がラジオショーで採用されたこの12月9日の"Twenty Flight Rock"、"Going To A Go Go"、"You Can't Always Get What You Want"に"Band Introductions""She's So Cold"と「Wolfgang's Vault」で公開されたFM放送素材のステレオサウンドボード音源という構成のタイトル。
「Wolfgang's Vault」は、公開している音源のアップグレードを時折こっそりと行っていたりしているのですが、この12月9日音源がまさにそうで、『Another Still Life』ではシンバル類に圧縮音源特有の音ユレが時折発生していたのに対し、本作はそのようなことのない最良な状態で収録されています。
ちなみに"You Can't Always Get What You Want"で始まる本作のディスク2で、「Wolfgang's Vault」音源に切り替わるまでの楽曲でFM放送されなかったのは"Tumbling Dice"のみにつき、本作も差し替えれば良かったのにという気はしますが、その手法自体は『Another Still Life』も行っているので、ここはあえて避けたのかなと。
この公演からはあと"Twenty Flight Rock"と"Going To A Go Go"の2曲も、FM放送と『Still Life』に採用されていますが、どちらの曲もヴォーカルを大幅に差しかえた上、"Going To A Go Go"の方は曲全体が短く編集されています。
ディスク2のラストに収録されているのは、10月7日サンディエゴ公演でのアンコール曲"Street Fighting Man"。
この公演は、CD『Light Up The Town』(-)にて全曲をオーディエンス音源で聞くことが出来ましたが、この日の"Street Fighting Man"は後半のミックの煽りも相まってのテンション高い演奏を繰り広げており、それをメインのラーゴ音源同様にクリアーな音質の、卓直結モノラルサウンドボード音源で聞けるというだけでも貴重なボーナストラック。
ライブ全編をこのサウンドボード音源で聞いてみたい欲求にかられますが、こういう扱いということは全編は発掘されていないのでしょう。
なお、『Light Up The Town』と同時再生してみると本作の方がピッチが遅く聞こえますが、本作の方がピッチが正確で、『Light Up The Town』はやや早めだったことが分かります。 |
22:20, Friday, Apr 01, 2016 ¦ 固定リンク
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