The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 



『Germany 1970』(DAC) 
dacgermany1970

『Germany 1970』(DAC-070) 2CD

(Disc-1)
Sep.18 1970 Sprthalle,Cologne,West Germany

Mono Audience Recording
Quality:Excellent-Very Good

1.Jumping Jack Flash/2.Roll Over Beethoven/3.Sympathy For The Devil/4.Stary Cat Blues/5.Love In Vain/6.Dead Flowers/7.Midnight Rambler/8.Live With Me/9.Let It Rock(part)/10.Little Queenie/11.Brown Sugar/12.Honky Tonk Women/13.Street Fighting Man

(Disc-2)
Sep.20 1970 Killesberg,Stuttgart,West Germany

Mono Audience Recording
Quality:Very Good
(※)Track9・・・Quality:Very Good-Good

1.Jumping Jack Flash/2.Roll Over Beethoven/3.Sympathy For The Devil/4.Stary Cat Blues/5.Love In Vain/6.Dead Flowers/7.Midnight Rambler/8.Live With Me/9.Let It Rock/10.Little Queenie/11.Brown Sugar/12.Honky Tonk Women/13.Street Fighting Man

1970年ツアーからドイツ2公演をカップリングした、興味深い新音源含むタイトル。

ディスク1は9月18日のケルン公演。
この公演を収録した既発ブートとしては、音質が優れていた上に、他のタイトルと比べて唯一"Little Queenie"で音飛びを起こしていなかったVGP『Cologne 1970』(VGP-049)がこれまでの代表盤。

vgpcologne1970

本作に収録されている音源もこのVGP盤と同じで、元々1970年ツアーの音源の中でもバランス・音質共に良い部類の音でしたが、今回は新たに状態の良いマスターから作成されており、VGP盤に比べてヒスノイズが明らかに減っているのに加え、音の鮮度もアップしていて音質は更に向上。

またそれに加え、今回は新たに発掘・追加収録された部分も。

まずは冒頭にノンクレジットで収録されている前座の音。
こちらは残念ながら曲のエンディングの1フレーズだけにつき、曲名の判断すらつかないといった感じではありますが、たしかに貴重ではあります。

ただこの音、ストーンズのオープニング"JJF"と同じトラックに纏められちゃってるのが難点といえば難点。わずか23秒とはいえ、トラックは分かれていた方が親切だった様な気が・・・。

続いては、私も海賊盤事典の方で「セットから外された」と書いてしまった、まさかの"Let It Rock"。

Aメロ一部と曲終了直後の余韻というわずか14秒の収録ではありますが、今回の発掘により実は演奏されていた事が判明。

また、これにより"Live With Me"と"Little Queenie"の間で"Carol"を演奏したという一部の説も完全に否定されることと相成ったのでありました。

ちなみに"JJF"と"Honky Tonk Women"のイントロが少し欠けているのは、従来タイトルと同じ。


ディスク2の方は、その2日後のシュトッツガルト公演を収録。
この公演を収録した既発タイトルとしてはVGPの『Europien Tour Stuttgart 1970』(VGP-187)がありますが、本作は基本的にVGP盤とは別の初登場音源。

vgpstuttgart1970

VGP盤の方は音の分離が悪く、ドラムも聞き分けが難しい状態だったのに対し、本作で登場した音源は、音の分離がVGP盤音源に比べると良く、全体の音量が上がったライブ終盤はベース音がやや歪んでいる箇所がありますが、総じてVGP盤よりも断然聴きやすい印象。

また、VGP盤の"JJF"冒頭部分は、叫び声やら話し声が大きく入っていたり、音が団子状態なことから音楽に聞こえなかったりしましたが、本作は最初からしっかりと聞き取ることが出来ます。

更にVGP盤では"SFM"が途中でフェードアウトしていましたが、本作は最後までしっかりと収録。

ただし、テープチェンジにあたったと思しき"Let It Rock"だけは、VGP盤の音源を丸々流用していますが、その事により全曲ノーカット収録を実現。

その音源の切り替わり部分に関しては、VGP音源の方もたまたま客があまり騒いでいなかったこともあり、音がやや奥に引っ込んだかなといった印象程度。また、音質も中域にやや音が集まったメイン音源に合わせているので、こちらも違和感の軽減に貢献しています。

といった具合で、両方とも音質良好音源なこともあり、なかなか楽しめるタイトルかなと。

by Hara ¦ 02:53, Thursday, Nov 15, 2007 ¦ 固定リンク

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