The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 



『Montreal 1989 1st Night』(-)
montreal19891stnight

『Montreal 1989 1st Night』(-) 2CD

Dec.13 1989 Olympic Stadium,Montreal,Canada

Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent

(Disc-1)
1.Continenntal Drift/2.Start Me Up/3.Bitch/4.Sad Sad Sad/5.Undercover Of The Night/6.Harlem Shuffle/7.Tumbling Dice/8.Miss You/9.Ruby Tuesday/10.Angie/11.Terrifying/12.Rock And A Hard Place/13.Mixed Emotions/14.Honky Tonk Women/15.Midnight Rambler
(Disc-2)
1.You Can't Always Get What You Want/2.Before They Make Me Run/3.Happy/4.Paint It Black/5.2000 Light Years From Home/6.Sympathy For The Devil/7.Gimme Shelter/8.Band Introductions/9.It's Only Rock'n Roll/10.Brown Sugar/11.Satisfaction/12.Jumping Jack Flash/13.Outro(Carmen)

1989年Steel Wheelsツアー最終公演地アトランティックシティの1つ前のモントリオール公演といえば、2日目の12月14日公演に前座のリヴィング・カラーが"It's Only Rock'n Roll"にゲスト出演し、その模様がリヴィング・カラーのオフィシャル映像『time tunnel』に抜粋収録されたことから、タイムコード入りのワーキングビデオが流出。

livingcolourvhs

それを基にしたEmpress Valley『Les Roues Metallic Et Les Jumeaux Demons』(EVSD 142-144)に代表されるDVDや、VGP『Paint It White』(VGP-309)に代表されるCD等、幾つものアイテムがリリースされてきましたが、本作はそれらとは別日である、前日の13日公演をステレオサウンドボード音源にて全曲収録したタイトル。

ev89montrealdvd

vgppaintitwhite

基となったのはWolfgang's Vaultにて公開された音源。

ここの公開音源はFM放送の素材である録音が多いことからきちんとミックスされたものが多いのですが、この公演に関してはラフミックスというよりはかなり変わったミックスとなっています。

まずギターですが、これは左右に振り分けられずに中央やや左に重なってのミックスにつきキースは逆。ドラムに関してはライドシンバルも右に寄ってしまってはいるものの主であるハイハットが右にきているので、これはどちらかというと正常。鍵盤隊はオフィシャルはマットが右でチャックが左ですが、この音源は逆でマットが左でチャックが右。ではシーケンサーはというと、"Continenntal Drift"はアンビエントマイクが拾っている音なのではと思える感じの分離の悪い音でほとんどモノラル。"Undercover Of The Night"は「チッチキチッチキ」とリズムを刻んでいる金物系は右で正常ですが、サビに「ダカダカダッ」と入ってくるエレクトリックタムは通常左のところこの音源は右で逆。"Sympathy For The Devil"はオフィシャルより更に左右に広がっていたり、ここで公開されている他のSteel Wheelsツアー音源同様にチャーリー用のガイドリズムもオンにミックスされていたりしますが、ボンゴ等の左右振り分けは正常。ということでいつもの左右が逆か否かということが断定できない振り分けとなっていることから、本作は公開音源通りに左右そのまま。

またこの音源、左に位置するマットの音のバランスが妙にでかく、"Bitch"なんかはマットのシンセブラスばかりが目立つやたらアンバランスなものになっていたりはしますが、この特異なバランスのおかげで、例えば"Tumbling Dice"Aメロでのマットのフレーズなど、普段はほとんどオフな状態でミックスされている音が強調されており、逆に新鮮な気分でこのライブを聴くことが出来ます。

公開音源はカセット経由につき、やはりテープチェンジによるカットが2箇所あることに加え、用意したカセットテープが悪かったのか、1回目のテープチェンジ以降は若干音質が落ち気味。

そのテープチェンジの場所ですが、まず最初は"Ruby Tuesday"終了後から"Angie"にかけてで、公開音源では"Angie"のイントロが途中からのフェードインとなっていましたが、本作はノーカットで収録されているので、どっから持ってきたのかと色々確認したら、このモントリオール音源と同じ質感のあまりリバーブがかけられていない生々しい音である『At The Max To The End』(VGP-087)に代表される10月19日LA公演のモノラルビデオ音源から、定位をきちんと中央やや左に合わせた上で、このモントリオール公演の歓声をマトリクスさせて補填するという、基の公開音源を聴いて欠けているという前知識がないとまず分からないのではというマニアックな編集がされています。

vgpatthemaxtotheend

もう1ヶ所は"Satisfaction"の一番最後のリフ途中で僅かな欠落がありましたが、本作は最後のリフ前にミックが叫ぶ「HEY!」から後のリフ1回とコードがEに切り替わる迄の約13秒を、前述した翌14日公演の音源にて補填しているようですが、これまた一聴した感じでは分からないくらいの繋ぎ処理はお見事。

by Hara ¦ 13:10, Saturday, Oct 19, 2013 ¦ 固定リンク

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