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『JFK』(DAC-078) 2CD
June.17 1978 John F.Kennedy Stadium,Philaderphia,PA
Stereo Audience Recording Quality:Excellent-Very Good
(Disc-1) 1.Opening/2.Let It Rock/3.All Down The Line/4.Honky Tonk Women/5.Star Star/6.When The Whip Comes Down/7.Miss You/8.Just My Imagination/9.Respectable/10.Beast Of Burden (Disc-2) 1.Far Away Eyes/2.Love In Vain/3.Shattered/4.Satisfaction/5.Sweet Little Sixteen/6.Tumbling Dice/7.Introduction/8.Happy/9.Brown Sugar/10.Jumping Jack Flash
アナログ時代から幾つかのタイトルで取りあげられた、大変ラフな演奏の"Satisfaction"でお馴染み1978年JFK公演。
この公演を収録したブートとしては、全曲収録だった同名アナログ複刻という形はとっているものの、そのアナログ音源部分の高域を持ち上げて、音にメリハリを付けた上、一部テープチェンジに起因する曲間の欠落部分を別音源にて補填した『JFK Stadium 78』(VGP-336)がこれまでの代表盤。
本作は、逆にそのVGP盤で補填として使われていた別音源をメインとして制作された全曲収録盤。
VGP盤で補填として使われた部分は、"Respectable"終了後のトラック8 の3分19秒からトラック8終わりまでの約23秒間で、その部分だけに関していえば、ギターの音が遠く女性の悲鳴が大きかった為、事典では「ヴォーカルこそは大きく録れているもののギターが遠かったのか、悲鳴がすさまじすぎて聞けたものではないのどちらか」と推測しましたが、実際本作を聴くと、キースのギターが小さめではありますが、幸いなことに悲鳴がすさまじいという事はなかったので一安心。
音自体は、音の距離的にはVGP盤とほぼ同レベルで大差ありませんが、全体的には若干すっきりとした印象で、聴きやすさ自体はVGP盤より上。
時折、録音者が動く影響で音が左右に大きく揺れる部分があるものの、基本的には安定。
そしてVGP盤は、イコライジングで高域を持ち上げたことにより増加したヒスノイズ除去の影響で、余韻が不自然だった部分が結構あったのに対し、本作も一部そういった部分はあるものの、全体的にはそれほどでもないレベル。
ただ、DACが今回使用したカセットマスターは、90年代の終わり頃にパイオニアが開発したデジタルNRなるシステムを搭載したカセットデッキを経由している様で、手拍子や拍手、そしてスネアドラムのアタックが強い部分はやや金属的な音に変質し、また一部の曲間ではパチパチパチとまるで遠くで爆竹が鳴っているような微少なノイズが発生と、このデジタルNRシステムの特有の症状が出てしまってます。とはいえ、普通に聴いていて気になるというレベルではありませんが・・・。
なお、この音源にも当然の事ながらカットがあり、おそらくテープチェンジにあたった"Tumbling Dice"は丸々VGP音源に差し替えられている他、録音時にテープを節約しようとしたのか、幾つかの曲間でのカットも確認。
ちなみに今回"Tumbling Dice"に補填した音源は、加工されたVGP音源ではなく、ほぼアナログそのままの音を使用していますが、実は本作全体の音質自体がVGP音源に近かった事から、今回の自然な音だとややクリアーに欠ける為、音源切り替わり時には若干の違和感あり。出来ればここはヒスが増えたとしても除去作業抜きの形でVGP盤に近い音作りにして補填してた方が良かったかも。 |
by Hara ¦ 08:47, Saturday, Jan 19, 2008 ¦ 固定リンク
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