The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 



『Brian Jones・He Is Not Dead』(VGP) -Remaster-
vgpheisnotdead

『Brian Jones・He Is Not Dead』(VGP-017) 1CD

●Track 1&2
Dec.28&29 1967 Olympic Studios,London
(※)J.Hendrix,D.Mason,M.Mitchel

●Track 3&4
June 1967 Olympic Studios,London

●Track 5-13
Feb.18 1966 Commemorative Auditorium,Sydney,Australia (1st Show)

Mono Soundboard Recording
Quality:Very Good (Track 1-4)
Quality:Good (Track 5-13)

1.Little One (I)/2.Little One (II)/3.Citadel #1-8/4.Citadel #17-25/5.Mercy Mercy/6.She Said Yeah/7.Play With Fire/8.Not Fade Away/9.The Spider Aand The Fly/10.That's How Strong My Love Is/11.Get Off Of My Cloud/12.19th Nervous Breakdown/13.(I Can't Get No)Satisfaction

VGP初期タイトルのリマスター盤。

トラック1と2に収録の"Little One"は、ブライアン・ジョーンズとジミ・ヘンドリックスの競演となっていますが、実のところは"Little One (I)"が本作よりも長い形で前年(2011年)にオフィシャル『West Coast Seattle Boy』にてリリースされており、そこでのクレジットは、ジミ・ヘンドリックス(ギター/ベース)、デイブ・メイソン(シタール)、ミッチ・ミッチェル(ドラム/パーカッション)の3名での演奏とされていることから、ブライアンは参加していないことが既に判明していたりします・・・。よって本作の冒頭2トラックはストーンズとは無縁の音ということに。

jimihenbox

一応音の方にも触れておくと、旧盤で左寄りだった定位は中央になりピッチも修正、音質も旧盤よりクリアーさが増したもののシンバル類が若干ノイジーになっています。

続くトラック3と4は、45分にもわたる"Citadel"のセッション音源で、トラック3丸々とトラック4の3分20秒あたりまでは、Midnight Beatの『Satanic Sesions Volume One』(MB CD 120/21/22/23)に未収録だった音。

satanicsessionsvolume1

残念ながら今回もMidnight Beat盤のような高音質とはいかず、数ランク落ちるレンジの狭いモノラル音源ではありますが、旧VGP盤よりは音質が僅かながら向上していることに加え、細かな音ユレやテープ劣化によるものと思しき、定位の部分的な片寄りも解消されています。

トラック5から最後までは、1966年オーストラリアツアー初日にあたる2月18日シドニーでの1stショー。

ラジオ放送ではありますが、レンジの狭いAMラジオをコモらせたような音。

この6日後の24日メルボルン公演もラジオ放送されており、そちらは高音質でブート化もされていますが、メルボルンの放送では聴けなかった"The Spaider And Fly"や"19th Nervous Breakdown"といった楽曲が聴けることや、またメルボルンではコーラスがオフだった"She Said Yeah"がきちんとコーラス入りで聴ける点、そしてミックが構成を勘違いして迷走する"Get Off Of My Cloud"等、聴き所の多い音源だったりします。

旧VGP盤では"Get Off Of My Cloud"の終わり部分にドロップアウトが発生しており、これは事典で代表タイトルとして挙げていた『Reelin' And Rockin'』(VGP-274)も同様でしたが、本作はこのドロップアウトをきちんと修正しています。

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ちなみに"Satisfaction"で、マスターテープ作成時に入ったと思われる電子音が聞こえる点は全盤共通で、本作も残念ながら解消されていません。

音質はコモった上に低域が響き気味だった旧VGP盤と違い、高域を持ち上げつつ低域を抑えてすっきりとした音造りにしていた、『Reelin' And Rockin'』に近い音になっています。

ただ『Reelin' And Rockin'』は高域を持ち上げたがためにヒスノイズが金属的な響きになってしまっていましたが、本作はそのようなこともなく、より聴きやすい音に仕上がっています。

なお、本作もジャケットは旧盤の使い回しの為、新旧の見分け方はディスクのレーベル面となります。

こちらが旧盤
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そしてこちらがリマスター盤
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by Hara ¦ 02:40, Monday, Dec 03, 2012 ¦ 固定リンク

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