『Mad Shadows』(DAC-180) 2CD
Nov.20-21 1963 Regent Sound Studios,London,England (Disc-2 Track4,7,8) June.10 1964 Chess Stuioss,Chicago,IL,USA (Disc-1 Track2,5) June.11 1964 Chess Stuioss,Chicago,IL,USA (Disc-1 Track1,3,4) Feb.4 1964 Regent Sound Studios,London,England (Disc-1 Track6) July21-23 1964 Regent Sound Studios,London,England (Disc-1 Track7) Sep.28 1964 Regent Sound Studios,London,England (Disc-2 Track5) Nov.2 1964 RCA Studios,Los Angels,CA,USA (Disc-2 Track18) Nov.8 1964 Chess Stuioss,Chicago,IL,USA (Disc-2 Track2,3,6) Nov.14 1964 De Lane Studios,London,England (Disc-2 Track1) Jan.17-18 & Feb17 RCA Studios,Los Angels,CA,USA (Disc-2 Track17) Sep.6 1965 RCA Studios,Los Angels,CA,USA (Disc-1 Track8) Dec.3-10 1965 RCA Studios,Los Angels,CA,USA (Disc-2 Track15,16,19,20,21) Mar.1 1966 IBC Studios,London,England (Disc-2 Track9) Mar.6-9 1966 RCA Studios,Los Angels,CA,USA (Disc-2 Track10,11,14) Aug.3-11 1966 RCA Studios,Los Angels,CA,USA (Disc-1 Track9) Aug.31-Sep.2 1966 IBC Studios,London,England (Disc-2 Track12,13) Nov.8-26 1966 Olympic Sound Studios,London England (Disc-1 Track10) Mar.17-Apr.3 1968 Olympic Sound Studios,London England (Disc-1 Track11) Apr.27-28 1968 Olympic Sound Studios,London England (Disc-1 Track12) Feb.9-Mar31 1969 Olympic Sound Studios,London England (Disc-1 Track13) March-May 1970 Olympic Sound Studios,London England (Disc-1 Track14) Oct.17-26 Sunset Sound Studios & Oct.28-Nov.2 Elektra Studios,Los AngelsCA,USA (Disc-1 Track15,16) June.23 1972 Sumet-Burnet Recording Studio,Dallas,TX,USA (Disc1 Track17) May 1973 Island Recording Studios,London,England (Disc-1 Track18,19,20)
Disc-1 Track1-5,7,8,11,13-20 Disc-2 Track13-18 Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent
Disc-1 Track6,9,10,12 Disc-2 Track1-12,19-21 Mono Soundboard Recording Quality:Excellent
(Disc-1) 1.Hi-Heel Sneakers/2.Stweed And Keeded/3.Tell Me Baby/4.Down In The Bottom/5.Don't Lie to Me(II)/6.Spector And Pitney Came Too/7.Heart Of Stone(II)/8.Looking Tired/9.Have You Seen Your Mother,Baby,Standing In The Shadow?(I)/10.Get Yourself Together(III)/11.Pay Your Dues/12.Jumping Jack Flash(VI) (PROMO FILM, LONDON, APRIL 28, 1968)/13.Honky Tonk Women(I)/14.Good Time Women/15.All Down The Line(I)/16.Hillside Blues/17.32-20 Blues/18.Dancing With Mr.D(III)/19.Criss Cross(III)/20.Silver Train(II) (Disc-2) 1.Go Home Girl/2.Mercy Mercy(I)/3.Key To The Highway/4.Leave Me Alone/5.Susie Q(I)(w/countdown)/6.Good Bye Girl/7.It Should Be You/8.That Girl Belongs To Yesterday/9.Con Le Mie Lacrime(I)/10.Paint It Black(I)(Prepared Backing Track For The Ed Sullivan Show)/11.Lady Jane(I)(Prepared Backing Track For The Ed Sullivan Show)/ 12.Have You Seen Your Mother,Baby,Standing In The Shadow?(II)(Prepared Backing Track For The Ed Sullivan Show)/13.Have You Seen Your Mother,Baby,Standing In The Shadow?(IV)/14.Paint It Black(III)/15.19th Nervous Breakdown(II)/16.19th Nervous Breakdown(III)/17.The Last Time(III)/18.Heart Of Stone(III)/19.Goin'Home(I/II)/20.Mother's Little Helper(II)/21.19th Nervous Breakdown(I)
DACによる他レーベル復刻シリーズ(?)、今回はCD黎明期の名タイトルの一つだったスコルピオのスタジオアウトテイク集『Mad Shadows』(SC-91022)を復刻。
こちらはスコルピオ盤のセカンドエディションならびにSRSによる丸コピー盤のジャケット。
ディスク1は、そのスコルピオ『Mad Shadows』のアップグレード版となっており、収録曲とテイクは全て同じ。
スコルピオ盤での裏ジャケットでは全19曲となっており、本作7曲目に収録されている"Heart Of Stone"がクレジットされていませんが、これはクレジットミスで実際にはスコルピオ盤にも同位置に収録されています(コピー盤のSRS盤も同様)。ちなみにスコルピオ盤の方は裏ジャケと異なり、ディスクのレーベル面にはきちんと"Heart Of Stone"がクレジットされているため、ディスクをみれば収録されているのが分かりますが、SRS盤の方はレーベル面まではコピーしておらず、曲目クレジットの無い独自デザインとしていることから、外見ではこの曲が収録されているか分からないこととなってしまっています。
本作については既に詳細なインフォメーションが出ているので、それで充分な気もしますが、一応曲ごとに触れておくと・・・。
ディスク1の冒頭の"Hi-Heel Sneakers"から"Don't Lie to Me(II)"までの5曲は、64年チェススタジオ録音のアウトテイク。
スコルピオ盤は"Hi-Heel Sneakers"から"Down In The Bottom"までの4曲をモノラルで収録していたのに対し、本作はいずれもステレオで収録。スコルピオ盤はピッチが高めでしたが、本作は正確なピッチとなっています。
"Don't Lie to Me(II)"は、スコルピオ盤と本作どちらもステレオでの収録で、スコルピオ盤のピッチが低めだったのに対し本作は正確。また、スコルピオ盤は1番のサビのおしりから2番途中まで音飛びしてしまっていますが、本作にはそのような欠落は無し。
これら冒頭5曲の64年チェススタジオのアウトテイクの中で、スコルピオ盤はこの曲のみ音質がコモった感じで若干落ちますが、本作は5曲全て音質差なく高音質で聴くことが出来ます。
ちなみにこの"Don't Lie to Me(II)"、オフィシャル『Metamorphosis』でも聴くことが出来ますが、『Metamorphosis』の方は左チャンネルが中央寄りにミックスされているため、本作収録のステレオ音源と比べると左右の拡がりがやや狭め。また曲が終わった後、数秒ほど本作収録のステレオ音源の方が長いため、ピアノやドラムのチェック弾き(叩き)を聞くことが出来るという違いがあります。
続く"Spector And Pitney Came Too"は、スコルピオ盤では"1964 Blues Jam"という曲名でクレジットされていたインスト曲。 スコルピオ盤の方はピッチ低めでしたが本作は正確。スコルピオ盤はノイズ除去処理の弊害と思しきスクラッチノイズとは異なるプチノイズが静音部を中心に発生していましたが、本作はそのようなノイズは無し。また本作の方がスコルピオ盤よりも曲前の部分を長く収録しているため、曲前のやり取りを更に多く聞くことが可能。
"Heart Of Stone(II)"は、最初に触れたようにスコルピオ盤ではクレジット漏れしていたものの実際は同位置に収録されていた楽曲。 スコルピオ盤はピッチが低いことに加えてモノラルだったのに対し、本作は正確なピッチのステレオ収録。また、スコルピオ盤はイントロが若干フェードイン気味に入ってきますが、本作は頭からしっかりと収録されています。加えてスクラッチノイズもスコルピオ盤にはありますが、本作はテープから起こされているようでそのようなノイズは無し。このテイクもオフィシャル『Metamorphosis』に収録されていますが、音質が微妙に異なるだけでミックスや長さの差異は無し。
"Looking Tired"もスコルピオ盤がモノラルなのに加えてピッチが高かったのに対し、本作はステレオでピッチ正確。
"Have You Seen Your Mother,Baby,Standing In The Shadow?(I)"は両盤ともにモノラルですが、スコルピオ盤が厚みのある音だった音に対し、本作の方はすっきりとした音造りで好みの分かれるところ。ただ、スコルピオ盤はノイズ除去処理の影響でやや余韻が不自然になってしまっているというマイナスポイントがありますが、本作はヒスノイズが少ないことに加えて余韻も自然な状態で収録されています。この曲もスコルピオ盤はピッチが低めでしたが本作は正確。
"Get Yourself Together(III)"も両盤ともにモノラル。 こちらもスコルピオ盤が厚みのある音だった音に対し、本作の方はすっきりとした音造りで好みの分かれるところですが、正確なピッチの本作に対してスコルピオ盤はピッチが低いというマイナスポイントあり。
"Street Fighting Man"のアーリーテイクである"Pay Your Dues"。 スコルピオ盤含め既発タイトルの大半が若干音の輪郭がぼやけた状態で収録されていましたが、本作はExtract Factryの『Unsurpassed Masters Remastered Edition』(EXT 007)のものと同様の、左右の分離の良い鮮明な音源を収録。この曲もまたスコルピオ盤はピッチが低めでしたが本作は正確。
"Jumping Jack Flash(VI)"はプロモフィルムから。 スコルピオ盤はヒスノイズが多くピッチも低い上、イントロがフェードイン、加えて間奏前で音飛びしてしまっているという散々な状態で収録されていますが、本作はそのようなことのない最良の状態で収録されています。
"Honky Tonk Women(I)"は、リードギターがオーバーダブされる前のバッキングトラックに、ミックのヴォーカルは2番がパリの歌詞というアウトテイク。 スコルピオ盤がモノラルでスクラッチノイズも多いという収録状態だったのに対し、本作はステレオに加えてテープ起こしのようでスクラッチノイズは無し。ただややイントロのカウベルが耳についたりするので、少し高域を控えめにしても良かったかも。ピッチはスコルピオ盤が気持ち高めですが大差なく、どちらもほぼ正確。
"Good Time Women"は両盤ステレオ収録。 スコルピオ盤はピッチ高めでしたが本作は正確。スクラッチノイズが時折聞こえるスコルピオ盤に対し、本作はテープ起こしのようでスクラッチノイズは無し。またスコルピオ盤はモコっとした不鮮明な音でしたが、本作は若干ヒスノイズはあるものの、すっきりとした音で収録されています。
"All Down The Line(I)"も両盤ステレオですが、スコルピオ盤がフェードインなのに対し、本作は頭からきちんと収録。 スコルピオ盤はピッチ低めでしたが本作は正確。歌い出しで音が飛ぶのは両盤共通ですが、この箇所で音飛びしないというものは現時点でブート化されていません。
スコルピオ盤では"I Don't Know The Reason Why"と誤クレジットされていた"Hillside Blues"は、両盤とも曲途中からなのは同じですが、本作の方がスコルピオ盤より前からの収録。 スコルピオ盤はピッチ高めでしたが本作は正確。またスコルピオ盤はキーンという高域ノイズが全編に漂っていたり、おそらく基にしたテープのダビング時のトラブルと思しき曲中での、接触不良による右チャンネルの音の欠落が生じていたりますが、本作にはそのような欠落は無し。
"32-20 Blues"は唯一アウトテイクではなく、1972年ツアー中に行われたリハーサルから。 ピッチはスコルピオ盤が気持ち高めですが大差なく、どちらもほぼ正確。復刻という形故に本作も収録したのでしょうけど、アウトテイクではないので収録しなかった方が統一感があって良かったのではという気も。
"Dancing With Mr.D(III)"。 スコルピオ盤はイントロ途中からのフェードイン収録でしたが、本作はきちんと頭から収録。またスコルピオ盤はピッチが高い上、1番のサビが終わったところで音飛びしているという難点がありましたが、本作はそのようなことは無し。間奏途中から曲の最後まで左チャンネルがレベルダウンを起こしているのは同様ですが、スコルピオ盤が演奏音量が小さいままでヒスノイズだけ大きいのに対し、本作はヒスノイズは増加しているものの演奏音量をきちんと右チャンネルと同レベルとしています。
"Criss Cross(III)"は、スコルピオ盤がピッチが高いことに加えて1分半ほどの収録だったのに対し、本作は正確なピッチに加えて4分半強の収録。
Silver Train(II)も、スコルピオ盤がピッチがかなり高いことに加えてイントロ途中からの収録だったのに対し、本作はピッチが正確なのはもちろんのこと、イントロ前のピアノ指慣らしまで収録。
ディスク2もまたスコルピオ系の復刻であり、こちらもスコルピオがBad Wizardレーベルにてリリースした『Time Trip Vol.5』(SCORPIO TT5)に収録されていた1963年から1966年までのアウトテイク音源のアップグレード版。
DACはスコルピオのTime Tripシリーズを、4枚組の『Time Trip』(DAC-063)としてVol.1からVol.4までまとめてアップグレード復刻していたことから、この『Time Trip Vol.5』もそう遠くないうちに同様のリリースをすると推測していましたが、何とそれから10年経った本作でようやくこの音源をリリース。
この音源については、本作のインフォメーションにもあった通り、後発のRattle Snakeが「the master tape version」と銘打って『Time Trip Vol.5』よりも状態の良いテープから作成した『Key To The Highway』(RS 220)をリリース。
この『Key To The Highway』、全体的にピッチが高かった『Time Trip Vol.5』に比べるとピッチが低めにはなっているものの、正確に調整された本作と比べるとまだ高く、逆に"Heart Of Stone(III)"と""Goin'Home(I/II)"は本作と比べるとピッチが低くなってしまっていることに加えて、ほとんど気にならないレベルではありますが、時折プチっという微かなレベルでのデジノイズが入るという難点あり。
本作はピッチが正確に調整されているのはもちろんのこと、『Key To The Highway』にあった微かなデジノイズも無い最良の状態で、この音源を収録しています。
こちらも各曲について触れておきますと・・・。
"Go Home,Girl"は、アーサー・アレキサンダーのカバーで63年11月14日レコーディング。 この日はオフィシャルリリースされた"Money""Poison Ivy"を加えた計4曲をレコーディングしたようですが、 残る"Talkin'Bout You"は未だブート化すらされていません。
続く"Mercy Mercy(I)"。 オフィシャルリリースされたテイクは65年5月10日の同じくチェススタジオ・レコーディングでしたが、本作に収録されているのは前年の64年11月8日チェススタジオでのレコーディング。重厚さを感じさせるオフィシャルテイクに比べると、こちらのテイクはギターがペラペラの逆に軽快さを感じさせる演奏。『Key To The Highway』ではイントロの1音目と展開部のヴォーカルがファルセットに変わるところで、大きめのデジノイズが入っていましたが、本作には無し。
"Key To The Highway"は前曲同様、64年11月8日チェススタジオでのレコーディング。 ハウリン・ウルフが参加したとの説もありますが、この音を聴く限りでは確認出来ず。『Key To The Highway』ではこの曲ものかどうか不明ですが、イントロ冒頭にギターが1音欠けた状態で入っていますが、本作はその直後からの収録となっています。
"Leave Me Alone""It Should Be You""This Girl Belongs To Yesterday"の3曲は、63年11月20日と21日の2日間行われたロンドン・リージェントスタジオでのレコーディングのアウトテイクでいずれもオリジナル。
"Good Bye Girl"も64年11月8日チェススタジオでのアウトテイクで、ビル・ワイマン作のオリジナル。
"Suzie Q"(I)は『Time Trip Vol.5』では64年2月5日、『Key To The Highway』では64年2月25日のリージェントスタジオとクレジットされていますが、本作にクレジットされている64年9月28日のリージェントスタジオでのレコーディングというのが正解。 オフィシャルとテイクは同じですが、オフィシャルには無い曲前の会話とカウントを収録しているのがポイント。
"Con Le Mie Lacrime(I)"はオフィシャル同様にモノラルミックスですが、ハープシコードがオーバーダヴされる前のテイクで、曲前の会話もオフィシャル未収録。
"Have You Seen Your Mother,Baby,Standing In The Shadow(II)"と"Paint It,Black(I)"、そして"Lady Jane(I)"の3曲はヴォーカルトラックをオフにしたモノラルミックスで、エドサリバンショー(66年9月11日放送)のために準備されたものと本作ではクレジットされていますが、"Lady Jane(I)"のイントロではカットされていて然るべき鉄琴の音が1音聞こえており、エドサリバンショーではこれが確認出来なかったりするので、 本作に収録されているのはそのミックス作業過程のものかと。またこの"Lady Jane(I)"、こちらは完全なるインスト状態ではなく、かすかな音量ながらヴォーカルを聴くことが出来ますが、この頃のレコードディングはヴォーカル後録りのため、他のトラックに転写してしまっているとは考え難いことからも、やはりエドサリバンショーで使うための編集作業中のガイド的なものとして完全にフェーダーをゼロとしていないのかと推測されます。
トラック13の"Have You Seen Your Mother,Baby,Standing In The Shadow(IV)"からトラック18の"Heart Of Stone(III)"までの6曲は、スコルピオのOld Mastersシリーズ第一弾『Dartford Renegades』(OM 90-64-18)にて初登場のステレオミックス及びアウトテイク。
DACもこのスコルピオ盤を復刻した『Dartford Renegades』(OM 90-64-18)でこれら6曲をチャンネルとピッチを正確に合わせてリリースしていましたが、本作の方がよりマスターに近い音源を使用している分、ヒスノイズが少ない状態で収録されていて聴き易さが向上しています。
トラック13の"Have You Seen Your Mother,Baby,Standing In The Shadow(IV)"は、未だオフィシャルでリリースされていないステレオミックス。 『Key To The Highway』では最後のヴァースで気にならない程度の僅かな音ブレがありましたが、本作には無し。
"Paint It,Black(III)"は基本的に現行オフィシャルと定位は同じものの、単音イントロ後のシタールによる最初のストロークがオフになっているという、フェーダー操作ミスと思しきミックス。
トラック15の"19th Nervous Breakdown(II)"は、ヴォーカルが異なるアウトテイクでステレオミックス。
続くトラック16の"19th Nervous Breakdown(III)"の方は、未だオフィシャルでリリースされていないステレオミックス。
"The Last Time(III)"も未だオフィシャルでリリースされていないステレオミックス
"Heart Of Stone(III)"はオフィシャルと同じステレオミックスですが、フェードアウトがオフィシャルより若干長い為、ミックのアドリブ・ヴォーカルを余分に聴くことが出来るというもの。
"Going Home(I/II)"は、『Time Trip Vol.5』では曲前の会話やポロっと弾いただけのギターフレーズを細かくトラック分けしてあったりしましたが、『Key To The Highway』と本作はきちんと1トラックとしています。その曲前部分だけがオフィシャルでは聞くことが出来なかった部分で、曲自体はオフィシャルと同じモノラルミックス。
次の既発未収録2曲が、本作の超目玉で初のブート化となる音源。
トラック20の"Mother's Little Helper(II)"はバッキングトラックは同じなものの、イントロ部分のヴォーカルをキースがとり、それ以降のミックのヴォーカルもオフィシャルとは異なるテイク。これまでオフィシャルテイクが(II)とされていましたが、このテイクの登場によりオフィシャルは(III)となります。
続く"19th Nervous Breakdown(I)" ヴォーカルが異なっていることに加え、キースがAメロでは歌メロのガイドのようなフレーズを、そしてサビではヴォーカルの合いの手のようなギターフレーズを加えているテイク。
といった具合で、本作は驚きの初登場2曲が収録されているのはもちろんのこと、全曲丁寧にピッチを合わせているだけでなく、この手のものにありがちな音質差もほとんどなく全曲高音質で聞き通すことが出来るという、丁寧な造りの優良タイトルなのかなと。 |