The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 



『Somewhere Over The Rainbow』(DAC)
dacsomewhereoverfront

『Somewhere Over The Rainbow』(DAC-085) 2CD

June.1 1975 Louisiana State University,Baton Rouge,LA (1st Show)

Stereo Audience Recording
Quality:Very Good

(Disc-1)
1.Honky Tonk Women/2.All Down The Line/3.If You Can't Rock Me - Get Off Of My Cloud/4.Rocks Off/5.Ain't Too Proud To Beg/6.Star Star/7.Gimme Shelter/8.You Gotta Move/9.You Can't Always Get What You Want/10.Band Introductions/11.Happy/12.Tumbling Dice
(Disc-2)
1.Luxury/2.Fingerprint File/3.Angie/4.That's Life/5.Outa Space/6.Brown Sugar/7.Dance Little Sister/8.It's Only Rock'n Roll/9.Jumpin' Jack Flash/10.Rip This Joint/11.Street Fighting Man/12.Midnight Rambler

DACのアナログ複刻作。

「1975 Tour Of The Americas」初日にあたるバトンルージュ1stショーは、2種類の音源がブート化されていましたが、本作はアナログ『Cajun Queen's Afternoon Delight』(CS-1-BR-75)にてリリースされていた音の良い方の音源から作成。

cajunqueenlp1

本作のタイトルはアナログ時代の同音源収録盤から。
表ジャケの裏面は、そのアナログのジャケットとなっています。

dacsomewhereoverback

この音源を収録した既発ベストとしては、アナログ落としながら、単なるピッチ修正や針音除去のみならず、定位や曲順も修正、そしてアナログ最大のネックだった曲間の音量変化も見事に修正していた
『Cajun Queen's Afternoon Delight』(-)

cajunqueencd1

では、本作と『Cajun Queen's Afternoon Delight』を比較しますと。

まず、ピッチや定位、曲順、曲間の音量変化に関しては、当然の事ながら本作もきちんと修正。

加えて、『Cajun Queen's Afternoon Delight』では、アナログの面代わりにあたっていたことから、曲の最後の余韻でやむなくフェードアウトとなっていた"You Gotta Move"に関しては、本作はさすがにもう片方の音源を補填して、見事に次曲"You Can't Always Get What You Want"までの曲間をも切れ目無く編集しています。

また、アンコール"Midnight Rambler"に関しては、単純にアナログ落としとせずに、同じ録音のテープ音源を使用した様で、『Cajun Queen's Afternoon Delight』では聴けなかった、曲の前後のMCを聴くことが出来ます。

ちなみに、この"Midnight Rambler"のテープ音源に関しては『First Night Stand』(VGP-375)でも使用されていたので、初登場というわけではありません。

vgpfirstnightstan

なお、"Outa Space"が曲の中盤まで欠落しているのは従来通りで、今回も発掘ならず。

そしてここが最大のポイントとなるのですが、この公演はPAスピーカーが不調で、"Rocks Off""Star Star""Gimme Shelter""You Gotta Move""You Can't Always Get What You Want""That's Life""Outa Space""Brown Sugar""Dance Little Sister"といった曲では、スピーカーの高域部分がバリバリ鳴ってしまうというアクシデントが発生し、観客もPAに対して罵声を浴びせていたりするのですが、本作はその部分を一種のノイズと捉え、耳につかないよう除去処理しています。

また、その処理の効果なのか、この音源に関しては、時折曲間にマイクの近くで叫ぶ観客や笛を吹く観客がいたりもするのですが、これらも耳につかなくなっています。

・・・と、ここまではいいことずくめに書いてきましたが、肝心の音質はというと、ピッチが早くて高域が伸びていたアナログの音の質感を狙い、ピッチ修正した後も高域補正していた『Cajun Queen's Afternoon Delight』に比べ、本作はただでさえピッチ修正による高域減退もさることながら、前述の除去処理により、音にメリハリがなくなってしまってます。

ここまで見事な処理を行ってきたのに、肝心の音質補填がされなかったのはなんとも残念。

by Hara ¦ 01:14, Friday, Oct 16, 2009 ¦ 固定リンク

△ページのトップへ
 


最近の記事
『L.A.Forum 1975 5th Night:Mik ..

『Beginning Of Cosmic Consciou ..

『Nice 1976 Unreleased Master』 ..

『Still Life In Tempe 1981』(M ..

『Kick Off!! Europian Tour 198 ..

『Perth 1973 Soundboard』(-)

『All Meat Music 1973』(Mayflo ..

『Roseland Ballroom 2002』(-)

『New York Junction』(DAC)

過去ログ
2024年11月
2024年10月
2022年 5月
2022年 4月
2021年10月
2021年 9月
2021年 8月
2021年 5月
2020年10月
2020年 9月
2020年 8月
2020年 7月
2019年 4月
2019年 1月
2018年12月
2018年 5月
2018年 4月
2018年 3月
2018年 2月
2017年12月
2017年 9月
2017年 5月
2017年 4月
2017年 3月
2017年 2月
2016年10月
2016年 9月
2016年 7月
2016年 4月
2016年 3月
2016年 2月
2015年 6月
2015年 4月
2015年 2月
2015年 1月
2014年12月
2014年11月
2014年10月
2014年 9月
2014年 8月
2013年10月
2013年 9月
2013年 8月
2013年 7月
2013年 3月
2013年 2月
2013年 1月
2012年12月
2012年 5月
2012年 2月
2012年 1月
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年 8月
2011年 7月
2011年 6月
2011年 5月
2011年 2月
2011年 1月
2010年 7月
2010年 6月
2010年 4月
2010年 3月
2010年 2月
2010年 1月
2009年12月
2009年10月
2009年 9月
2008年12月
2008年11月
2008年 9月
2008年 7月
2008年 6月
2008年 5月
2008年 4月
2008年 2月
2008年 1月
2007年12月
2007年11月
2007年10月
2007年 9月
2007年 8月
2007年 7月
2007年 6月
2007年 5月
2007年 4月
2007年 3月
2007年 2月
2007年 1月
2006年12月
2006年11月
2006年10月
2006年 9月
2006年 8月

Links
ローリング・ストーンズ海賊盤事典
Bridges to the Stones

フリーソフトで作るブログ