The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 



『Nasty Blues Broadcast 1987』(IMP)
taylornasty

『Nasty Blues Broadcast 1987』(IMP-N-014) 2CD

●(Disc-1)
***Apr.11 1987 Yubin-Chokin Hall,Shiba,Tokyo

Stereo Soundboard
Quality:Excellent

1.M.C.& Band Introductions/2.Tusks/3.Put It Where You Want It/4.Red House/5.Giddy Up/6.Rock Me Baby/7.M.C.&MT Interview/8.Hot Water Music(Part Only)

***Feb.21 1990 Lonestar Roadhouse,NYC,NY

Stereo Soundboard
Quality:Excellent

9.Laundromat Blues/10.You Gotta Move

●(Disc-2)
***Apr.10 1987 Live Inn,Shibuya,Tokyo

Stereo Audience Recording
Quality:Excellent

1.Tusks/2.I Don't Know/3.Giddy Up/4.Rock Me Baby/5.Red House/6.Put It Where You Want It/7.Can't You Hear Me Knocking(Incomplete)

テイラーのブートを取りあげる機会というのはなかなか少ないのですが(TASB時代でもTumbling Dice位だったかな)、このIMP盤収録の放送音源はよく聴いていたので、取りあげてみます。

ディスク1のメインは、ミックテイラー初来日公演最終日、郵便貯金ホール公演を生中継した番組「Lo-Dライブコンサート」のエアチェック音源。

この音源は過去に『Gimme Some Blues』(IL-366812)

taylorgimmesome

にてリリースされており、音質もそこそこに良かったのですが、前説及びMC含む日本語のしゃべり部分が全てカットいるのと(編集が雑)、ピッチもやや早めなのが難点。

対する今回のIMP盤は、番組のオープニングとエンディングはカットされているものの(次回予告等の放送局アナウンサーの語りだけにつき本編に全く影響なし)、番組ホストでありテイラーが自身のアルバムに参加したこともある井上尭之氏(このブートに収録されている"Rock Me Baby"では競演も)の前説及びライブ中のインタビュー等の喋りも収録しています。

今回収録された喋り部分を聞くと、このライブは元々帰国だった予定を一日延ばして実現したものだったことや、前述の井上氏のアルバム『It's Never Too Late』 が全然売れなかったという井上氏の自虐的ギャグが滑りまくっている様子が入っており、これだけでも充分楽しむ事が出来ます。

ちなみにメーカーインフォにあった"1部MCのみ編集"というのは、予定より演奏が早く終わった為に、もう一曲演奏をとの井上氏からのリクエストに対するテイラーの喋り(このCDだと7トラック3分24秒あたり)のほんの一部ですが、カット部分が会話の流れにさほど影響なかったのが幸いだったのと、繋ぎが絶妙なこともあり、このインフォが無ければ気付かない程度のもの。

音質の方も硬質だった『Gimme Some Blues』に比べ、マイルドなすっきりとした音質の上、音の左右の拡がりも格段の差。

ディスク1のラスト2曲は、日本では丁度ストーンズが初来日公演を行っていた90年2月21日はニューヨークでのステレオSBD音源。
何故に日本公演ブートの中にこの音源がと思いきや、これは日本のプロモCDシングル
『Lone Star Roadhouse』(Fun House FXD 5029 -Japan)

taylorsingle

からのものと思しき音源につき、日本つながりということでの収録と推測。もちろん音質は文句なしに最高。


ディスク2は前日に行われた渋谷ライブインでの1stショー。
小さい会場でのライブにつき、演奏が大きく録れた音質最高のステレオ録音。時折曲中に話し声が入りますが、大きくは拾っていないので、さほど気にはなりません。惜しむらくは全曲収録ではなく、"Can't You Hear Me Knocking"の途中までしか収録されていないのが残念。

ちなみに他のテイラー初来日公演収録プレスブートに関しては、同レーベルから更に前日にあたる4月9日の二つのショーを収録した
『Statesboro Blues 1987』(IMP-N-006)

taylorstates

が出ており、こちらも同様の高音質にて今回のIMP盤では聴けない曲を多数聴く事が出来ます。

まあ今聴くと、鍵盤の音は当時流行していたヤマハDX系の音がメインだったりして、いかにも80年代的なサウンドな為、この音が好みでない向きには厳しいかもしれませんが、とりあえず元ストーンズメンバーの記念すべき初来日音源が、高音質で形として残るのは宜しいことかも。

by Hara ¦ 13:16, Sunday, Nov 19, 2006 ¦ 固定リンク

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