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『Touring Party Vol.3』(DAC) |
『Touring Party Vol.3』(DAC-126) 2CD
●Disc-1 July.11 1972 Rubber Bowl,Aklon,Ohio
Stereo Audience Recording Quality:Very Good
●Disc-2 June.10 1972 Pacific Terrace Center,Long Beach,CA
Mono Audience Recording Quality:Very Good-Good
(Disc-1) 1.Brown Sugar/2.Bitch/3.Rocks Off/4.Gimme Shelter/5.Happy/6.Tumbling Dice/7.Love In Vain/8.Sweet Virginia/9.You Can't Always Get What You Want/10.All Down The Line/11.Midnight Rambler/12.Band Introductions/13.Bye Bye Johnny/14.Rip This Joint/15.Jumping Jack Flash/16.Street Fighting Man (Disc-2) 1.Brown Sugar/2.Bitch/3.Rocks Off/4.Gimme Shelter/5.Happy/6.Tumbling Dice/7.Love In Vain/8.Sweet Virginia/9.You Can't Always Get What You Want/10.All Down The Line/11.Midnight Rambler/12.Band Introductions/13.Bye Bye Johnny/14.Rip This Joint/15.Jumping Jack Flash/16.Street Fighting Man
ディスク1は、1972年ツアー後半にさしかかった7月11日オハイオ州アクロン公演。
この公演については、やれステレオだモノラルだなどと幾つものタイトルがリリースされてきましたが、基になった音自体は皆同じ。手拍子を結構拾っていたりはするものの演奏をそこそこ大きく捉えた録音で、この時期としては珍しいステレオ録音。
幾つかリリースされてきた中では全編ステレオ収録のSweet Records『Rubber Bowl 1972』(SV-71172)が既発ベストでしたが、これはこれで"JJF"終了直後には中身と全然関係のない音が上書きされていたり、"All Down The Line"のイントロ2音が編集ミスにより重複収録されている、といった既発にはなかった新たな難点があったりと、いまいち決め手に欠けるタイトルではありました。
さて本作ですが、『Rubber Bowl 1972』同様に全編ステレオ収録で、全体的な音は『Rubber Bowl 1972』よりも僅かながら音にメリハリがついてはいますが、さほどの差はなし。
ディスク冒頭については、『Rubber Bowl 1972』は基テープをめいっぱい収録しようという意図だったのか、約1秒弱のヒスノイズ入りの無音からカットインでスタートしますが、本作もコピーではないという証明の意図なのかヒスノイズ入りの無音が2秒強あってから音源がカットインでスタートする形となっています。
当然のことながら"All Down The Line"のイントロは重複無しの正常収録。
JJF"終了直後の上書き部については、本作はその上書き部分を丸々カットしてクロスフェードで繋いでスムーズに聴けるよう処理してはいますが、若干の音ユレが発生してしまっているのはやや残念。
このJJF"終了直後部分については、モノラル収録だったVGP『Alabama Jubilee』(VGP-306)は欠落がなかったりしますが、本作はここに音の質感が異なるVGPモノラル音源を補填することによって生じる違和感を嫌っての編集だったのかなと推測されます。
なお、別タイトルのレビューでも書きましたが、この日はPAが不調で、ハウリングが随所で発生していることに加え、Tumbling Dice"では曲中で音が一瞬音が途切れる箇所が幾度かあったり、"Sweet Virginia"ではキースのコーラスマイクが終止オフとなっていることから、最初から最後までミックの歌のみでサビに被ってくるコーラスなしというある意味珍しい演奏を聴くことが出来ます。
ディスク2はツアー序盤の6月10日ロングビーチ公演を全曲収録。
この公演については、RISK DISCの『Long Bitch』(RISK DISC 010)が唯一のこの公演を収録したタイトルで、テープチェンジによる曲中カットの無しの全曲収録盤。
この『Long Bitch』、ヒスノイズ除去の影響により音の余韻がかなり不自然だったり、全体にキーンという高周波ノイズが漂っていることに加えピッチが若干不安定という、本来の音以前の問題が大きいタイトルではありました。
さて本作、基になった音源は『Long Bitch』と同じ。一部歓声や手拍子が耳障りに感じる箇所があったりはしますが、遠目ながらも演奏はそこそこ大きく録れているので、耳が慣れてしまえば充分聴ける音ではあります。
基にしたテープのジェネレーションは本作の方が若かったようで、『Long Bitch』のような高周波ノイズは無し。
また、『Long Bitch』では"Midnight Rambler"のブレイク部分で一箇所テープの音延びがありましたが、 本作はそのようなことはなく、すんなりと通しで曲を聴くことが出来ます。
ちなみに事典では『No Expectations』(MG-001)収録の"JJF"と"SFM"を、クレジット鵜呑みにして『Long Bitch』収録の音源とは別物としていましたが、実はMG盤のクレジットは誤りで、正解はVGP『Winterland Stars』(VGP-338)に収録されていた6月8日のウインターランド1stショーからのもの・・・。
このウインターランド1stショーも同じく終盤2曲しか残されていないという点で気付かなかったのもなんですが、そもそも『Long Bitch』ときちんと比較していれば、このようなイージーミスも起きなかったのでしょうけど、いずれにせよ誤りは誤りですので、ここにあらためて訂正を記します。 |
by Hara ¦ 15:25, Saturday, Aug 31, 2013 ¦ 固定リンク
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