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『Complete Lacerated』(-) 2CD
June.28 1978 Mid-South Coliseum,Memphis,TN,USA June.29 1978 Rupp Arena,Lexington,KY,USA July.6 1978 Masonic Temple Auditorium,Detroit,MI,USA July.18 1978 Will Rogers Memorial Center,Fortworth,TX,USA July.19 1978 Sam Houston Coliseum,Houston,TX,USA
Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent
(Disc-1) 1.Introduction(6/29)/2.Let It Rock(7/18)/3.Honky Tonk Women(7/19)/4.Star Star(7/19)/5.Lies(6/29)/6.Miss You(6/29)/ 7.Just My Imagination(6/29)/8.Beast Of Burden(7/19)/9.Shattered(6/28)/10.Respectable(7/19)/11.Member Introduction(7/6)/12.Love In Vain(7/6)/13.Tumbling Dice(7/6)/14.Happy(7/6)/15.Hound Dog(6/28)/16.Sweet Little Sixteen(7/19)/17.Brown Sugar(7/19)/18.Jumping Jack Flash(7/19) (Disc-2) 1.Introduction(7/6)/2.Let It Rock(7/6)/3.All Down The Line(7/19)/4.When The Whip Comes Down(7/6)/5.Lies(7/19)/6.Miss You(7/6)/7.Just My Imagination(7/6)/8.Beast Of Burden(6/29)/9.Member Introduction(6/29)/10.Shattered(6/29)/11.Respectable(6/29)/12.Faraway Eyes(6/29)/13.Member Introduction(7/19)/14.Tumbling Dice(7/19)/15.Happy(7/19)/16.Sweet Little Sixteen(6/29)/17.Brown Sugar(6/29)/18.Jumping Jack Flash(6/29)
1978年ツアーのFMラジオ放送音源収録盤繋がりで少し前に出た・・・と思いきや、実は1年半も経ってしまっていたようですが、とりあえずその気になったので、このまとめタイトルを。
本作は78年ツアーのFMラジオ放送関連音源の集大成となるタイトル。
まずメインとなる、本作全36トラック中29トラックを占めているのが、アメリカのラジオ番組「King Biscuit Fllower Hour」(通称KBFH)の未放送・未編集含む放送用素材音源で、TSP『Handsome Girls』(TSP-CD-200-4)から。
素材だけあって、放送ではミックの放送禁止用語部分がカットされた7月6日デトロイト公演のバンドコールはノーカット、そして同じくミックが放送禁止用語を発したためにセンサード・バージョンとなっていた、こちらもデトロイト公演の"Just My Imagination"もピー音が被されない状態で聴くことが出来ます。
音の方は当然ながら超高音質で、基となったTSP盤より若干音の抜けが良くなった印象。
そしてこの放送用素材音源の中、本作独自の編集が施されているのがディスク1、デトロイト公演からの"Tumbling Dice"。ラジオ音源では間奏後のAメロでのミックのヴォーカルがオフになってしまっており、他の楽器用マイクに回り込んだと思しき微かな音量でしか聴くことが出来ず、この点は『Handsome Girls』でも変わりませんでしたが、実際のライブ会場での出音ではしっかりと出ていたことがLP『Abandoned In Detroit』(CS-DM-7678)で確認出来ていたことに目を付け、本作はサウンドボード音源にこのオーディエンス音源を被せることによりミックのヴォーカルを聴けるように試みています。
ただ、オーディエンス音源自体が、エコーがかった遠めの音像のヴォーカルバランスだったため、劇的にヴォーカルがオンになったわけではなく、若干音量が上がった程度の印象ではあるものの、既発よりは僅かながらよく聞こえるように改善されています。
その『Handsome Girls』からは、本作の両ディスクともライブのダイジェストというコンセプトのためか、ラジオに採用されなかった7月18日フォートワース公演からの"Let It Rock"も本作のディスク1に収録。もちろんこちらも超高音質で、同様にTSP盤よりも高域の抜けを良くしている印象。
続いては、ディスク2後半に収録されている7月19日ヒューストン公演からの"Member Introduction""Tumbling Dice""Happy"、6月29日レキシントン公演からの"Brown Sugar""Jumping Jack Flash"の5トラック。これらもKBFH関連ではありますが『Handsome Girls』に未収録だったもの。
この音源についてはアナログLP時代から、基は同じながらダビング工程の異なる2つの系統があります。
まずは『Special Collector's Series Volume 8』(OBR 93008)や『Can't Stop Rollin』(OBR 93008)等のOBR系タイトルに収録されていた方の音源。
高域があまり入っていないレンジ狭めの音につき、Dandelion『Handsome Girls』(DL030-33)等の、こちらの音源を加工収録したCDについてはメインのラジオ音源とはかなりの音質差がついてしまっています。
もう1つの系統がLP『Live From England 1974』(-)に収録されていた音源。
LP自体はコモリ気味に感じる音ではあるものの、実は必要な周波数がしっかりと入っていたことから、この音源をイコライズして収録した『Hound Dog -The Lost Handsome Girls-』(-) 、『The Lost Handsome Girls』(-)、『Handsome Girls Lexington』(DAC-178)、『Handsome Girls Houston』(DAC-172)といったタイトルでは、メインのKBFH音源に比べて音の端々が若干傷んでる程度の印象は受けるものの、ほとんど変わらないくらいの高音質となっています。
5トラックの内、ヒューストン公演の"Tumbling Dice"は、ミックが放送禁止用語を発してしまったがためにピー音を被せたセンサード・バージョン。既発ではこのピー音をカットして音飛び状態になっていたり、別公演からの同部分を被せていたりするタイトルがあったりしましたが、本作はピー音そのままの状態で収録。
その"Tumbling Dice"とレキシントン公演の"Jumping Jack Flash"。どちらも曲が終わり切らないうちにフェードアウトし始めますが、本作は既発CD同様に音量を上げて曲中フェードアウト問題を解消。加えて曲終了後の歓声が短いことについての対応として別の歓声を被せることにより唐突な印象を抱かせない造りとしています。
また、レキシントン公演の"Brown Sugar"はイントロが欠けてしまっており、DAC『Handsome Girls Lexington』は欠けたままフェードイン、『Hound Dog -The Lost Handsome Girls-』と『The Lost Handsome Girls』は7月19日ヒューストン公演の同曲イントロを補填してノーカット収録としていましたが、本作は7月18日フォートワース公演のイントロを補填して全く違和感なく通して聴けるようにしています。
そして残るトラックは、本作のオープニングを飾る6月29日公演のミックによるバンドコール。こちらは『Handsome Girls』から唯一漏れたKBFH関連音源で、『King Biscuit Fllower Hour』(KBFH-CD-001-2)や『Just Another Gig』(MAG901 401)、先に触れた『Hound Dog -The Lost Handsome Girls-』(-) 、『The Lost Handsome Girls-』(-)といったで聴けたもの。こちらもまた高音質ですが、既発が中高域上げ気味だったことから、本作はメインに合わせるため逆に高域を少し抑えた音造り。
FMラジオ放送関連音源が1つのタイトルに全てまとまったのは本作が初。
本作のアルバムタイトルの元となった『Lacerated』は一部の曲が漏れてはいるものの、コンサートがダイジェストで楽しめる選曲の放送から作られた音盤でしたが、Completeと銘うった本作もまたその流れを踏襲して、ディスク1とディスク2のどちらか片方を聴いても、同様にコンサートがダイジェストで楽しめるようになっている点がポイント高いかと。
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by Hara ¦ 23:59, Friday, May 21, 2021 ¦ 固定リンク
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