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『Garden State 78』(-) 4CD
June.14 1978 Capitol Theatre,Passaic,NJ
Disc-1 Track1-3,5(part),6(part),7,8(part),10,11 & Disc-2 Track1-9 Mono Soundboard Recording Quality:Excellent-Very Good
Disc-2 Track10(part) Mono Soundboard Recording Quality:Excellent
Disc-2 Track3,4(part),5(part),7(part),8 Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent-Very Good
Disc-2 Track10(part) Mono Audience Recording Quality:Very Good
Disc-3 Track1,2,4(part),5(part),6,7(part),9,10 & Disc-4 Track 1-10 Mono Soundboard Recording Quality:Excellent
Disc-3 Track3,4(part),5(part),7(part),8 Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent
(Disc-1) 1.DJ Intro/2.Introduction/3.Let It Rock/4.All Down The Line/5.Honky Tonk Women/6.Star Star/7.When The Whip Comes Down/8.Miss You/9.Just My Imagination/10.Lies/11.Beast Of Burden (Disc-2) 1.Respectable/2.Far Away Eyes/3.Love In Vain/4.Shattered/5.Sweet Little Sixteen/6.Tumbling Dice/7.Happy/8.Brown Sugar/9.Jumping Jack Flash/10.Street Fighting Man (Disc-3) 1.Introduction/2.Let It Rock/3.All Down The Line/4.Honky Tonk Women/5.Star Star/6.When The Whip Comes Down/7.Miss You/8.Just My Imagination/9.Lies/10.Beast Of Burden (Disc-4) 1.Respectable/2.Far Away Eyes/3.Love In Vain/4.Shattered/5.Sweet Little Sixteen/6.Tumbling Dice/7.Happy/8.Brown Sugar/9.Jumping Jack Flash/10.Street Fighting Man(part)
アナログLP時代からの名盤『Garden State 78』(SD 3957)。
このLPがFM放送された時のエアチェック音源をディスク1と2に、LPをストレートにデジタル化したものをディスク3と4に収録したのが本作。
まずは、このLP『Garden State 78』と以降にリリースされた主なCD含めてのまとめ。
LPの中身は、1978年ツアー3公演目となるニュージャージー・キャピトルシアター公演の流出ミキサー卓直結サウンドボード音源。
ミキサー卓直結ということで場内の様子が捉えられていないため、小会場(3200名は入るようですが・・・)での演奏という雰囲気は味わえないものの、ラフなバランスのミックスとやや歪み気味の音質も相まって全体的に迫力のあるものとなっています。
残念ながらラストの"Street Fighting Man"のみ3コーラス目が終わった後の展開部でフェードアウトしてしまいますが、他の曲は曲中カット無しで、ほぼ1コンサートフルに聞けるという音源。
この音源、事典ではステレオサウンドボード音源と表記してきましたが、実際にステレオミックスされている楽曲は、"All Down The Line"は1曲丸々、"Honky Tonk Women"は間奏以降、"Star Star"は序盤のみ、"Miss You"も間奏のみ、そして"Just My Imagination"は1曲丸々と、この日演奏した19曲中5曲しかなく、大半がモノラルミックスというのが本当のところ。
またこの音源、オーバーレベルが原因と思しき左チャンネルのドロップアウトが各曲1〜4箇所あるという難点あり。
ここからはCDの主なタイトルの特徴を挙げますが、一部CDタイトルにある"Street Fighting Man"の補填に使われているオーディエンス音源は、いずれもアナログLP『In Again Out Again』(Oakland Rec.1909)で使用されているのと同じもの。
まずは『Capitol Connection』(RS 7801114)。音質はヒスノイズが多くチャンネルも逆だったりするものの、 変にイコライジングされていないナチュラルな音で聞き易いというタイトルですが、残念ながら"Street Fighting Man"が丸々未収録。
TSP『Out On Bail』(TSP-CD-064-2)は、このメーカー特有のヒスノイズ除去による弊害で音の余韻が不自然になっているのと、過度のイコライジングにより高域がかなりキツくなっています。"Street Fighting Man"は、オーディエンス音源を繋いで疑似完全版としていますが、オーディエンス音源切り替えが3コーラス目の頭からと、サウンドボード音源が短くなってしまっています。このタイトルも左右のチャンネルが逆。
VGP『Garden State 78』(VGP-253)は、元テープのジェネレーションが高い上、メリハリつけたイコライジングのおかげで高域がかなりキツ目。こちらの"Street Fighting Man"もオーディエンス音源を繋いだ疑似完全版ですが、このタイトルも切り替わりは3コーラス目の頭。なお、ボックス『Rolling Stones Tour 1978』(WLR-2129)が収録しているのはこのVGP盤のコピー。
事典で代表盤として挙げた『Out On Bail』(VGP-278)は、アルバム名がTSP盤と同じな上、ジャケットもTSP『Out On Bail』と同じ写真(TSPは写真が反転)を使っているのことから大変紛らわしかったりするタイトル。高域を耳に刺さらない程度にクリアーにしていることに加え、中低域に厚みを持たせた音造り。"Street Fighting Man"は、元々3コーラス目が終わってから十数秒近くまであるサウンドボード音源をめいっぱい使用して、そのサウンドボード音源が終わる寸前の部分でオーディエンス音源に切り替わるという、素材を最大限に生かした編集を施しているというもの。また最大のポイントとして、この音源の欠点であった左チャンネルのドロップアウト箇所をモノラル処理にすることによって、見事に難点を解消しているという優良タイトル。
現時点での代表盤といえるのが事典出版後にリリースされた『Garden State 78』(-)
タイミングを逸して未紹介でしたが(まあ、このサイトでタイミングも何もという気はしますけど・・・)、本作と同系列からのリリース。左チャンネルのドロップアウト箇所をモノラル処理しているのはVGP『Out On Bail』と同じですが、そのモノラル部分を疑似ステレオ化して聞きやすさを向上させているのがポイント。
"Street Fighting Man"もはVGP『Out On Bail』と同様に、サウンドボード音源が終わる寸前の部分でオーディエンス音源に切り替えるという、素材を最大限に生かした編集が施されています。
VGP『Out On Bail』と最大の違いは高域部の処理。VGP盤はクリアーな音質をほこるものの、高域部が如何にもデジタル処理を施した質感であったのに対し、このノンレーベル『Garden State 78』はあくまでもLPの音そのままに近いナチュラルな音造りとしています。
さて本作。 ディスク1と2に収録されているのは、LP『Garden State 78』がニューヨークの地方FM曲WPLJで放送された際のエアチェック音源。
FM放送とはいえ、アナウンスは冒頭6秒ほどの番組紹介と、"Far Away Eyes"から"Love In Vain"の間にほんの少し入ってくる程度で、後はレコードを流しているだけのものでCM等が収録されているわけではありません。よって、左チャンネルのドロップアウトや"Street Fighting Man"のサウンドボード音源が不完全なのは変わらず。
その"Street Fighting Man"、本作の大元であるネットアップ音源では、3コーラス目の頭からオーディエンス音源に雑な繋ぎで切り替わっていましたが、本作は前述の同系列リリースの『Garden State 78』から差し替え補填をしているようで、きちんと3コーラス目後の展開部からオーディエンス音源に切り替わっています。
また、このネットアップ音源では"Street Fighting Man"終了後に番組名を言うだけのアナウンスが入っていましたが、本作は差し替え部にこのアナウンスを被せるという編集はしていません。ただ、このアナウンス自体が本作にも収録されている番組オープニングのものと全く同じであることから、これは番組放送時のものではなく、後から編集してくっつけただけのもであると推測されることから、本作の編集によって聞けなくなったということではないのかなと。
全体的な音質については、基の放送自体がそういうものだったのか、はたまたエアチェック時に使用したカセットデッキの性能によるものだったのかは不明ですが、高音部のエッジがやや甘めになっていたり、耳につくレベルではないもののハムノイズがずっと漂っていたりと、既発の同音源収録盤と比べてみると1ランク落ちてしまっています。
この音源、放送時にカットされたのか、はたまたエアチェック時にテープ節約でデッキを一時停止をしていたことによるものかは不明ですが、"Star Star"は1曲丸々、そして幾つかの曲間に欠落が生じています。
その欠落部分には別音源が補填されてはいるものの、"Star Star"はやたら高域が耳につく硬質な音源、曲間の欠落部の方にはやたら低いレートで圧縮された音源が収録されており、この補填部分がチャリチャリとなってしまっているという残念な点も。
これら補填は本作が基にしたネットアップ音源自体がそうだったということもありますが、せっかくディスク3と4にレコード落としのしっかりとした音源があったのだから、CD化にあたってきちんと差替え補正しておいてもらいたかったところ。
また、"Far Away Eyes"もドラムが入ってからの収録でイントロ部が欠落したままとなっていますが、"Street Fighting Man"を差替えたくらいだから、ここも補填しておいてもらいたかったかなと。
というわけでこのディスク1と2は、あくまでもこんな放送があったというマニア向けなものといったところかと。
ディスク3と4は、LP『Garden State 78』(SD 3957)をストレートにCD化したもの。
スクラッチノイズが同系列の2CD版『Garden State 78』よりも残っていたり、左チャンネルのドロップアウトはそのまま、また"Street Fighting Man"も補填なしでそのままフェードアウトとなっていますが、これはこれでアナログLP音源を加工されない形で、気軽にデジタルで楽しむのに最適なものとなっています。 |
17:27, Sunday, Mar 26, 2017 ¦ 固定リンク
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