|
『Pittsburgh 1972』(-) 2CD
July.22 1972 Civic Arena,Pittsburgh,PA
Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent - Very Good
1.Brown Sugar/2.Bitch/3.Rocks Off/4.Gimme Shelter/5.Happy/6.Tumbling Dice/7.Love In Vain/9.You Can't Always Get What You Want/9.All Down The Line/10.Midnight Rambler/11.Band Introductions/12.Bye Bye Johnny/13.Rip This Joint/14.Jumping Jack Flash/15.Street Fighting Man(part)
1972年ツアー最終地ニューヨークの前に組み込まれたピッツバーグ公演収録盤。
本作はネットに挙がっていたDXP Mixなる音源をディスク化したもので、音源自体の基は、事典でこの公演の代表盤として挙げたVGP『The Royal Dragon』(VGP-083)
収録されているのは、歓声はほとんど入っていないものの宅直結とは少し質感が異なるステレオサウンドボード音源。
事典ではライブアルバムや映画とは関係のない音源と書きましたが、ミックス自体はライブアルバム用の素材に近いものがあるので、歓声をミックスする前の素材なのかもしれないし、映画「Cocksucker Blues」にこのピッツバーグに向かう飛行機の中の状況が収録されているので、公演自体も映画の素材として録音されている可能性もあったりしますので、何とも言いきれない謎の音源だったりします。
VGP盤の方は、基テープのジェネレーションがあまり若くなかったことからクリアーさにやや欠ける音質でしたが、本作は高域と低域を持ち上げてメリハリをつけた上でヒスノイズを除去し、更にうっすらと空間系のエフェクトをかけて音に奥行を加えるという、VGP盤とは別物かと思ってしまいそうなほどの聴きやすい音に仕上がっています。
VGP盤の方は、この公演の音源で唯一欠落していた"Sweet Virginia"を、6月24日のフォートワース1stショーのステレオサウンドボード音源から持ってきて疑似全曲収録盤としており、基のDXP Mix音源の方も同様に収録していましたが、本作はこれをカットしてピッツバーグ公演のみの収録としています。
加えてDXP Mix音源では、2コーラス目のサビ途中まででフェードアウトととなり以降が欠落していた"Street Fighting Man"の後半部として、こちらも6月24日のフォートワース1stショーのステレオサウンドボード音源を繋げるというVGP盤とは異なる編集をしていましたが、本作はおそらく別公演ということでこちらもカットしています。
その"Street Fighting Man"、別公演部分をカットした際に繋ぎ目部分でクロスフェードしている分だけ、ピッツバーグ音源がVGP盤より短くなってしまうことから、ディスクが終わる寸前のほんの僅かな部分ながら、新たにVGP盤から持ってきて繋げて長さを合わせるという芸の細かい編集もされている模様。
ただ、音質までは合わせられなかったようで、音源が切り替わるとコモり気味の音になってしまってはいますが、フェードアウト途中の部分につき、さほど気にはなりません。
また、VGP盤では"All Down The Line"のみ、曲の最初から最後まで音量が小さいという欠点を抱えていましたが、本作は他曲と同じ音量レベルに調整してあり、こちらもボリュームをいじることなく聞くことが出来るようになっています。
・・・と、ここまではいいことばかりを列挙してきましたが、本作にもある意味致命的な欠点が。 基のDXP Mix音源自体が音圧を上げ過ぎてしまって、高中域にバリバリという音の歪みが乗ってしまっていたのですが、本作も歪みによるノイズは除去できなかったようで、そのままとなってしまっています。
スピーカーで聞く分にはそれほど気になるレベルではないようですが、ヘッドフォンで聞くと結構気になってしまうという・・・。
この点さえ解消できていれば、文句なしの代表盤といえるタイトルとなったのに何とも残念ではあります。 |
22:17, Friday, Mar 17, 2017 ¦ 固定リンク
|
Links |
|
|
|