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『Time Trip』(DAC-063) 4CD
Compilations album of studio outtake & Live
Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent-Very Good
(Disc-1) 1.Gimme Shelter/2.You Got The Silver/3.Sister Morphine/4.Loving Cup/5.You Gotta Move/6.Brown Sugar #1/7.Shake Your Hip/8.Tumbling Dice/9.Bluesberry Jam/10.Ventilator Blues/11.Bitch #1/12.Brown Sugar #4"/13.Wild Horses #4/14.Angie #2/15.Shine A Light (Disc2) 1.Bitch #2/2.Brown Sugar #3/3.Wild Hoeses #2/4.Dead Flowes/5.Sway/6.Winter/7.Sister Morphine/8.Tumbling Dice/9.Bluesberry Jam/10.Shake Your Hip/11.Stop Breaking Down/12.Loving Cup/13.John's Jam/14.Brown Sugar #2/15.It's Only Rock'n'Roll/16.Honky Tonk Women (Disc-3) 1.Mother's Little Helper/2.Family/3.Blood Red Wine/4.And I Was A Country Boy/5.I'm Going Down/6.Down Town Suzie/7.Give Me Hamburger To Go/8.Still A Fool/9.No Expectations/10.Prodigal Son/11.Highway Child/12.Street Fighting Man/13.All Down The Line/14.Bye Bye Johnny/15.Rip This Joint/16.Sweet Virginia/17.I Ain't Signifying/18.I Don't Care (Disc-4) 1.Dear Doctor/2.No Expectations/3.Sister Morphine/4.You Got The Silver/5.Gimme Shelter/6.You Can't Always Get What You Want/7.Jumping Jack Flash/8.Child Of The Moon/9.Citadel #1,2,3,4/10.Citadel #5/11.Citadel #8/12.Citadel #15,16,17/13.Citadel #24/14.In Anotherland/15.We Love You/16.Dandelion/17.19th Nervous Breakdown/18.Yesterday's Papers/19.Get Yourself Together/20.Connection/21.It's All Over Now/22.Carol
●Disc-1は『Time Trip Vol.1』(RS 100-1)、Disc-2は『Time Trip Vol.2』(RS 100-2)の複刻。
このVol.1とVol.2の両タイトルは、サザビーのオークションに出品されたGlyn Johnsのワークテープの内、完走したテイクのみを2枚に振り分け、埋め草的にテイラー期のアウトテイクや放送音源を織り交ぜた作品。
本作のDisc-1 1-6,11,12,14とDisc-2 1,2,4,6,7,14がそれに該当するGlyn Johnsのワークテープに関しては、大半を占めていた『Let It Bleed』から『Sticky Fingers』の年代テイクを集大成し、細かいやり直し部分にも全てチャプターを振った高音質タイトル『Sotheby's Reel 1969-1970』(IMP-N-013)や、
そのIMP盤より音質は若干落ち、"Gimme Shelter"のイントロが1音欠けていたりカウントのみの"Bitch"が未収録ではあるものの、IMP盤未収録だったワークテープの残り2曲"Angie""Winter"を収録した『The Lost Sessions Vol.2』(EVSD-380)といったアルバムがこれまでの 代表的な既発タイトル。
DAC盤も表向き『Time Trip』の複刻ではありますが、完走した曲しか収録していなかった旧『Time Trip』と異なり、やり直しを含めたワークテープ部分はきちんと全て収録。音の方もIMP盤と双璧をなす超高音質ではありますが、IMP盤の様に全てチャプターを振っていない為、曲目リストだけだと分からないのと、埋め草的な音源が間に挟まれることにより一気に聴き通すことが出来ないのが玉にキズ。
ただし、IMP盤でオフィシャルと左右が逆だった"Gimme Shelter""You Got The Silver"の2曲はオフィシャルに準じて修正、また本DAC盤のディスク1トラック11の"Bitch"はテープ頭出しと思われるプチプチといった音がIMP盤より数回多く収録されています。とはいえ、あくまでもプチプチというノイズのみにつき、あってもなくても大差なしといったレベルですが・・・。
"Angie"はピアノの定位が違う別ミックス。既発タイトルの"Angie"は全てオフィシャルと左右が逆でしたが、今回のDAC盤はようやく左右が一致。
"Winter"は『The Lost Sessions Vol.2』で"Unknown""Winter"としてチャプターが別に振られていましたが、"Unknown"の方は"Winter"の1:56から1:59までを逆回転させただけのもの。DAC盤は"Winter"1トラックになっていますが、"Unknown"の方もトラック冒頭にきちんと収録。
Disc-1の7,8,9とDisc-2の8,9,12,13は72年のモントルーリハーサルを放送した「Beat Club」から。この放送では、2テイク演奏した"Tumbling Dice"を含め都合5曲6テイク放送されましたが、本作は全て収録。 ただしダブりがあり、Disc-2の8"Tumbling Dice"は1つのチャプターの中に2テイク収録されていますが、この内の最初の方はDisc-1の7と同じ。 また、Disc-1の9とDisc-2の9にあたる"Bluesberry Jam"は曲終了後のスタジオノイズ時間に若干の差はあるもののテイク自体は同じ
まあ、あくまでも基本は複刻というコンセプトにつき、あえて曲もダブらせたんでしょうけど、出来ればダブりは排除してもらった上、前述したことと被りますが、"ワークテープ""Beat Club"、そしてボーナス的なトラックとそれぞれまとめて収録分けてもらった方が、聞く方も違和感少ないだろうし、資料的な側面からも整理されていて良かった様な気がするので、この点は本当に残念。
なお、他のトラックに関しては、"Ventilator Blues"は6月23日ダラスでのリハーサル。
"Wild Horses #4"はホフマンによると#1とされているアウトテイク、 "Wild Horses #2"の方は『Hot Rocks』初回盤と同じ#4とされているテイク、この2テイクに関しては、何故にこれまでと違う番号を振っているか不明。
"Sway"はシングル盤別テイク。
"It's Only Rockn'Roll"はオフィシャルと同じですが、音質は劣化。
"Honky Tonk Women"は69年のTV番組「Top Of The Pops」から。
Disc-2の"Shake Your Hips"に関しては、本家『Time Trip』は「Beat Club」をダブり収録していたのに対し、DAC盤は#1に差し替え。 "Shine A Light"は#2、"Stop Breaking Down"は#1、これら『Exile On Main St』関連のアウトテイクに関してはVGP『Wingless Angels』(VGP-153)収録の高音質ソースと同じ。
●Disc-3は『Time Trip Vol.3』(15/172/01)の複刻。
スコルピオ盤の方は、大半の曲でスクラッチノイズが確認出来ることから、 色々なアナログから落としてきた寄せ集め。 また、基にしたテープに起因する高周波ノイズが終始漂っている上、 イントロが欠けていたり音飛びのある曲があったり、 曲毎の音量や音質にも差があるという シリーズの中では一番雑な印象を受けるタイトル。
今回のDAC盤は、スコルピオと違い曲毎の音量及び音質は統一。 また、当然の事ながら高周波ノイズやスクラッチノイズは無し。 サビ前の一箇所音が飛んでいた"Down Town Suzie"も当然音飛び無し。 そしてイントロが欠けていた"Family""No Expectations""Prodigal Son"も もちろん頭から収録。
ちなみに2〜8の7曲は、同じくDACの『The Trident Mixes』(DAC-052)でも聴けますが、音圧等若干の違いあり。その7曲の内"And I Was A Contry Boy"は『The Trident Mixes』では"I Was Just A Country Boy"、"Give Me Hamburger To Go"も『The Trident Mixes』では"Hamburger To Go"と曲名表記が異なりますが、果たして正式な曲名は・・・。
なお、他のトラックについては、"Mother's Little Helper"はメインのヴォーカルトラックがオフのカラオケテイク。 "No Expectations"は69年ハイドパーク公演のSBD音源。 "Prodigal Son"は69年11月9日オークランド公演2ndショー、"Bye Bye Johnny""Rip This Joint"は72年シャーロット公演からで、いずれもAUD音源。 "Street Fighting Man"はシングルヴァージョンで現行オフィシャルにて入手可能。 "All Down The Line"もシングルバージョンですが、こちらは公式未CD化。 "Highway Child""Sweet Virginia""I Ain't Signfying""I Don't Care"といった『Exile On Main St』関連のアウトテイクに関しては、VGP『Get A Line On You』(VGP-109)でまとめて聴くことができますが、本DAC盤はVGP盤よりも高音質収録。ちなみに"I Ain't Signfying"は、VGP盤では"Ain't Gonna Lie"と表記されています。
●Disc-4は基本的に『Time Trip Vol.4』(RS-23-94-07)の複刻。
ただし、スコルピオ盤には未収録だった"Get Yourself Together"のデモテイクを追加収録。このデモテイクに関しては、これまで収録されたタイトルが少なかったことから、意外にレアなテイク。
トラック1から17までは『Their Satanic Majesties Request』から 『Let It Bleed』あたりまでのアウトテイクを収録。いずれも高音質で、これらの音源はダンデライオンの『Olympic Years 1967-69』(Dandelion 94003)でも同様の音質で聴くことが可能。
"Dear Doctor""No Expectations"は高音質ステレオアウトテイク
Disc-1&2のGlyn Johnsワークテープと被る曲目である"Sister Morphine"はそれとは違いデモバージョン。"Gimme Shelter"は同じくキースが歌うバージョンではあるもののミックス違い。ピアノあたりを注意して聴くと分かり易いかと。"You Got The Silver"は差異が無いのでDisc-1とダブり。
延々入っている"Citadel"と"In Another Land"は、所謂サタニックのアウトテイクボックスからの抜粋。このディスクの中では他の曲に比べ若干音質の鮮度に欠けています。
"JJF""Child Of The Moon"はカラオケテイク。 "You Can't Always Get What You Want"はオフィシャルモノミックスから冒頭のコーラスをカットしただけのもの。
"19th Nervous Breakdown"はお馴染みの別テイク。 "Dandelion""Yesterday Papers"はデモテイク。
"Connection""It's All Over Now"は1967年のテレビ番組「Sunday Night At The London Palladium」から、放送された4曲の内、所謂口パクでないライブ演奏の2曲を収録。この音源としては良好な音質ですが、他の収録曲と通して聴いた場合、かなり音質が落ちる印象を受けてしまうのはいた仕方ないところ。スコルピオ盤は"Connection""It's All Over Now"の曲間をフェードアウト・インにしていますが、DAC盤は切れ目無く繋がっています。またスコルピオ盤で顕著だったハムノイズと思しき低音ノイズもDAC盤は無し。
4枚組ラストを飾る"Carol"は曲前のMCが『Get Yer Ya-Ya's Out!』 と異なっていますが、演奏自体は同じ。
といった具合で、旧スコルピオ盤よりははるかにグレードアップしているものの、 もう少し全体的に整理されていれば文句なしだったんですが・・・。 |
by Hara ¦ 07:50, Thursday, Aug 02, 2007 ¦ 固定リンク
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