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『Some Satanic Tour Vol.2』(DAC) |
『Some Satanic Tour Vol.2』(DAC-098) 2CD
(Disc-1) Nov.11 1969 Coliseum,Phoenix,AZ
Mono Audience Recording Quality:Very Good
(※)Track 14-17 Dec.6 1969 Altamont Speedway,Livermore,CA
Track 14-16 Mono Audience Recording Quality:Very Good
Track 17 Mono Soundboard Recording Quality:Excellent
1.Sam Cutler Introduction/2.Jumping Jack Flash/3.Carol/4.Sympathy For The Devil/5.Stray Cat Blues/6.Prodigal Son/7.You Gotta Move/8.Love In Vain/9.Under My Thumb/10.Midnight Rambler/11.Live With Me/12.Gimme Shelter/13.Little Queenie/14.Sam Cutler Introduction/15.Jumping Jack Flash/16.Carol/17.The Sun Is Shining
(Disc-2) Nov.24 1969 Olympia Stadium,Detroit,MI
Stereo Audience Recording Quality:Very Good
1.Jumping Jack Flash/2.Carol/3.Sympathy For The Devil/4.Stray Cat Blues/5.Love In Vain/6.Prodigal Son/7.You Gotta Move/8.Under My Thumb/9.Midnight Rambler/10.Live With Me/11.Little Queenie/12.Satisfaction/13.Honky Tonk Women/14.Street Fighting Man
ディスク1の冒頭13トラックは、1969年11月11日フェニックス公演。
この公演の既発タイトルはどちらもVGPで『Gathering Madness - Phoenix '69』(VGP-031)と『The Sky Pilots』(VGP-060)。
PAスピーカーの真ん前で録ったかのような音で、演奏が大きく録れている上、耳障りな歓声はほとんどなく、パッと聞きでは状態の悪いライン音源に聞こえなくもない好録音。
ただし、レベル調整を失敗したのか、マイクが音圧に耐えられなかったのかは不明ですが、低域が歪んでしまっているのが玉にキズ。
また、残念なことにバッテリーが切れてしまったのか"Little Queenie"の途中までで、終盤3曲は未収録。
さて本作ですが、基になった音源はVGP盤と同じ。
VGP盤の冒頭は定位が右寄りでしたが、きちんと中央に修正。
またヒスノイズも余韻がおかしくならない程度に除去。そのヒスノイズ修正の影響なのか、VGP盤に比べると全体的に落ち着いた感じの印象を受ける音に仕上がっています。
テープチェンジが原因の"Under My Thumb"イントロ欠落は同じ。
また、前述した通り"Little Queenie"はソロ後のサビ前迄の収録ですが、VGP盤がフェードアウト処理を行っているのに対し、本作はレベル調整せずにそのまま収録。
惜しむらくはVGP盤で音飛びを起こしていた"Little Queenie"のイントロ。本作のタイムでいう11秒と25秒にあたりますが、そちらの修正がなされていなかったのは、ちょい残念。
続くトラック14から16はオルタモント公演のラジオ放送より。 ラジオ放送とは言っても放送されたのはオーディエンス音源で、結構マイクの近くで騒ぐ観客もいたりしますが、録音自体は演奏を大きく拾った好音源。
この音源、本作より少し前にリリースされた『ALTAMONT FREE CONCERT 1969』(IMP-N-030)に収録のものと同じですが、IMP盤の方に収録されていたラジオコメントと、終盤ピッチがおかしくなっていた"Sympathy For The Devil"は未収録。
音の方はというと、IMP盤に比べてヒスノイズは除去して少なめになっている分、聴きやすくなっています。
また、IMP盤では右に寄り気味だった定位もきちんと中央に修正。
ディスク1のラストは、これまたオルタモント公演からですが、なんと初登場となる"The Sun Is Shining"のサウンドボード音源。
静かな部分ではヒスノイズが結構聞こえるものの、気になるという程のレベルではないかなと。
ディスク2は、ツアー終盤線のスタートとなった11月24日デトロイト公演。
ほとんど休みの無い1969年ツアーにおいて、8日もの日が開いただけのことはあり"Sympathy For The Devil"は若干ながらアレンジが変更され、この公演からキースとテイラーそれぞれがソロを弾く形となっています。
さて音の方ですが、客席後ろの方での録音のようで音は遠目なものの、演奏自体はバランス良く録れており、歓声も耳障りでない程度にほどよく拾っていることから、意外と聴きやすい音源。
曲中カット無しの全曲収録で、この時代としては珍しいステレオ録音。
この音源を収録した既発盤はアナログ『We Didn't Really Get It On Until Detroit』(-)や『Live From Detroit』(-)『R.S.』(-)とありますが、これらのアナログはいずれも入手困難タイトルだったことから(私も未入手につき、画像はネットから拾ってきています)、事典ではアナログ落としのCD『Live From Detroit』(CA 1111)を代表盤として挙げていました。
そのCD『Live From Detroit』と比較すると・・・。
まず音質、本作は『Live From Detroit』に比べると、高域がすっきりとしてクリアーになった印象を受けます。
その反面ヒスノイズは本作の方がありますが、さほど気にならないレベル。
ピッチが『Live From Detroit』では早かったのに対し、本作は正常。
また『Live From Detroit』では"JJF"開始前の左チャンネルの歓声に、テープ劣化が原因と思しきコモりが発生していましたが、本作はうまく左チャンネルの高域を持ち上げて聴きやすく処理しています。
加えて"Prodigal Son"以降、『Live From Detroit』は定位が左寄りになりますが、本作はそこもしっかりと中央に定位するよう修正。
そして"Sympathy For The Devil"終了後のMCに関しては『Live From Detroit』では聴くことが出来ませんが、本作では聴くことが出来ます。
ただしその反面、『Live From Detroit』で聴けた"Honky Tonk Women"の前後にあった、録音者によるテレコの動作確認と思しきマイクに向かってのしゃべりを、耳障りであると判断したのかカットしてあるのはまだしも、"JJF"イントロの少し前に聞こえた録音者近くの観客の叫び声や、"Sympathy For The Devil"や"Stray Cat Blues"曲終了の最後1音を伸ばしている部分を摘んでしまっていることから、わずかながら曲の余韻部分が短くなってしまっていたり、"Little Queenie"に至っては、イントロに被っていた録音者によるものと思しきつぶやきまでも摘んでいることから、この曲のイントロは1フレーズ程短くなってしまってます。
他の曲の余韻部分でも叫び声が入っていたりするのに、何故にこれらの曲だけをわざわざ選んで摘んだのかは、なんとも理解に苦しむところ。 |
by Hara ¦ 23:55, Tuesday, Jan 04, 2011 ¦ 固定リンク
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