『Lonely At The Top』(DAC-096) 1CD
Studio Outtakes
Track-1,2 Jan.14-28 1974 Musicland Studios,Munich,West-Germany
Track-3,4,6,7,8,13 Jan.18-Feb.12 1979 Compass Point Studios,Nassau,Bahamas
Track-5 Mar.25-Apr.4 1975 Musicland Studios,Munich,West-Germany
Track-9,10,12 June.10-July.7 & Late July-Aug.25 & Sep.12-Oct.19 1979 Pathe Marconi Studios,Boulogne - Billancourt,France
Track-11 Jan.5-Mar.2 1978 Pathe Marconi Studios,Boulogne - Billancourt,France
Track-14 Nov.25-30 & Dec.6-21 1972 Dynamic Sound Studios,Kingston,Jamaica
Track-15 Apr.10-15 Stargloves & May.20-25 1974 Island Recording Studios,London
Stereo Soundboard Recordings Quality:Excellent
1.Living In The Heart Of Love/2.Drift Away(I)/3.Sweet Home Chicago/4.Dancing Girls/5.Munich Reggae/6.Lonely At The Top/7.Munich Hilton(III)/8.What's The Matter/9.Gangster's Moll/10.Hang Fire(III)/11.Claudine(II)/12.We Had It All(III)/13.Let's Go Steady/14.Save Me(I)/15.Drift Away(II)
DACアナログ複刻シリーズである本作は、1970年代アウトテイクス集の代表的タイトル。
アナログ時代よりLP・CD幾多ものタイトルがリリースされてきましたが、ものによってピッチがおかしかったり、曲の長短があったりと何かしらの欠点があり、代表的なタイトルであるわりには決定盤がこれまでリリースされておりませんでしたが、本作は既発のそういった欠点を全て補ってのリリース。
まず、既発で必ず問題となっていたピッチに関しては、さすがにこのレーベルらしく全曲正常に修正。
音質の方はというと、クリアーなすっきりとした音に仕上がっており、ヒスノイズがVGP『Lonely At The Top/Nasty Habits』(VGP-057)程の耳障りなレベルではないものの残ってはいますが、聞こえてくる音は自然で、TSP『Lonely At The Top』(TSP-CD-199)のようなノイズ除去処理の影響で音の余韻がおかしなことにはなっていません。
本作の収録曲をある程度まとめたタイトルとして、事典で代表盤として挙げていた『The Emotional Rescvue Sessions Revisted』(RYF-003)と比較すると、ヒスノイズは本作の方が多めで、本作を聞いた後にRYF盤を聞くと、若干音抜けが良くない印象を受けますが、ここは好みの分かれるところ。
ちなみにRYF盤の"Dancing Girls""Lonely At The Top""Gangster's Moll"は、既発とチャンネルが逆でしたが、本作は既発同様。
続いて一部タイトルで編集の異なる曲に触れておきますと、"Munich Reggae"はVGP盤だと途中でフェードアウト、『Lonely At The Top』(RS1988ST)はカットイン収録となっていましたが、本作はきちんとフル収録。
"Lonely At The Top"はVGP盤のみで聞けたカウント前の空ピックと思しき音を、"Gangster's Moll"も同じくVGP盤のみで聞けた曲前のカウントもどきを、それぞれ本作は収録しています。
10曲目から15曲目の6曲はボーナストラックにあたりますが、まず10曲目から13曲目までの4曲の選曲及びその曲の並びは、TSP盤と比較されることを想定したのか同じテイクを収録。TSP盤の方はメイン音源同様にボーナストラックもまたピッチがおかしく、"Hang Fire""We Had It All"は遅め、"Claudine"と"Let's Go Steady"は逆に早めといった具合ですが、本作は当然の如く正常収録。
"Save Me(I)"に関しては、他盤云々というのはありませんが、おそらく70年代全般を網羅というバランス的な意図での収録かと推測。
ラスト"Drift Away(II)"は、遅かったTSP盤のピッチを修正してコピー収録した『Tattoo Out』(KO001)が、何故かこの曲のみオリジナルのバージョンIではなく、バージョンIIを収録していたことからの収録かと思われます。
といった具合で、名盤の割にはこれまで何かしらの不具合があった、このタイトルでしたが、ヒスノイズが若干残ってはいるものの、ようやく不具合のない形でリリースされたのは良かったかなと
ちなみに、ブートにありがちなスペルミスがほとんどないDACですが、レコーディングクレジットの「Nassau」が、全て「Nassou」と誤記されてるのは珍しいかも。 |