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『Steel Wheels Montreal』(DAC) |
『Steel Wheels Montreal』(DAC-145) 2CD
Dec.13 1989 Olympic Stadium,Montreal,Canada
Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent
(Disc-1) 1.Continenntal Drift/2.Start Me Up/3.Bitch/4.Sad Sad Sad/5.Undercover Of The Night/6.Harlem Shuffle/7.Tumbling Dice/8.Miss You/9.Ruby Tuesday/10.Angie/11.Terrifying/12.Rock And A Hard Place/13.Mixed Emotions/14.Honky Tonk Women/15.Midnight Rambler (Disc-2) 1.You Can't Always Get What You Want/2.Before They Make Me Run/3.Happy/4.Paint It Black/5.2000 Light Years From Home/6.Sympathy For The Devil/7.Gimme Shelter/8.Band Introductions/9.It's Only Rock'n Roll/10.Brown Sugar/11.Satisfaction/12.Jumping Jack Flash/13.Carmen
サイト「Wolfgang's Vault」にて公開された、1989年ツアー最終公演地アトランティックシティの1つ前となるモントリオール2日連続公演の初日収録作。
事典でも触れたように、このサイトでの公開音源はFM放送の素材が主でであることから、きちんとミックスされたものが多いのですが、この公演に関してはラフミックスというよりはかなり変わったミックスとなっています。
具体的には、まずギターは左右に振り分けられずに中央やや左に重なってのミックスにつき、キースが微妙に逆側の定位。ドラムに関してはライドシンバルも右に寄ってしまってはいるものの、主となるハイハットが右にきていることから、これはどちらかというと正常。鍵盤隊はオフィシャルはマットが右でチャックが左ですが、この音源は逆でマットが左でチャックが右。では左右判断で有効な"Continenntal Drift"はというと、アンビエントマイクが拾っている音なのではと思える感じの分離の悪い音でほとんどモノラル状態。
"Undercover Of The Night"のシーケンスは「チッチキチッチキ」とリズムを刻んでいる金物系は右で正常ですが、サビに「ダカダカダッ」と入ってくるエレクトリックタムは通常左のところ、この音源は逆で右。"Sympathy For The Devil"は、オフィシャル『Flashpoint』で聞けるものよりシーケンスが更に左右に広がっているのと、ここで公開されている他のSteel Wheelsツアー音源同様にバンド用のガイドリズムもオンにミックスされていたりしますが、ボンゴ等の左右振り分けは正常。
といった具合で、左右逆云々とは何とも判断しかねる振り分けとなっています。
この音源を収録した既発タイトルは『Montreal 1989 1st Night』(-) のみ。
全体的な音質は、公開音源をほとんどイコライジングしていない『Montreal 1989 1st Night』に比べて、本作は低域に厚みを持たせる音造り。
このサイトの他のストーンズ公開音源同様、この公演もカセットテープを経由したマスターをアップしているようで、テープチェンジによるカットがあることに加えて基テープが劣化していたようで、最初のテープチェンジとなる"Angie"のイントロ以降は若干高域が落ち気味となっていますが、この点は両タイトルとも特に高域補正等はせずにそのまま。とはいえ、特にいじらずともブートとしては充分高音質といえるレベルではあります。
テープチェンジ部の補填についてはどうかというと、まず最初の欠落部である"Ruby Tuesday"終了後から"Angie"にかけて。
公開音源では"Angie"のイントロがフェードインで途中からの収録となっていましたが、『Montreal 1989 1st Night』は、公開音源と同じ質感のあまりリバーブがかけられていない生々しい音である『At The Max To The End』(VGP-087)に代表される10月19日LA公演のモノラルビデオ音源からイントロを持ってきて、定位をきちんと中央やや左に合わせた上で、このモントリオール公演の歓声をマトリクスさせるというマニアックな補填がされており、事前にここが欠落しているという前知識がなければ、まず分からないのではという編修がされているのに対し、本作は同日のオーデォエンス音源を補填していますが、この音源自体がレンジの狭いカセット特有の音質なことに加え、高域に高周波ノイズがのってしまっているので、音源切り替わり時の音質差が出てしまっています。
もう1ヶ所は"Satisfaction"エンディングの一番最後のリフ途中で僅かな欠落がありましたが、『Montreal 1989 1st Night』は、最後のリフ前にミックが叫ぶ「HEY!」から後のリフ1回とコードがEに切り替わる迄の約13秒を、『Paint It White』(VGP-309)に代表される翌14日公演のサウンドボード音源にて補填。こちらも一聴した感じでは編修されていることが分からないくらいの繋ぎ処理となっていますが、本作はこちらも前述の同日オーディエンス音源を補填していますが、この録音自体が奥行きのあるもの故、音源が切り替わった瞬間に音が奥に引っ込んだ印象を受けます。
『Montreal 1989 1st Night』と本作の補填編修については、通しで違和感なく聞けるか、多少の音質差はあっても同日の音で通しで聞けるか、といったところで評価の分かれるところかと。
なお、事典では公開音源のテープチェンジによるカットを2箇所としていましたが、本作のリリースによりもう1箇所あったことが判明。その箇所は"Before They Make Me Run"終了直後で、約8秒間ほど本作はオーディエンス音源を補填。公開音源ではカットされていたキースの発した1言を聞くことが出来ます。 |
by Hara ¦ 22:19, Wednesday, Sep 24, 2014 ¦ 固定リンク
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