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『Live In Milan 1970』(Mayflower) |
『Live In Milan 1970』(MF-80/81/82) 2CD+1DVD
Oct.1 1970 Palalido Palazzo Dello Sport,Milan,Italy (1st&2nd show)
Mono Audience Recording Quality:Very Good
(Disc-1) 1.Jumping Jack Flash/2.Roll Over Beethoven/3.Sympathy For The Devil/4.Stary Cat Blues/5.Love In Vain/6.Prodigal Son/7.Dead Flowers/8.Midnight Rambler/9.Live With Me/10.Little Queenie/11.Brown Sugar/12.Honky Tonk Women/13.Street Fighting Man (Disc-2) 1.Jumping Jack Flash/2.Roll Over Beethoven/3.Sympathy For The Devil/4.Stary Cat Blues/5.Love In Vain/6.Prodigal Son/7.Dead Flowers/8.Midnight Rambler/9.Live With Me/10.Let It Rock/11.Little Queenie/12.Brown Sugar/13.Honky Tonk Women/14.Street Fighting Man
1970年10月1日にミラノで行われた2回の公演をそれぞれCDに、そしてこの日の8mm映像をDVD化してカップリングしたタイトル。
ディスク1は1stショー。 1stショーはアナログ時代から『Street Fighting Men In Milan』(Claudine Records 181243)という1枚物LPでブート化されており、LP1枚にこのショーの演奏曲を一応全て網羅しているというタイトル。
とはいえ全て網羅といっても完全ではなく、"Stary Cat Blues"はイントロがフェードインな上、曲が終わりきらない内にフェードアウト。"Love In Vain"もイントロ途中からフェードイン。"Live With Me"もイントロ途中からフェードインして1分19秒ほどの収録。"Little Queenie"に至っては曲の終盤28秒程しか収録されていないといった具合。
音の方は遠目ながらバランスの良い聞きやすい録音で、低音やや軽めながらも意外と聞き易い音質ではあったものの、 "Little Queenie"以降は音がコモってしまっているのが難点。
CDでの既発収録盤は、事典でこのショーの代表盤として挙げたVGP『Roll Over Beethoven』(VGP-261)のみ。 LPの基テープを入手できなかったようでLP起こしではあるものの、針音は一切聞こえない上、合っていなかったピッチを修正。そしてLPでは不足気味だった低音を増強し聞きやすくしてあるのがポイントのタイトル。
本作は裏ジャケットにLPジャケットがデザインされているように、こちらもまたLP起こし。
VGP盤が針音除去と荒れ気味の高域をマスキングする意図だったのか、高域部の一部周波数をカットした音造りだったのに対して、本作はスクラッチノイズやチリノイズがそこそこ聞こえていたり、高域が一部歪み気味になっていたりはするものの、音質についてはVGP盤よりも鮮明な音で収録。
低域については重心の差こそあれどほぼ同等。そしてピッチも本作も正常に修正しています。
また基のLPは"Love In Vain"の前にテープの上書きと思しき別の音が入っていましたが、VGP盤はその部分をカットしていたのに対し、本作はそのまま収録。その他の部分でも基LPでカットアウト・インとなっていた箇所についてもVGP盤はクロスフェード処理を施していますが、こちらも本作はLPそのままの編集で収録しています。
ディスク2に収録されているのは、1stショーに引き続き"Sympathy For The Devil"でのテンション高いミックのヴォーカルが聞きものの2ndショー。
既発ではCD『Vintage Champaign』(DAC-081)にて、"Jumping Jack Flash""Roll Over Beethoven""Stary Cat Blues""Prodigal Son""Dead Flowers""Midnight Rambler"の6曲がブート化されてきましたが、これは本作のDVDにも収録されている8mm映像に被せてあった音源をCD化したもの。8mm映像には他に"Love In Vain"も1分半ほど被せてありましたが、DAC盤には未収録。
本作が収録しているのは、ネットにアップされたこの8mm映像に被せていたオーディエンス音源の全長版。
1stショーではセットリストから外されていた"Let It Rock"も追加された全14曲をほぼノーカット収録。1stショー音源に似た感じの、やや遠目な軽めの音ではあるものの、演奏の細部まで聞くことが出来るバランスの良いクリアーな音質の好録音で、この年代のオーディエンス音源としては良質の部類。時折、周りの観客の私語を拾っていたりもしますが、許容範囲内かと。
この音源、DAC盤よりもクリアーな音質となっており、DAC盤では途中までの収録だった"Prodigal Son"やフェードインの"Dead Flowers"は前述したようにノーカット収録。事典でエンディングがおかしいと触れていた"Midnight Rambler"については、DAC盤の方はやはり音飛びしていたようで、こちらの音源ではエンディングになって極端に音質がコモってしまってはいるものの、いつもどおりのエンディングだったことが確認できます。
この音質のコモリも含め、ネットにアップされた音源はテープの状態が良くなかったようで、時折テープ劣化による音のヨレが生じていることに加えて、大元のマスターテープからの流通過程でビデオテープが使用されていたのか、"Little Queenie"や"Street Fighting Man"に顕著ですが、トラッキングがずれたことによるたHiFi音声のオンオフによるものと思しき音のコモリが生じていたりもします。
本作は、こういった音のコモりが生じた箇所や前述の"Midnight Rambler"のエンディングでの極端に高域が落ちる部分の音質補正、そして"Sympathy For The Devil"全体で発生しているヒスノイズの緩和処理は行っておらず、基音源の高域と低域を持ち上げてメリハリをつけた程度の音造りとしています。
ちなみに"Midnight Rambler"が終わった後でテープチェンジ部のクロスフェード編集なのか、チャーリーが曲間で遊びで叩いているドラムが2種重なって聞こえてきますが、これは基音源からの編集。
また"Love In Vain"のエンデイングでドラムがブレイクした後のギターアルペジオが欠落していますが、これはネットに上がった基音源からの音飛びで、実際の演奏自体はそういうことはなかったと思われます。
本作のDVDについても軽く触れておくと、こういった8mm映像にありがちなアップの際にのっぺらぼう状態になることのない鮮明な映像で31分強の収録。音は前述したように2ndショーの音が被せてありますが、画と音はシンクロしていません。
この映像を収録しているプレスDVDは他に『You Gotta Move Mick Taylor From 1969 To 2009』(WLR-2115)、『The Mick Taylor Years』(-)、『Live In Europe 1970』(IMP-PV-806)とありますが、どれも編集は同じ。
本作はIMP盤やノンレーベル盤とほぼ同等の画質で、WLR盤はややブロックノイズ多めで画質が他に比べると落ちる印象。本作は黒枠の額縁画面となりますがIMP盤やノンレーベル盤は左右黒枠の逆レターボックス画面。そしてIMP盤のみ歌詞の字幕入りとなっています。 |
by Hara ¦ 21:17, Tuesday, Feb 17, 2015 ¦ 固定リンク
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