The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 



『New Jersey 1981 1st Night』(-)
newjersey19811stnight

『New Jersey 1981 1st Night』(-) 2CD

Nov.5 1981 Brendan Byrne Arena,Medowlands Sports Complex,East Rutheford,NJ

Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent

(※)Disc-2 Track 5,6
Mono Soundboard Recording
Quality:Excellent

(Disc-1)
1.Take The A Tarin/2.Under My Thumb/3.When The Whip Comes Down/4.Let's Spend The Night Together/5.Shattered/6.Neighbours/7.Black Limousine/8.Just My Imagination/9.Down The Road Apiece/10.Going To A Go Go/11.Let Me Go/12.Time Is On My Side/13.Beast Of Burden/14.Waiting On A Friend/15.Let It Bleed
(Disc-2)
1.You Can't Always Get What You Want/2.Band Introductions/3.Little T&A/4.Tumbling Dice/5.She's So Cold/6.All Down The Line/7.Hang Fire/8.Miss You/9.Start Me Up/10.Honky Tonk Women/11.Brown Sugar/12.Jumping Jack Flash/13.Satisfaction

メドウランズ3日連続公演初日にあたるこの11月5日公演は、映画『Let's Spend The Night Together』で"Little T&A""Tumbling Dice""All Down The Line""Hang Fire""Let It Bleed""Start Me Up""Brown Sugar"の7曲が採用、『Still Life』にも"Under My Thumb"が採用されていることに加え、VGP『Down The Road Apiece』(VGP-303)に代表されるミキサー卓直結のモノラルサウンドボード音源、そしてEXILEの『Down The Road Medowlands』(EXCD-009/010) にてオーディエンス音源がそれぞれほぼ全曲リリースと、非常に音源に恵まれた公演でしたが、Wolfgang VaultがFM放送の素材と思しきステレオサウンドボード音源を公開、その音源を基に、おかしかったピッチ修正等施して作成されたのが本作となります。

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音の方はやや硬質に感じる部分があるものの、すっきりとしたクリアーな高音質ステレオサウンドボードで、この音でツアーのレア曲"Down The Road Apiece"が聴けるようになったのは特筆もの。

この音源も一連のWolfgang Vault音源同様、カセットテープを経由している故にテープチェンジによる欠落がありますが、最初の欠落は"Going To A Go Go"の冒頭3小節強だけだったものの、次のチェンジはテープ操作を忘れていたのか、"Tumbling Dice"の最後の最後3分55秒から
"Hang Fire"のイントロ冒頭5秒までの間という、かなり長い間レコーダーが止まっていてしまったようで、"She's So Cold"と"All Down The Line"は曲が丸々欠落してしまっています。

本作はその欠落部に前述のモノラルサウンドボード音源を補填していますが、モノラル音源そのままというわけではなく疑似ステレオエフェクトをかけて、音源が切り替わった際の違和感軽減を図っているようです。

また、このWolfgang Vault音源での"Under My Thumb"は、オープニングSEの"Take The A Tarin"が入ったテープを"Under My Thumb"が始まってもフェーダー下げるのを忘れてしまっていたようで、40秒過ぎからはその"Take The A Tarin"の女性ヴォーカルが聞こえてきます。

更にこの"Take The A Tarin"が入ったテープ、当時のニューアルバム『Tatoo You』を収録したテープに上書きしていたもののようで1分58秒過ぎあたりから"Hang Fire"がはっきり聞こえるようになり、"Under My Thumb"が終わった後の曲間ではドンピシャのタイミングで"Slave"が始まっていたりしますが、幸いだったことにあくまでもFM放送用のミキシング卓上での出来事だったようで、前述のモノラルサウンドボード音源やオーディエンス音源では、このトラブル(?)は確認出来ません。

本作はそのトラブルを回避しようと、"Under My Thumb"自体を『Still Life』からのものにピッチを合わせて差し替えてしていますが、実はこの"Under My Thumb"、演奏は11月5日ですがバンドコールは全然別もの。

11月5日本来のバンドコールは本作で確認出来るように、途中で接触不良と思しき音切れが発生していたことから、こんなややこしいことになっていたのかと。

前述のモノラルサウンドボード音源ではテープスタートが遅かったのかバンドコール自体が未収録でしたが、オーディエンス音源の方は音切れの度合いが異なるものの(オーディエンスはバンド名が完全にオフになってしまっています)、たしかにこの公開音源と同じバンドコールが確認出来ます。

では『Still Life』で採用されたのはいつのバンドコールかというと、Wolfgang Vaultで11月6日公演も同時公開されましたが、どうやらその6日から持ってきていたというのが正解だったようです。

本作もその点は気付いていたようで、本来の11月5日のバンドコールを残しつつ、『Still Life』に切り替わるという絶妙な編集が施されています。

ただこの補填した『Still Life』の"Under My Thumb"、やはりそのままという訳ではなく曲の中盤以降、ヴォーカルの一部差し替えやオーヴァーダブがされていることから、やはりオリジナルミックスも必要ということで、本作はボーナストラックとして、そのWolfgang Vault公開の"Under My Thumb"のオリジナルミックスを収録。更にそれに加え、補填を『Still Life』からではなくモノラルサウンドボード音源にしてみたらどうだろうという仮編集テイクまで収録していることについては、ユーモアが感じられるグッドポイントかなと。

・・・と、ここまで色々と凝った造りなのに、唯一残念なのは"Just My Imagination"の51秒にWolfgang Vaultでは無かったデジタルの音ブレが起きてしまっている点。

"Honky Tonk Women"でゲスト参加しているティナターナーが、裏ジャケのクレジットから洩れていたりするのは、まあどうでもいい点とは言えますが、この音ブレについては非常に残念。

※このように書きましたが、補整した交換ディスクが準備されるとのことにつき、実際リリースされたらここの音ブレ部分については加筆・修正することとします。

by Hara ¦ 12:15, Saturday, Aug 17, 2013 ¦ 固定リンク

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