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『Giants Stadium 1994 The Superstar Concert Series』(-) |
『Giants Stadium 1994 The Superstar Concert Series』(-) 1CD
Aug.14 1994 Giants Stadium,East Rutherford,NJ
(※)Track 16 Aug.1 1994 RFK Stadium, Washington,DC
Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent
1.DJ Intro/2.Keith Richards Interview/3.Not Fade Away(*)/4.Tumbling Dice/5.Shattered/6.Sparks Will Fly(*)/7.Satisfaction/8.Wild Horses/9.All Down The Line/10.Miss You/11.Can't Get Next To You(*)/12.I Go Wild(*)/13.Honky Tonk Women/14.Happy(*)/15.Street Fighting Man/16.Brown Sugar/17.Jumping Jack Flash(*) ※(*)は追加トラック
Westwood One制作のラジオ番組「Superstar Concert Series」2010年12月18・19放送回+追加トラックという構成の本作。
トレイ側の内ジャケットに載せられたキューシートにも記載されているように、 この放送回はストーンズの1994年ジャイアンツスタジアム公演特集。
事典執筆完了時、この公演が4年も前にラジオ放送されていたとは個人的にはつゆ知らず。ライブから16年も経って初放送するとは考え難いので、それまでも何度か放送されていたのでしょうか・・・。
では、このラジオ放送と公式ビデオのミックス違いは、といったところがまず気になるところにつき、利便性からビデオをDVD/CD化した『New Jersey 1994 2nd Night』(-) と比較してみると。
楽器の配置については、ドラムのハイハットが中央寄りのビデオに対しラジオは右寄せ。また、ビデオの方はライブの盛り上がりを強調する意図があったのか、歓声を各曲のイントロにラジオより大きめの音量で長く被せていたりします。
では、この公演の流出ステレオサウンドボード音源収録盤である『Giants Studium 1994』(-)との違いはというと、これがほとんど同じで、"Satisfaction"のエンディングに被ってくる観客の口笛までもが同じバランスで入ってきます。
事典では『Giants Studium 1994』の音源をビデオの制作過程での流出ものとしましたが、この口笛がビデオの方ではミックスされていないことから、実はラジオ放送用の素材であったことが判明しました。
音質については、ラジオショーのキューシートが内ジャケットにデザインされていることから、そこから落としたものであろうかと推測されますが、他の2つに比べると高域部のエッジがやや甘めな印象も。とはいえあくまでも比較であって、本作も当然ながら充分高音質といえるレベルのもの。
さて、このラジオ放送、前述したようにライブから16年も経ったあとの放送につき、当時のプロモーション作『Voodoo Lounge』からの曲が1つも入っていないという選曲で、ツアー初期のレア曲であった"Can't Get Next To You"も漏れているといった具合。
本作はその部分に着眼して、"Can't Get Next To You"はもちろん、"Sparks Will Fly""I Go Wild"といった『Voodoo Lounge』曲、そしてライブのオープニング"Not Fade Away"とアンコール"Jumping Jack Flash"、キースコーナーからは"Happy"を追加して、公演のダイジェスト的な構成に仕上げています。
ここで気になるのは、同じくこの公演のダイジェストであるビデオとの選曲の違い。ビデオの方は1994年ツアーの初めの方でリリースされただけのことがあって、"You Got Me Rocking"や"Sparks Will Fly""Out Of Tears""The Worst"といった『Voodoo Lounge』曲が収録されていましたが、本作は"Sparks Will Fly"こそ被るものの、そこから漏れた『Voodoo Lounge』曲を追加してあるのがポイント。
また、ビデオでは漏れたレア曲"Can't Get Next To You"やエレクトリック版の"Wild Horses"は本作の方に収録と、うまく両タイトルで棲み分けをしたという印象で、双方から漏れたのは"Beast Of Burden"と"Love Is Strong"の2曲のみ。
このうち"Love Is Strong"は当時のシングル第一弾で、どちらかに収録されても良さそうでしたが、ビデオの方は何故か未収録でラジオ放送からも選曲外、そして流出サウンドボードの『Giants Studium 1994』もイントロ冒頭が欠落しておりオーディエンス音源で補填してあるといった状態だったので、さすがに本作も収録を見送ったのかなと推測。
なお、本作の裏ジャケットにもクレジットされていますが、この回に放送された"Brown Sugar"だけはジャイアンツスタジアム公演からではなく、何故かツアー初日のRFKスタジアムからのもの(事典ではJFKスタジアムと誤表記されてます、すみません)。
ジャイアンツスタジアムの"Brown Sugar"に大きな演奏ミスがあったかというとそういうことはないので、考えられるのはジャイアンツスタジアムが5分3秒でRFKスタジアムが4分10秒といった演奏時間の都合なのかなと。ならばラジオ放送お得意の短縮編集をすればいいのにという気もしますが、こうしてくれたことにより初日の"Brown Sugar"をステレオサウンドボード音源で聞けるようになったのでした。
とはいえそのミックスについては、同じくWestwood Oneが制作したラジオ番組「BBC Classic Tracks」で ツアー初日から"Tumbling Dice""You Got Me Rocking"の2曲が放送されており、事典でその音源の解説でも触れたように、ピアノが大きめにミックスされた迫力のないものになってしまっています。
この「BBC Classic Tracks」の2曲については『But Naked』(VGP-071)もしくは『Big Egg-First Night Stand1995』(VGP-050)で聞くことが可能。
ちなみに初日からは"Monkey Man"も放送されたようで、Westwood Oneがリリースした『Westwood One Concerts Volume II』で聞くことが出来ますが、現時点では未ブート化。
この"Monkey Man"、生放送だったわけでもないのにイントロのピアノがオフになっていて、あたかもこの曲がベースから始まっていたかのようなミックスになっているのが何とも不思議。
あと中盤の間奏部分の最後でコードがF→C→B♭→Cと展開していくパートが、実際のライブでは4小節を3回りの計の12小節あるのに対し、ここに収録されているものは4小節2回りの8小節とほんの僅かながら短く編集されています。 |
by Hara ¦ 20:19, Saturday, Nov 15, 2014 ¦ 固定リンク
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