The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 



『All The Girls In The Windy City』(DAC)
dacallthegirlsinthewindycity

『All The Girls In The Windy City』(DAC-128) 2CD

Nov.23 1981 Rosemont Horizon,Des Plaines,IL

Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent

(Disc-1)
1.Take The A Train - Under My Thumb/2.When The Whip Comes Down/3.Let's Spend The Night Together/4.Shattered/5.Neighbours/6.Black Limousine/7.Just My Imagination/8.Twenty Flight Rock/9.Going To A Go Go/10.Let Me Go/11.Time Is On My Side/12.Beast Of Burden/13.Waiting On A Friend/14.Let It Bleed
(Disc-2)
1.You Can't Always Get What You Want/2.Band Introductions/3.Little T&A/4.Tumbling Dice/5.She's So Cold/6.Hang Fire/7.Miss You/8.Honky Tonk Women/9.Brown Sugar/10.Start Me Up/11.Jumping Jack Flash/12.Satisfaction/13.Star Spangled Banner

DACがリリースした、Wolfgang Vault公開音源を基にした11月23日シカゴ公演全曲収録盤。


この音源を最初にリリースしたのはノンレーベルの『Chicago 1981』(-)
chicago1981b
公開音源で逆だった左右のチャンネルや、全体的に遅かったピッチを修正し、公開音源ではかすかに聞こえる程度で7秒程しか収録されていなかった"Take The A Train"をミキサー卓直結のモノラルサウンドボード音源にて補填。


続いてはGoldplateの『Bright Lights Windy City』(GP-1207CD1/2)。
goldplatebrightlightswindycity1
こちらも左右のチャンネルとピッチを修正した上、『Chicago 1981』同様に卓直結音源で補填した"Take The A Train"へ更に"Beast Of Burden"演奏後の歓声の一部を被せて、モノラルの補填音源と本編のステレオ音源との質感の違いを軽減。そして"Star Spangled Banner"の最後の方にに被ってくる、大きなワイアレスノイズの軽減策として、この曲の最後20秒にも卓直結音源を被せてバランスが小さくなるようしています。加えてその"Star Spangled Banner"終了後には、場内BGMとして流されたチャックベリーの"School Days"までも卓直結音源からそのまま補填、更にこれはどうでもよいというか、無くてもよかったのではと思われますが、本編ラストの"JJF"終了からアンコール"Satisfaction"を待つ間の歓声も、卓直結音源から1分半弱も補填し、他タイトルとの差別化を図っています。


さて本作、左右のチャンネル及びピッチは当然のことながら修正。

このレーベルの場合、こういった競合が予想される音源については、いつもなら後発としてあらゆる欠点を修正したり、必要箇所に別音源を補填する等、これ以上ない形にした上でのリリースに至りますが、今回は補填処理を全く行っていないという珍しくストレートなリリース。

したがって、自前で『Des Plaines 1981』(DAC-032)にて卓直結音源をリリースしていたにも関わらず、"Take The A Train"は公開通りにつき、かすかに聞こえる程度の7秒程しか収録されていません。


dacdesplaines1981b

ところがこのほんの僅かな"Take The A Train"をよく聴いてみると、"Under My Thumb"が入ってくる箇所が前述の『Des Plaines 1981』で聴ける卓直結音源と異なっていることが分かります。

卓直結音源では"Take The A Train"でホーンが入ってくる寸前の位置から"Under My Thumb"のギターが入ってくるのに対し、公開音源はそこよりもかなり前の部分から入ってきています。

『Des Plaines 1981』をあらためて聴いてみても、"Take The A Train"を補填した形跡はありませんので、このステレオ音源のミックス時にイントロが被ってくる位置を変更したようではありますが、『Still Life』等でお馴染みのホーンが入ってくるあたり、即ち本来の位置の少し後から"Under My Thumb"のイントロが被るようミックスし直せばしっくりと決まるのに、何故にこのような中途半端な位置に移動させていたのかは理解に苦しむところ。

したがって、珍しくストレートなリリースだったことにより、このような謎の編集を聴けるタイトルとしては現時点で本作のみとなります。

音質については、音にメリハリをつけるべく高域を若干上げた『Chicago 1981』に対し、"Just My Imagination"の途中から"Time Is On My Side"あたりまでに顕著な、カセットテープの劣化と思しき高域の波打ちの強調を避けるが為に、本作も『Bright Lights Windy City』同様に音質加工を施していない模様。

なおインフォによると、既発2タイトルの"You Can't Always Get What You Want"は、1コーラス目の「At Her Feet」直後のところに、ヴォリュームを上げてようやく分かるレベルでのプチっという音が入っているのに対し、本作にはそれが無いというのがポイントだそう。ただ、これは全てのタイトルで言えることですが、アンコールの"Satisfaction"では、それよりもはるかに強烈な風船の破裂音がパチパチ鳴ってるので、そっちの方がはるかに気になったりするのですが・・・。

by Hara ¦ 16:48, Tuesday, Jan 01, 2013 ¦ 固定リンク

△ページのトップへ
 


最近の記事
『Perth 1973 Soundboard』(-)

『All Meat Music 1973』(Mayflo ..

『Roseland Ballroom 2002』(-)

『New York Junction』(DAC)

『The Rolling Stones Steel Whe ..

『Australian Tour 1966』(DAC)

・・・

『Palladium 1978』(-)

『Complete Lacerated』(-)

『Live...1978』(KING STREET)

過去ログ
2022年 5月
2022年 4月
2021年10月
2021年 9月
2021年 8月
2021年 5月
2020年10月
2020年 9月
2020年 8月
2020年 7月
2019年 4月
2019年 1月
2018年12月
2018年 5月
2018年 4月
2018年 3月
2018年 2月
2017年12月
2017年 9月
2017年 5月
2017年 4月
2017年 3月
2017年 2月
2016年10月
2016年 9月
2016年 7月
2016年 4月
2016年 3月
2016年 2月
2015年 6月
2015年 4月
2015年 2月
2015年 1月
2014年12月
2014年11月
2014年10月
2014年 9月
2014年 8月
2013年10月
2013年 9月
2013年 8月
2013年 7月
2013年 3月
2013年 2月
2013年 1月
2012年12月
2012年 5月
2012年 2月
2012年 1月
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年 8月
2011年 7月
2011年 6月
2011年 5月
2011年 2月
2011年 1月
2010年 7月
2010年 6月
2010年 4月
2010年 3月
2010年 2月
2010年 1月
2009年12月
2009年10月
2009年 9月
2008年12月
2008年11月
2008年 9月
2008年 7月
2008年 6月
2008年 5月
2008年 4月
2008年 2月
2008年 1月
2007年12月
2007年11月
2007年10月
2007年 9月
2007年 8月
2007年 7月
2007年 6月
2007年 5月
2007年 4月
2007年 3月
2007年 2月
2007年 1月
2006年12月
2006年11月
2006年10月
2006年 9月
2006年 8月

Links
ローリング・ストーンズ海賊盤事典
Bridges to the Stones

フリーソフトで作るブログ