The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 



『From 2120 To 1000』(Godfather)
godfatherfrom2120to1000

『From 2120 To 1000』(G.R.1000) 1CD

June.10-11 1964 & Nov.8 1964 & May.10 1965 Chess Studio,Chicago,USA

(※)Track 18 Aug.20 1965 BBC「Saturday Club」
(※)Track 27 May.11-12 1965 RCA Studios,Hollywood,Los Angeles

Stereo Soundboard Recording
Quality:Excellent

(※)Track 13-16,18,19,21-26
Mono Soundboard Recording
Quality:Excellent

1.It's All Over Now/2.I Can't Be Satisfied/3.Stewed And Keefed/4.Around And Around/5.Confessin' The Blues/6.Down In The Bottom/7.Empty Heart/8.Hi-heel Sneakers/9.Down The Road Apiece/10.If You Need Me/11.Look What You've Done/12.Tell Me Baby/13.Time Is On My Side(Version 1)/14.Reelin' And Rockin'/15.Don't Lie To Me/16.2120 South Michigan Avenue/17.What A Shame/18.Fanny Mae/19.Little Red Rooster/20.Time Is On My Side(Version 2)/21.Goodbye Girl/22.Key To The Highway/23.Mercy,Mercy/24.Mercy,Mercy/25.That's How Strong My Love Is/26.The Under-Assistant West Coast Promotion Man/27.Satisfaction

アルバムタイトルに、何の繋がりもなく「To 1000」と入れるという意味不明なアピールをしている本作は、型番がちょうど1000となったThe Godfatherecordsからのもの。

ちなみにThe Godfatherecordsの型番1はRadiheadのタイトルで、ストーンズは2002年のシカゴ・アラゴン公演を収録した『Touring Band 2002』(G.R.08/09)が最初のタイトルだったりします。

godfathertouringband2002

同じようなコンセプトのタイトルとしては、本作から遡ること6年程前にリリースされた『2120 South Michigan Avenue』(Chess 64)があり、その曲目と曲順が全く同じことから本作はそのからのコピーと推測しがちですが、テイクやミックスが異なっている曲が幾つもあることから、本作はコピーではないようです。

2120southmichiganavenue2

収録曲に順に触れていくと、冒頭16曲は1964年6月10-11日のセッションから。

"It's All Over Now"から"Look What You've Done"までは11曲連続でステレオミックスで、"Tell Me Baby"からモノラルとなりますが、『2120 South Michigan Avenue』はこの曲もステレオミックスだったりします。

続く"Time Is On My Side(Version 1)"はオルガンイントロバージョン。オフィシャルからストレートに持ってくれば良さそうなものですが、本作はカセットを経由しているようで、モノラルなのに定位右寄りでタンバリンも割れ気味。『2120 South Michigan Avenue』の方が定位中央ですっきりとした音で収録されています。

"Reelin' And Rockin'"は本来4回あるイントロの内、頭欠けてしている1回目を丸々カットしてイントロ3回としている編集で、これは『2120 South Michigan Avenue』同様。

16曲目の"2120 South Michigan Avenue"。本作はロングバージョンのモノラルミックスですが、『2120 South Michigan Avenue』の方はロングバージョンのステレオミックス。

続いて17曲目から23曲目は1964年11月8日のセッションからですが、18曲目の"Fanny Mae"のみ1965年8月20日録音のBBCラジオ音源というのは『2120 South Michigan Avenue』同様。この11月8日のセッションでは全7曲が録音されており、そのうち6曲は公式もしくは非公式にリリースされていますが、唯一発掘されていない残りの1曲が"Fanny Mae"ということで、BBCで演奏された同曲で代用しようと考えたのかなと。

ちなみに、そのBBCからの"Fanny Mae"、曲の最後のシンバルの余韻にアナウンスが被る為、本作は絞りを早くしてアナウンスが被らないよう対応していますが、『2120 South Michigan Avenue』の方は最後の1ショットにリバーブ処理を施して、絞りによる唐突さを軽減しています。

とはいえ、チェス録音集というコンセプトを考えると、この曲自体を未収録にしておいてくれた方が良かったかなとは思いますが・・・。

この11月8日のセッション音源、『2120 South Michigan Avenue』は"What A Shame""Little Red Rooster""Time Is On My Side(ギターイントロバージョン)"の3曲がステレオミックスでしたが、本作は"What A Shame"と"Time Is On My Side"の2曲がステレオミックスで、"Little Red Rooster"はモノラルミックス。

そして最後に24-27曲目は1965年5月10日のセッションから。本作と『2120 South Michigan Avenue』の両方とも23曲目と24曲目に"Mercy Mercy"を収録していて、半年間での曲のアレンジの進化を続けて聴くことが出来るという曲の並べ方はなかなか便利。

26曲目の"The Under-Assistant West Coast Promotion Man"、『2120 South Michigan Avenue』の方は3分18秒の最長版でしたが、本作の方は『Out Of Our Heads』等に収録された3分5秒のフェードアウトがやや早めのもの。

そして最後の"Satisfaction"。本作に収録されているのはチェススタジオからのものではなく、翌日から2日間行われたロサンゼルスのRCAスタジオでのセッションからのもので、オフィシャル『Hot Rocks』が初CD化された際に初登場となったステレオミックス。現行のステレオミックスとは異なり、ヴォーカルが中央で主演奏が左、そしてアコースティックギターとこのミックスでしかはっきりと聞き取れないピアノが右に配置されたミックス。

『2120 South Michigan Avenue』の方はコンセプトを守り、"Satisfaction"はTVショー「SHINDIG」で採用されたハーモニカ入りのチェススタジオテイクにつき、このセッションで演奏した5曲中、未だ発掘されないJBのカヴァー"Try Me"を除く4曲を収録していることになります。ただしこの放送テイクは歓声が被されていたり、CMが挟み込まれたのか曲中にフェードアウト・インがあったりして、これはこれでスタジオ録音集の中では浮いてしまっていたのも事実だったりします。

by Hara ¦ 08:30, Saturday, Aug 16, 2014 ¦ 固定リンク

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