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『They're Really Rockin' In Boston』(VGP) |
『They're Really Rockin' In Boston』(VGP-020) 1CD
July.18 1972 Boston Garden,Boston,MA
Stereo Audience Recording Quality:Very Good
1.Brown Sugar/2.Bitch/3.Rocks Off/4.Gimme Shelter/5.Happy/6.Tumbling Dice/7.Love In Vain/8.Sweet Virginia/9.You Can't Always Get What You Want/10.All Down The Line/11.Midnight Rambler/12.Band Introductions/13.Bye Bye Johnny/14.Rip This Joint/15.Jumping Jack Flash/16.Street Fighting Man/17.Honky Tonk Women (※)ジャケットには"You Can't Always Get What You Want"が記載されてないが、実際は収録の全17トラック
72年ツアーでは3公演しか演奏されなかった"Honky Tonk Women"を、こちらも当時はめったに応えなかったアンコールにて演奏したボストンでの7月18日公演を収録したVGP初期タイトルがリイシュー。
とはいっても今回のは単なるリイシューではなく、音源自体は別音源に差し替え。また、オリジナルでは未収録だった"You Can't Always Get What You Want"を収録した全曲収録盤となっており、ジャケット自体が変わらない故に、一応リイシューという形態にはなっていますが、実のところは新装盤といった感のタイトル。
今回使用された音源は、事典で代表盤として取りあげた同日収録タイトル『Jail House Rock』(DAC-026)の"You Can't Always Get What You Want"にて丸々使用されていた音源の全長版で、
その"You Can't Always Get What You Want"終了直後にテープチェンジによるカットがあるのみで、あとは全曲曲中カット無し。
今回の新しい音源は、前述した『Jail House Rock』での音源切り替わりでの違和感がほとんど皆無だったことからも分かる様に音の距離感は従来音源とほぼ同じ程度で、会場の特性により全体的にややエコーがかって若干中低域が響き気味であったり、盛りあがる曲では周りの観客も騒がしくなったりしますが、基本聞きやすい音。
その観客の騒がしさに関しても、歓声の奥からモコモコの"Brown Sugar"が始まるあたりを比較してみると、従来音源が男性の雄叫びが多かったのに対し、今回の音源は女性の叫び声多い(笑)程度の違いで、ほとんど大差なし。
また、その音の遠さもPAからの出音の問題だったようで、"Brown Sugar"が進むにつれて徐々に出音のバランスは改善されているので、"Brown Sugar"の頭だけしか聞かないでの判断は禁物。
なお、『Jail House Rock』で使われた"You Can't Always Get What You Want"は、他の曲の従来音源に合わせるべくモノラルにて収録されていましたが、本作はこの時期にしては珍しいステレオ録音にて全曲収録。ただしステレオとはいえ、歓声が多少左右に分かれている程度のレベルなのと、音に奥行きが出た分、若干全体が引っ込んだ感じにはなりましたが、今回の方が断然聞きやすくなっています。
そして、従来音源では聴くことが出来なかった終演後のアナウンスに加え、ほんの僅かながら場内BGMも聞くことが出来るようになっています。
惜しむらくは、繋ぎ等の編集はしないで出そうとしたのか、前述の"You Can't Always Get What You Want"と"All Down The Line"の間は、特にクロスフェードするもなく、カットアウト・カットイン編集となっており、『Jail House Rock』がきちんとこの部分繋げられていたことを考えると、ここは編集があっても良かったんじゃないかなという気が・・・。
と、ここまで従来の『They're Really Rockin' In Boston』とは 全くの別物になっているのだから、VGPリイシューじゃなくて、ジャケを新装してDACから出せばいいのにと思うのですが・・・。裏ジャケの曲目自体が既にCDと一致してないことだし(苦笑) |
by Hara ¦ 12:54, Wednesday, Dec 31, 2008 ¦ 固定リンク
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