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『The Essential Stripped Tracks』(IMP) |
『The Essential Stripped Tracks』(IMP-HR-1003) 1CD
May.26&27 1995 The Paradiso,Amsterdam,Holland July.3 1995 L'Olympia,Paris,France July.19 1995 Brixton Academy,London,England Mar.3-5 1995 Toshiba-EMI Studios,Tokyo,Japan
Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent
1.It's All Over Now(5/27)/2.Live With Me(7/19)/3.Black Limousine(7/19)/4.Sweet Verginia(7/19)/5.Dead Flowers(5/27)/6.Shine A Light(5/27)/7.Like A Rolling Stone(7/19)/8.Gimme Shelter(5/26)/9.All Down The Line(5/27)/10.Rip This Joint(7/19)/11.Street Fighting Man(5/26)/12.Honest I Do(3/3-5)/13.No Expectations(3/3-5)/14.Beast Of Burden(3/3-5)/15.Memory Motel(3/3-5)/16.Let's Spend The Night Together(3/3-5)/17.The Spider And The Fly(3/3-5)/18.Let It Bleed(3/3-5)
オフィシャルアルバム『Stripped』関連トラック集。
トラック1から11までは<Live Tracks - Small Gigs1995>と副題がつけられたライブ音源集。
こういった寄せ集めにありがちな曲毎のフェードアウト・インといったことはなく、ライブ部分は全て切れ目なく綺麗に繋げてあるのは良心的。
1曲目は5月27日パラディソ公演からの"It's All Over Now"。 この音源はITunesで2003年にオフィシャル配信されたもので、WLRの23枚組超大作ボックス『Rarities Deluxe - Collectors Edition』に続いてのブート化。
この日の"It's All Over Now"は、『The Foottappers And Wheel Shunters Club Gig』(VGP-084) に代表される、場内に入れなかった観客の為に近くの公園にスクリーンを設置して同時中継したものをマイクで録音した音源でも聞くことが出来ましたが、そこで聞けるこの曲はミックが歌に早く入ってしまったがために、一旦演奏を止めて最初から演奏しなおしているといったもの。
この配信音源では、イントロから最初の4小節が最初の方のテイクで、以降がやり直した方のテイクという混合編集となっています。
"Live With Me""Black Limousine""Gimme Shelter""All Down The Line"の4曲は、オフィシャルシングルのカップリングとしてリリースされたものですが、本作は耳につく周波数をうまく抑えてはいるものの、やや高域持ち上げすぎな感も。
ちなみに関連音源のオフィシャルリリースものとしては、バックステージリハーサルから7月3日パリ・オリンピア劇場での演奏につながる"Tumbling Dice"もありますが、何故か本作は未収録。まあ、このあたりがブートといえばブートなんでしょうけど・・・。
「TV Mix」とクレジットされている"Sweet Virginia""Dead Flowers""Shine A Light""Like A Rolling Stone""Rip This Joint""Street Fighting Man"の5曲は、テレビショー「Stripped」から。
テレビショー「Stripped」収録盤については事典で代表盤として取り上げた、放送曲順そのまま音盤化した『Censored!』(Electric 30041)と、曲を収録地別に並べ替えた『But Naked』(VGP-071)がありましたが、本作はやや高域寄りでハムノイズも若干乗っていたりはするものの、これら既発よりもすっきりした聞きやすい音となっています。
各曲に触れておくと、まずは"Sweet Virginia"。 テレビショーではイントロにコメントが被っていたため、同じ7月19日ブリクストンアカデミー公演の流出ステレオサウンドボードのラフミックス音源を補填。
このラフミックス音源、IMP系列でもノンレーベルで『The Brixton Academy 1995』(RS950719R)としてリリースしていますが、テレビミックスとは楽器の定位が異なり、キースのギターがテレビでは右なのに対してラフミックスはやや中央寄り。ピアノもテレビが右なのに対してラフミックスの方は中央に定位しているという違いがあります。
この"Sweet Virginia"については、最初の2小節(頭のブリッジ3音を含めると3小節)がラフミックスで、 3小節目(本作のタイムでいうと8秒)からテレビミックスに切り替わります。
"Dead Flowers"は5月27日パラディソ公演からで「Different Vocal Edit」とクレジットされてますが、これはミックが2回目のサビの「Send me dead flowers to my wedding」にうまく入れず若干外してしまったため、 そこに他のサビの頭を補填修正しています(本作のタイムでいうと2分25秒)。その部分をよく聞くと微妙に音がブレていたりしますが、これはテレビショー自体がこうなっており、他のテレビショー「Stripped」収録盤でもこうなっているので本作のエラーではありません。
"Shine A Light"は、オフィシャル『Stripped』が7月3日のオリンピア公演なのに対し、テレビの方は5月27日パラディソ公演なので、テレビミックスとわざわざ表記しなくてもそれしかなかったりするのですが・・・。
7月19日ブリクストンの"Like A Rolling Stone"もテレビショーではコメントが被っていたため、歌いだしまでを前述のラフミックス音源で補填。ちなみにこの曲についてはオフィシャル『Stripped』にも収録されていますが、冒頭のチャックのカウントがオフィシャルはぼやけた感じでほとんど聞こえないのに対して、ラフミックスの方は左からしっかりと聞くことが出来、本作もこのカウントが左から聞こえるのでラフミックスからの補填ということが分かります。ちなみにラフミックスの方は、ミックが歌いはじめてもロニーのギターが良く聞こえますが、オフィシャルやテレビミックスの方は歌いはじめ前半はほとんどフェーダーが下げられた状態となっています。
"Rip This Joint"は、5月27日パラディソ、7月3日オリンピア、7月19日ブリクストンの3公演混合のテレビ特別編集につき、当然ながらテレビミックス。
5月26日パラディソ公演の"Street Fighting Man"も「Different Vocal Edit」とクレジットされてますが、これは曲後半、本作のタイムでいうと3分02秒にミックが発した「Come on baby」がオフィシャル『Stripped』ではカットされていることから。まあ、そもそもこの曲自体、オフィシャル『Stripped』は後半部を30秒弱短く編集していたりもするのですが。
<Studio Tracks - Tokyo Sessions 1995>と副題がつけられたトラック12以降は、東京でのレコーディングセッションから。
"Honest I Do"は、映画「Hope Floats」のサントラCDに収録されオフィシャルリリースされましたが、"No Expectations""Beast Of Burden""Memory Motel""Let's Spend The Night Together"の4曲はオフィシャル未リリースのアウトテイク。
この音源を収録したタイトルは幾つかあるものの、『Stripped Companion』(RSTS 001)が"Honest I Do"含めて1枚にまとめて収録しているので既発ではベスト。
ちなみにVGPも98年のアムステルダム連続公演の各タイトルに1曲ずつシークレットトラックとして収録していましたが、VGPの方は分散収録もさることながらライブの歓声がイントロにクロスフェードしてしまっている曲もあったりします。
他の"Honest I Do"含めた5曲をまとめて収録しているタイトルとしてはSODDの『EMI Studio』(SODD 103)もありますが、これはVGP盤からのコピーにつき、イントロに歓声が被っているので要注意。
さて本作収録のこの5曲ですが、音質は『Stripped Companion』と比べて若干音がすっきりしたかな程度で、さほど差はなし。当然ながらイントロに歓声も被っていません。
"The Spider And The Fly"は、オフィシャル『Stripped』からではなくテレビから。このトラックだけは放送で曲前に入っていたミックのコメントとスタジオでのミークとキースの会話を収録していますが、その会話では「"Let's Spend The Night Together"を演ってみよう」と言っているので、"Let's Spend The Night Together"の前に配置していれば気の利いたものになったのに、これはちょっと残念。ちなみに「Different Edit」とクレジットされていますが、これは曲が終わった後でテレビショーではチャーリーがふざけてライドシンバルを一発叩いていますが、『Stripped』の方はそこをカットしているだけの違い。
ラストの"Let It Bleed"は、テレビのエンディングで使用された超短縮編集バージョンで、『Stripped』に収録されているのは7月3日オリンピアでの演奏。 |
03:09, Wednesday, Jun 03, 2015 ¦ 固定リンク
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