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『The Trident Mixes』(DAC-052) 1.Jiving Sister Funny/2.I'm Going Down/3.I Don't Know Why/4.Hamburger To Go/5.Down Town Suzie/6.Blood Red Wine/7.Travellin' Man/8.Family/9.Still A Fool/10.Family(Retake)/11.Leather Jacket/12.Dancing In The Light/13.Potted Shrimp/14.Aladin Story/15.I Was Just A Country Boy/16.Who Am I?/17.Trident Jam
●Studio Outtakes *** Olympic Sound Studios,London Track.4,5,6,8,9 (May.13-23 1968) Track.10 (June.28 1968) Track.15 (Feb.18-Mar.31 1969) Track.1,3 (Apr.17-July.2 1969) Track.11 (June.16-July.27 1970)
*** Sunset Sound Studio & Elektra Studios,L.A. Track.2 (Oct.17-26,28-Nov.2 1969)
*** Olympic Sound Studios,London & Stargroves,Newbury Track.12,16,17 (Mar-Apr 1970) Track.7,13,14 (Oct.17-31 1970)
Stereo Soundboard Recordings Quality:Excellent
1968年から1970年のスタジオアウトテイクを収録した アナログ名盤『The Trident Mixes』(K&S 072)の複刻タイトル。 クレジットにある通り、トライデントスタジオでの録音はなく、全て他所の録音。 一説によれば、関係者の持ち帰りチェック用のアセテート盤(当時はまだカセットがさほど普及していなかった為)をトライデントスタジオでカッティングしていたことから、これらアナログのタイトルが付いたとのこと。 ちなみに、トライデントのアセテート盤に関しては、 Midnight Beatの『Acetetes』(MB CD 045)
の中ジャケ及びブックレットで、 実際のアセテート盤の写真を見ることが出来ます。
ただし、これらのブートが基にした音源は、"Jiving Sister Funny"のギター刻みカウント直後にテープ伸びの様な回転の不安定さがあったりもするので、テープを経由しているのは明らか。
さて、前置きが長くなりましたが、この音源を収録した代表的なタイトルとしては、アナログでは『The Trident Mixes』の他、 『Trident Demos 1969』(Chelsea Records 2R-68)
このタイトルは『The Trident Mixes』収録の17曲+ホアといった内容ですが、肝心の音の方がややクリアーさに欠けるのが残念。
CDになると、まずはアナログと同じジャケットで、 ブートCD黎明期にリリースされた『The Trident Mixes』(CD 698)と『The Trident Mixes』(LLR CD 039)。これらはいずれもジャケット自体はアナログと同じデザインですが、前者は最後の"Trident Jam"がカットされた全16曲。後者のLLR盤は曲順を入れ替えている上、"Family(Retake)""Potted Shrimp""Aladin Story"がカットされ、代わりに"Memo From Turner""Too Many Cooks"の2曲が追加収録された全16曲収録盤。ということで、アナログに収録された17曲を全て聴こうとすると両タイトル必要になる上、肝心の音の方はどちらのタイトルも状態のよくないアナログから落とした為、スクラッチノイズが多かったりして、ちょっと厳しい印象。
続いて全編をアナログとは別のテープから起こした 『Hillside Blues』(VGP-214)
こちらはディスク1にアナログ『Trident Mixes』収録曲全17曲をもらさず収録(ディスク2はメインストリート関連のアウトテイク)。 アナログでは早かったピッチと、逆だったチャンネルを修正してあるのに加え、前述の"Jiving Sister Funny"イントロのピッチ不安定も解消されていますが、基にしたテープのジェネレーションに起因する、やや荒れ気味の音質が玉にキズ。 また、最後の"Trident Jam"はテープを発掘出来なかったらしく、アナログから落とした様で、こちらはチェックし忘れたのか左右逆のまま。 とはいえ『Trident Mixes』関連CDとしては、このVGP盤がこれまででは最良だった訳ですが・・・。
さて今回のDAC盤、インフォにもあったように、曲前後の会話やノイズ等、これまでカットされて聞くことが出来なかった音が若干(ほんの数秒程度ですが)聞こえるようになっている上、"Im Going Down"のイントロやり直し部分では、これまでと違う物音が入っていたり、"Leather Jacket"のイントロでは会話が被っていたりと、明らかにこれまでとは違う音源から起こされているのが分かります。
ただ、"Hamburger To Go"の3分18秒以降や"Down Town Suzie"終了後、"Family"の3分40秒以降あたりでかすかに聞こえる音はスタジオの音ではなく、基にしたテープの転写の音だったりもしますが・・・。 また、"Travellin' Man"が途中からなのも従来通りでサイズも同じ。
音の方は、曲間のスタジオノイズの余韻が若干不自然になっている以外は、VGP盤と比べてはるかに自然な音になっており、アナログと比べるとやや高域の抜けが悪い曲も一部ありますが、全体的にはアナログより聴きやすい印象を受け、この音源収録盤としては最良かなと。
最後にオフィシャル『Metamorphosis』
との重複曲に関して。
まず"Jiving Sister Funny"は別テイク。
"I'm Going Down"は別ミックスで、オフィシャルではカットされているイントロやり直し部分を収録している上、曲はフェードアウトせず完走。
続いて"I Don't Know Why"、ホーンがオーヴァーダブされる前のテイクで、歌い出しのバスドラム2発もなかったりとミックスも違っています。 また、このテイクを聴くとメタモ収録テイクは、 2分4秒以降に、1分3秒以降を再び繋げて曲を長くしているのが分かります。
"Down Town Suzie"は別ミックスですが、オフィシャルで聴ける曲終了後の一言とドラムは無し。
"Family(Retake)"も別ミックスの上、オフィシャルには無いアコギのイントロ付き。但しオフィシャルで曲終了後に聴ける息を吸い込むような音は無し。 |
by Hara ¦ 20:48, Sunday, Nov 05, 2006 ¦ 固定リンク
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