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『S.T.P.Chronicles Vol.1』(SODD) |
『S.T.P.Chronicles Vol.1』(SODD 118-121) 4CD
Disc-1 & Disc-2 Track1-5 June.3 1972 Pacific Coliceum,Vancouver,British Columbia,Canada
Mono Audience Recording Quality:Excellent
Disc-2 Track6-17,Disc-3 Track1-6 June.4 1972 Center Coliseum,Seattle,WA (1st Show)
Mono Audience Recording Quality:Very Good - Good
Disc-3 Track7-17 & Disc-4 June.4 1972 Center Coliseum,Seattle,WA (2nd Show)
Mono Audience Recording Quality:Excellent(Main Source),Very Good(Sub Source)
(Disc-1) 1.Introduction/2.Brown Sugar/3.Rocks Off/4.Gimme Shelter/5.Bitch/6.Tumbling Dice/7.Happy/8.Honky Tonk Women/9.Loving Cup/10.Torn & Frayed/11.Sweet Virginia/12.You Can't Always Get What You Want/13.Ventilator Blues/14.Midnight Rambler (Disc-2) 1.All Down The Line/2.Bye Bye Johnny/3.Rip This Joint/4.Junping Jack Flash/5.Street Fighting Man/6.Introduction/7.Brown Sugar/8.Bitch/9.Rocks Off/10.Gimme Shelter/11.Happy/12.Tumbling Dice/13.Love In Vain/14.Sweet Virginia/15.Band Intoroduction/16.Loving Cup/17.All Down The Line (Disc-3) 1.You Can't Always Get What You Want/2.Midnight Rambler/3.Bye Bye Johnny/4.Rip This Joint/5.Junping Jack Flash/6.Street Fighting Man/7.Introduction/8.Brown Sugar/9.Bitch/10.Rocks Off/11.Gimme Shelter/12.The Loveliest Night Of The Year/13.Happy/14.Tumbling Dice/15.Love In Vain/16.Sweet Virginia/17.Loving Cup (Disc-4) 1.Band introduction/2.You Can't Always Get What You Want/3.All Down The Line/4.Midnight Rambler(False Start)/5.Midnight Rambler/6.Bye Bye Johnny/7.Rip This Joint/8.Jumping Jack Flash/9.Street Fighting Man
ディスク1からディスク2のトラック5までは、この日のみの演奏となった"Torn & Frayed"や"Ventilator Blues"がセットリストに組み込まれていた、1972年ツアー初日のバンクーバー公演で、SODDとしては『Vancouver First Night』(SODD 038/039)以来2度目のCD化。
この公演については、ピッチを修正して曲順を正しく並び替えたDAC『Touring Party Vol.1』(DAC-079)が既発ではベストでしたが、本作もDAC盤同様に正しい並びの曲順となっています。
その正しいと言われる曲順、"You Can't Always Get What You Want"の後に"Ventilator Blues"が配置されていますが、おそらくこの間でテープチェンジがあったようで、DAC盤以外の既発タイトルはいずれも"You Can't Always Get What You Want"の曲終わりの余韻部分に被るチューニング音の途中でフェードアウトしていましたが、本作はそのチューニング音が既発より長く収録されたことから、曲が完全に終わるまで聴くことが出来るようになっています。
ちなみにDAC盤は、その余韻にダダッというバスドラムが2発被って、あたかも曲が最後まで収録されているように聞こえますが、そのバスドラムの直後がやや不自然な繋ぎになっており、今回あらためてチェックしてみたところ、このダダッというバスドラムは"Gimme Shelter"が終わった際のものだったことが判明。不自然な繋ぎに聞こえたのは、そのバスドラムの直後に叫び声が入っていたことから、DAC盤はそれを嫌って叫び声をカットしたことによるものだったようです。
なお、"Rip This Joint"のイントロ欠けの為のフェードインは既発同様ですが、"Honky Tonk Women"のイントロ前と"JJF"と"SFM"の曲間のカットについては、DAC盤よりも本作の方が自然な感じの編集となっています。
とせっかくのグッドポイントがあるにも関わらず、そこはやはり何かしらやらかすこのレーベル・・・。2度目のCD化だというのにピッチが早かったり、"Midnight Rambler"は音が左に片寄ってしまっているという、型番100を超える専門レーベルにも関わらずのトホホぶり。
続くディスク2のトラック6からディスク3のトラック6までは、 翌日のシアトルでのファーストショー。
この公演については事典で挙げたVGP『A Fair To Remenber Revisited』(VGP-141) が既発で唯一の全曲収録盤。
本作も基の音源自体はVGP盤と同じですが、テープチェンジにあたった"Sweet Virginia"は、曲が終わる寸前でのフェードアウト処理は同じものの、本作の方がVGP盤よりフェードアウトが遅めにつき、曲の最後の部分をほんの僅かながら長く聴くことが出来ます。
逆に次のテープチェンジ部分にあたった、中間のSAXソロ途中までの"Rip This Joint"と2コーラス目のサビからの"JJF"は、VGP盤が編集せずカットそのままなのに対し、本作はフェードアウト・イン処理を施している分、ここはほんの僅かながらVGP盤の方が長めに聴くことが出来ます。
ちなみにどうでもいいといえばどうでもいい部分ではありますが、オープニングのバンドコールの前の歓声と、"SFM"が終わりアナウンスが流れた後の場内BGMについては本作の方がVGP盤より長く収録されていたりします。
全体的な音質は本作の方がすっきりとした音で、高域が刺激的なVGP盤より聴きやすかったりしますが、これもまたピッチが早め・・・。
なお、中盤以降に頻繁となる音割れはVGP盤も同様です。
ディスク3のトラック7からディスク4は、演奏開始直後にギターが鳴らなくなってしまったことから仕切直して始める"Midnight Rambler"や、"Happy"演奏前の長いチューニングの間を持たせる為にニッキーホプキンスが遊びで弾いた曲"The Loveliest Night Of The Year"といったレアな演奏がLP時代からブート化されていた同日のセカンドショー。
この公演は2種の音源がブート化されていますが、本作もDAC『Seattle Superfonic』(DAC-013)同様に、LP時代からブート化されていた方の音源をメインとし、欠落している部分をもう片方の音源で補填して全曲収録としています。
"Brown Sugar"から"Gimme Shelter"までと、"Band Introduction"以降"JJF"のイントロが若干欠けているもののライブ終了までがメインの音源で、それ以外の"Happy"から"Loving Cup"までがもう片方の音源。
メインの音源は、ボーカルが引っ込み気味なのがやや残念ですが、すっきりとクリアーな音質の演奏を大きく拾った好録音。また補填に使われている音源も、音のレンジは狭いものの演奏を大きく拾った録音であることから、音源が切り替わってもさほどの違和感は無し。
ではDAC盤と本作はというと、本作はモノラルの再処理を行っていない分、DAC盤より若干ながら音に奥行きがありますが、定位の片寄りや音ユレがあるのが気になるところ。
なお、本作はバンド名部分だけですが既発未収のバンドコールが収録された上、イントロが若干欠けている"JJF"については同じフェードインでも本作の方が立ち上がりが早くなっています。
しかし、やはりこの公演も本作のピッチは早めというトホホぶり・・・。 |
by Hara ¦ 04:16, Friday, May 25, 2012 ¦ 固定リンク
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