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『New York Junction』(DAC-195) 2CD
June.26 1975 Madison Square Garden,New York City,NY,USA
Disc-1 Track1-6(part),7-11 Stereo Audience Recording Quality:Very Good
Disc-1 Track6(part), Disc-2 Track3,4 Mono Audience Recording Quality:Very Good-Good
Disc-1 Track12,13 Disc-2 Track1,2,5-9 Stereo Audience Recording Quality:Excellent
(Disc-1) 1.Honky Tonk Women/2.All Down The Line/3.If You Can't Rock Me〜Get Off Of My Cloud/4.Star Star/5.Gimme Shelter/6.Ain't Too Proud To Beg/7.You Gotta Move/8.You Can't Always Get What You Want9.Band Introduction/10.Happy/11.Tumbling Dice/12.It's Only Rock'n Roll/13.Doo Doo Doo Doo Doo (Disc-2) 1.Fingerprint File/2.Angie/3.That's Life/4.Outa Space/5.Brown Sugar/6.Midnight Rambler/7.Rip This Joint/8.Street Fighting Man/9.Jumping Jack Flash
75年北米ツアー中盤、MSG 6連続公演の5つ目となる6月26日公演収録盤。
この日は他のMSG 5公演でゲスト出演していたThe Steel Associationの都合がつかなかったのか アンコールの"Sympathy For The Devil"を演奏しなかったことに加えて、ツアー初日のファーストショー以来の"Wild Horses"もカットという、やや短めのセットリスト。
この公演の聴きどころはというと、"Star Star"の1番の後、ミックが構成を勘違いして2番を歌い出さないことから、急遽ギターソロを挟み込んだ意図せぬロングヴァージョンとなっているあたりかと。
さて、この公演はこれまで3種の音源がブート化されていますが、この3種の最良部分を組み合わせての全曲収録盤としているの本作。
まず"Honky Tonk Women"から"Tumbling Dice"までで使われているのが、『Madison Square Garden 1975 5th Night』(-)でリリースされていた音源。
演奏を大きく捉えた、音の線が太い好感の持てる音源ですが、ヴォーカルが引っ込み気味なのが玉にキズ。音質も後半に使われている超高音質オーディエンス録音と比べると、若干高域が落ちた荒れ気味の音ではあるものの、このツアーのオーディエンス音源としては、充分クリアーで聴き易い部類ものとなっています。
本作のこの音源パートの音質に関しては、『Madison Square Garden 1975 5th Night』とほとんど変わらず。
ディスクスタートとなる"Honky Tonk Women"がイントロ途中のカットインで始まるのも両盤共通で、"Ain't Too Proud To Beg"後半部がテープチェンジにあたったため、2分5秒付近からクロスフェードで別音源を補填しているのも同様。
その"Ain't Too Proud To Beg"後半部と、ビリー・プレストンの"That's Life""Outa Space"で使われているのが、『5th Night at MSG 1975』(-)で初めてブート化され、『Madison Square Garden 1975 5th Night』でも本作同様に補填パーツとして使われている音源。
低域割れ気味で音の端々が傷んでおり、時折小刻みな音ブレが生じたりもする、高域の伸びも無いレンジの狭いもの。
『Madison Square Garden 1975 5th Night』の方が低域不足気味のやや軽めな音造りに対し、本作は低域に厚みを持たせた音にして補填しているため、音源切り替わりの違和感も少な目。
また、『Madison Square Garden 1975 5th Night』の方は"Ain't Too Proud To Beg"の最後の1音の余韻がブツ切れとなっているため(これは『5th Night at MSG 1975』も同様)、その部分で不自然な印象を受けるのに対し、本作はブツ切れ部分に(おそらく)リヴァーブをかけて余韻を作り、そこに"Star Star"終了後の歓声をクロスフェードさせて、音源が自然に切り替わって聞こえるようにしています。
そして"It's Only Rock'n Roll"から"Angie"までと"Brown Sugar"から最後までに使われているのが、本作と同系列のVGP『Welcome Back To New York』(VGP-039) でリリースされていた高音質音源。
カセット録音らしからぬクリアーな音で、著名テーパーであるマイク・ミラードによるストーンズ75年ツアーを代表する、7月13日LA公演の高音質オーディエンス音源に匹敵するもの。
そのVGP『Welcome Back To New York』では、"Angie"と"Brown Sugar"の間のビリー・プレストンの2曲を、このミラード音源で補填していましたが、そう言われなければ気づかないほど違和感なく聴くことが出来ていることからも、ミラード音源と遜色ないということが分かるというもの。
ちなみに本作のディスク2の最後をフェードアウトではなく、カットアウトとしていることからも分かるように、本作はVGP盤マスターを流用するのではなく、あらためてテープから作成しているようです。
音質はというと元が高音質につき、音質が劇的に変っているわけではありませんが、VGP盤と比べると、気持ち高域をすっきりさせるのと併せて低域に厚みを持たせている分、聴き易さが向上。
なお、"Midnight Rambler"6分58秒のマイクケーブル、もしくはダビング時のケーブル接触不良と思しき微細な音切れは、修正せずそのまま。 |
by Hara ¦ 19:28, Friday, Oct 15, 2021 ¦ 固定リンク
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