The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 

トップページ
2019年 4月

『Bird's Vault - RI 61/16(Volume Three)』(OBR)
obrbirdsvault3

『Bird's Vault - RI 61/16(Volume Three)』(OBR 93 CD 039) 1CD

Studio Outtakes

Track-1-7,10-12
Nov.11-Dec.17 1982 Pathe Marconi Studios,Boulogne Billancourt,France

Track-8
Jan.30-mid March 1983 Pathe Marconi Studios,Boulogne Billancourt,France

Track-9
mid Oct-Nov.7 1982 Pathe Marconi Studios,Boulogne Billancourt,France

Stereo Soundboard Recordings
Quality:Excellent


1.It Must Be Hell(I)/2.Too Tough/3.Pink Pick/4.Stop That(II)/5.Chris Song/6.Melobar/7.Stop That(III)/8.All Mixed Up(Inst)/9.Cookin'Up(I)/10.Part Of The Night/11.Pretty Beat Up(I)/12.Wanna Hold You(II)


初登場を多数含んだOBRの『アンダーカヴァー』アウトテイク集。


●1.It Must Be Hell(I)
ミックのヴォーカルが異なり、コーラスもミックのみ、そしてマラカス等のパーカッションも後半からしか入って来ないというLP時代からリリースされてきたアウトテイク。

DAC『Think You Like It』(DAC-109)やGoldplate『Complete Undercover Sessions』(GP-1701CD1-6CDSET)といった近年リリースタイトルにも収録されていますが、本作収録の音源はこれらタイトルよりも状態の良いテープから作成されており、ヒスノイズ除去による余韻の不自然さの改善はもちろん、既発ではやや潰れ気味だった音の端々もすっきりとなっています。加えて曲の後半も15秒強長くなっているのもポイント。

dacthinkyoulikeit

goldplateundercoversessions


●2.Too Tough
初登場となるオフィシャルテイクの別ミックス。これまでのアウトテイクが(I)だったので、これは一応(II)にあたるかと。こちらの方がギターが前面に出ていてオフィシャルよりも印象がいいような気も・・・。
加えてオフィシャルと尺も異なり、オフィシャルは1コーラス目Aメロ最後の「Suffocationg Love」の後すぐサビに入りますが、こちらのミックスでは2コーラス目同様サビ前に「Too Tough,Too Tough」とミックが曲名を連呼するヴァースが入っています。また曲の後半もオフィシャルより30秒近く長く収録されており、意図してかどうかは分かりませんがチャーリーがリズムパターンを変えているのを聴くことが出来ます。


●3.Pink Pick
初登場となる"Beast Of Burden"のイントロを発展させたかのようなインスト曲。


●4.Stop That(II)/7.Stop That(III)
以前は"Cahin-Saw-Rocker"という曲名でブート化されていた"Luxury"を彷彿させるメロディーのアップテンポの8ビート曲で、いずれも初登場テイク。

先に触れたGoldplate『Complete Undercover Sessions』に"Stop That(II)"というのがありますが、これは"Stop That(I)"が途中でフェードアウトしているだけのもので、DAC『Can't Find Love』(DAC-159)収録のものと同じ。ちなみにDAC『Can't Find Love』と異なりGoldplate盤は左右が逆。

楽曲の構成は全て同じで、大きな違いといえばイントロの合いの手のギター。(I)がメロディアスな刻みだったのに比べ(II)は頭に休符を入れた単調な刻み、(III)は刻まずに裏からハネた感じで入ったゆったりとしたもの、といった具合でそれぞれが異なるフレーズとなっています。また(II)と(III)は、(I)と比べるとややテンポが遅め。

ミックのヴォーカルは仮歌のためなのかオフ気味にミックスされており、遠くでかすかに聞こえる程度のものというのは全テイク共通。

daccantfindlove


●5.Chris Song
初登場曲。ピアノとミックのファルセットを前面に出したミディアムテンポの曲で、歌詞はほとんど出来ておらずまだ仮メロ段階というもの。


●6.Melobar
こちらも初登場のウォームアップ的なシャッフルリズムのインストジャム曲。

●8.All Mixed Up(Inst)
DAC『All Mixed Up』(DAC-111)の7曲目に収録されていたインストテイクの全長版。『All Mixed Up』の方は2分40秒弱でしたが、本作は約8分半もの長さで演奏を終えるところまで収録。冒頭も1音ではあるものの『All Mixed Up』より長く収録しています。また『All Mixed Up』はヒスノイズが多く、やや中高域持ち上げ気味の音だったのに対し、本作はヒスノイズの少ない落ち着いた質感の音となっています。

dacallmixedup


●9.Cookin'Up(I)
先に触れたDAC『Think You Like It』やGoldplate『Complete Undercover Sessions』では"In Your Hand"とされていた曲。本作が収録しているのは初登場となる既発より前のテイク。既発のテイクは81年ツアーの"Let Me Go"を彷彿させるスネアでリズムを刻むタイプの8ビート曲でしたが、本作収録のものは若干テンポ遅めな普通の8ビート曲。

音質はやや低域がオーバーレベルにより潰れ気味。

ミックの仮歌が若干オフ気味なのは両テイク共通ですが、本作収録のテイクの方がややオンに捉えられています。

●10.Part Of The Night
同セッションの未発表曲"Golden Caddy"に仮歌をつけたテイク。"Golden Caddy"はピアノがオンにミックスされ、ギターもコーラスがかかっていたりましたが、本作収録のテイクはピアノが入っておらず、ギターにコーラスもかかっていません。またDAC『Pain Of Love』(DAC-107)に収録の"Golden Caddy(III)"にもヴォーカルらしき歌声がかすかに聞こえはしましたが、本作収録のテイクはヴォーカルがオンに捉えられています。

dacthepainoflove1


●11.Pretty Beat Up(I)
歌入れ(ミックス?)前のインストテイク。DAC『Chain Saw Massacre』(DAC-110)に代表される既発タイトルは曲の途中からの収録でしたが、本作は曲の頭から収録。ただし本作は曲が始まってから5分50秒ほどでフェードアウトしてしまうのに対し、既発は20秒強も長く演奏終了まで収録しているという、両方合わせてようやく全てが聴けるというもの。ヒスノイズが多く、音のエッジがやや甘めの落ち着いた印象の音につき、ざらついた感じの既発と繋げて完全版というのは厳しかったのかなと。これ自体がボーナストラック扱いですが、繋いだものを更なるボーナストラックとして収録してくれていても良かったかも。

ちなみに演奏前の指慣らしとカウントも収録していますが、これについては(II)でも消さずに残されていたようで、そちらで聴けたものと同じ。

dacchainsaw


●12.Wanna Hold You(II)
こちらもDAC『Chain Saw Massacre』に収録されていたものと同じですが、カウント前のギターの指慣らし分だけ長く本作の方が収録されています。また既発DAC盤は中域がオン気味の音でしたが、本作は自然な感じの落ち着いた音となっています。

by Hara ¦ 18:59, Tuesday, Apr 30, 2019 ¦ 固定リンク


△ページのトップへ
 


最近の記事
『L.A.Forum 1975 5th Night:Mik ..

『Beginning Of Cosmic Consciou ..

『Nice 1976 Unreleased Master』 ..

『Still Life In Tempe 1981』(M ..

『Kick Off!! Europian Tour 198 ..

『Perth 1973 Soundboard』(-)

『All Meat Music 1973』(Mayflo ..

『Roseland Ballroom 2002』(-)

『New York Junction』(DAC)

過去ログ
2024年11月
2024年10月
2022年 5月
2022年 4月
2021年10月
2021年 9月
2021年 8月
2021年 5月
2020年10月
2020年 9月
2020年 8月
2020年 7月
2019年 4月
2019年 1月
2018年12月
2018年 5月
2018年 4月
2018年 3月
2018年 2月
2017年12月
2017年 9月
2017年 5月
2017年 4月
2017年 3月
2017年 2月
2016年10月
2016年 9月
2016年 7月
2016年 4月
2016年 3月
2016年 2月
2015年 6月
2015年 4月
2015年 2月
2015年 1月
2014年12月
2014年11月
2014年10月
2014年 9月
2014年 8月
2013年10月
2013年 9月
2013年 8月
2013年 7月
2013年 3月
2013年 2月
2013年 1月
2012年12月
2012年 5月
2012年 2月
2012年 1月
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年 8月
2011年 7月
2011年 6月
2011年 5月
2011年 2月
2011年 1月
2010年 7月
2010年 6月
2010年 4月
2010年 3月
2010年 2月
2010年 1月
2009年12月
2009年10月
2009年 9月
2008年12月
2008年11月
2008年 9月
2008年 7月
2008年 6月
2008年 5月
2008年 4月
2008年 2月
2008年 1月
2007年12月
2007年11月
2007年10月
2007年 9月
2007年 8月
2007年 7月
2007年 6月
2007年 5月
2007年 4月
2007年 3月
2007年 2月
2007年 1月
2006年12月
2006年11月
2006年10月
2006年 9月
2006年 8月

Links
ローリング・ストーンズ海賊盤事典
Bridges to the Stones

本日   40
昨日   30
累計   325421

ここをクリックしてブラウザのアドレス欄に表示されているのがRSS用のURLです。このURLをRSSリーダーなどに設定してご利用ください。

ログイン
保存

フリーソフトで作るブログ