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『Chicago 1997 1st Night』(-) |
『Chicago 1997 1st Night』(-) 2CD
Sep.23 1997 Soldier Field,Chicago,IL
Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent
(※)Disc-1 Track-8 Stereo Audience Recording Quality:Excellent
(※)Disc-1 Track-7、Disc-2 Track-15 Stereo Audience Recording Quality:Excellent-Very Good
(Disc-1) 1.Pre-Show VH1 Introductory Comments/2.Intro/3.Satisfaction/4.It's Only Rock'n Roll/5.Bitch/6.Let's Spend The Night Together/7.Rock And A Hard Place/8.Ruby Tuesday/9.Anybody Seen My Baby?/10.19th Nervous Breakdown/11.Out Of Control/12.Under My Thumb/13.Miss You/14.Band Introductions (Disc-2) 1.Keith Intro/2.All About You/3.Wanna Hold You/4.Little Queenie/5.Let It Bleed/6.The Last Time/7.Sympathy For The Devil/8.Tumbling Dice/9.Honky Tonk Women/10.You Got Me Rocking/11.Start Me Up/12.Jumping Jack Flash/13.You Can't Always Get What You Want/14.Brown Sugar/15.The Last Announcement
過去最長のステレオサウンドボード音源をメインとした、1997年Bridges To Babylonツアー初日となる9月23日シカゴ公演全曲収録盤。
まずは本公演のサウンドボード音源の変遷について。 事典でも取り上げてきてはいますが、一部訂正があるのでここであらためてまとめてみます。
このツアー初日シカゴ公演はアメリカのケーブルTV局VH-1(事典では系列局のMTVとしていましたが正解はVH-1でした)が収録し、"Satisfaction""It's Only Rock'n Roll"のライブ冒頭2曲をTV放送しましたが、その素材となるビデオが流出。
そのビデオ音声を基に作成しリリースされた最初のブートCDが『Piece Of Gold』(970923) 曲は"Satisfaction"から"Let's Spend The Night Together"までの4曲に"Out Of Control"から"The Last Time"までの8曲、そして僅か56秒だけの"Sympathy For The Devil"の計13曲をステレオサウンドボード音源で収録した1枚物CDで、ライブ後半が未収録なのが玉にキズでしたが、インターネット投票による選出曲"Under My Thumb"をテレビ放送と同等の高音質ステレオサウンドボード音源で聞くことが出来るというタイトル。
このサウンドボード音源、ミックス自体はテレビ放送と同じもので、テレビ放送でもそうでしたがオープニングSEが始まっていてもギターの音が聞こえてきていたりと、ややラフなミックス。
Bステージに移動する際に場内に流れている"Sticks"はオンになっておらず、歓声用のマイクが拾っている音のみでかすかに聞こえるレベルだったり、映像を見ると分かりますが、Bステージからメインステージに戻る際に"Sympathy For The Devil"のシーケンサーがスタートしていますが、チャーリーが花道を歩いているのにバスドラムとスネアドラムの音が鳴ってます。このバスドラムとスネアドラム、テレビやラジオ放送された初来日の90年2月26日公演の同曲でも編集ミスで聞くことが出来た、チャーリーが聞いているドンカマの音が、この初日映像でもしっかりとオンにミックスされてしまってます。
次にリリースされたのがVGP『Soldier Of Stones』(VGP-199) フルにステレオサウンドボード音源で収録されているのは12曲と変わりませんが、56秒だけだった"Sympathy For The Devil"が惜しくも最後までとはならなかったものの6分13秒まで拡大、そして新たに"Rock And A Hard Place"が曲頭から26秒間と、僅かではあるもののステレオサウンドボード部分が増えたことと、欠落している曲をオーディエンス音源で補填して全曲ノーカット収録としたタイトル。ハムノイズは『Piece Of Gold』よりやや多めで高域もやや強めだったりしますが、充分高音質といえるレベルの音。
そしてVGP『Rest Of Gold』(VGP-299) 事典ではこの公演の2項目目で紹介しているこのタイトルですが(425ページ上段)、タイトル・ジャケット画像共に『Soldier Of Stones』と誤記してしまってます、すみません。まずは9月20日と21日に同会場で行われたリハーサルのビデオから落としたモノラルサウンドボード音源を収録。その後からツアー初日でこれまでサウンドボード未収だった"Anybody Seen My Baby?""19th Nervous Breakdown"のライブ中盤2曲に、"Tumbling Dice"から"アンコールの"Brown Sugar"までの計9曲に加えて、終盤が欠落していた"Sympathy For The Devil"もフルで、こちらもモノラルサウンドボード音源にて収録しているというタイトル。このタイトルのリリースによりステレオとモノラルの違いはあれど、"Rock And A Hard Place"の26秒以降と"Ruby Tuesday"の2曲以外はサウンドボード音源がブート化されたのでした。
さて本作、基になっているのはネットにアップされていた音源で、それをノイズ軽減したりして聞きやすくしてのリリース。
今回初登場となったステレオサウンドボード音源部分は、"Anybody Seen My Baby?""19th Nervous Breakdown"、そして"Tumbling Dice"から"Brown Sugar"までの9曲と既発で欠落していた"Sympathy For The Devil"終盤から終わりまでの25秒。というわけでVGP『Rest Of Gold』に収録されたツアー初日のモノラル音源が全てステレオになったのでした。
ただしこのステレオ音声、何故か"Sympathy For The Devil"終了後のミックのMC「Thank you very much!」の後から、ヒスノイズ除去処理をやり過ぎたかのような余韻の不自然な音に変わってしまいます。
これは本作の作成時やネットにアップする際の音加工によるものではなく、元々のビデオ自体がそうなっているようで、前述のVGP『Rest Of Gold』や、この公演から19曲をプロショット映像で収録したプレスDVD『Soldier Field Chicago 1997』(-)も同様の不自然な音となっています。
音質の方は『Piece Of Gold』に近い感じですが、『Piece Of Gold』は『Soldier Of Stones』程ではないものの高域に若干のクセがあったのに対し、本作の高域は自然な感じとなっていますが、"I Wanna Hold You""Little Queenie""Let It Bleed""The Last Time"の4曲については、『Piece Of Gold』からのコピーにつき、ここだけは高域のクセもそのまま。
ただ、本作は他タイトルよりも中低域に厚みを持たせていることにより、高域が若干マスキングされているようにも聞こえることから、『Piece Of Gold』や『Soldier Of Stones』の方がすっきりとした音と感じる方もいるかと。
Bステージが終わって余韻が不自然となる後半部も、高域が若干落ちる程度でメイン同様の自然な感じのクリアーな音。その後半部の既発タイトル『Rest Of Gold』の方はかなり持ち上げた感じの高域だったので、本作のほうがはるかに聞きやすい印象。
また本作は「And do ya think」から始まる展開部で、右チャンネルにテープ劣化が原因と思しき部分的な高域のコモりが生じるという、僅かな箇所ながら他タイトルにはない難点があり、その展開部の「girl around」部分ではかなり右チャンネルがこもってしまってます。前述したように『Piece Of Gold』からのコピー曲があったりもするので、この部分もコピーするなりすれば良かったのに、ここは何とも残念。
サウンドボード以外のトラックについても触れておくと、ディスク1冒頭の"Pre-Show VH1 Introductory Comments"は冒頭2曲が放送された番組からで、"Low Down"をバックに始まり、女性レポーターによるコメントが2分半弱といったもの。ハムノイズが多めで音ユレもあったりします。ちなみにこのトラックでは場内の客電が落ちた後もオープニングSEが始まる少し前までコメントが続いていますが、素材ビデオの方はコメントが一切被っていないため、『Piece Of Gold』や『Soldier Of Stones』といったタイトルは、場内の客電が落ちた際の盛り上がりをコメントに遮られずに聞くことが出来るので、このトラックについては評価の分かれるところ。
続いて"Rock And A Hard Place"。 『Soldier Of Stones』のようなサウンドボード26秒+以降オーディエンスという形態ではなく、オーディエンス録画のビデオ音声からということで、これまでリリースされてきた幾つものオーディエンス録音ブートとは異なる音源にて収録。演奏自体は大きめに捉えており、周りの観客も静かで聴きやすい音ではあるものの、基がビデオ音声につきハムノイズが聞こえることに加え、この日の強風の影響で風がマイクにあたるノイズを時折大きめに拾ってしまってます。ちなみにこの曲の歌いだし部分、チャーリーがタムでリズム刻んでますが、これはひょっとして"You Got Me Rocking"と勘違いしたのでは?
残念ながら今回もサウンドボード音源が断片すら発掘されなかった"Ruby Thuesday"はCrystal Cat『Sweet Home Chicago』(CC 440-41)からのコピー。
基が奥行きのある音源だったため、音像がオンのサウンドボード音源の他曲と比べると音が引っ込み気味に聞こえることから、少し中低域に厚みを加えれば良かったような気が・・・。そしてキツ目だった高域もあまり緩和されておらず。
ディスク2の最後"The Last Announcement"は場内BGMをバックに終演のアナウンスが流れるというオーディエンス録音トラックで、VGP『Soldier Of Stones』からのコピー。実際はその前の"Brown Sugar"のトラック6分41秒からクロスフェードしてこの音源に切り替わっています。 |
by Hara ¦ 01:24, Tuesday, Jun 09, 2015 ¦ 固定リンク
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