『Around In A Roundhouse』(DAC-165)1CD
Mar.14 1971 Chalk Farm Roundhouse.London.U.K. (2nd Show)
(※)Track-12,13,14 Mar.13 1971 University of Leeds .U.K.
Track-1,2,3,4,6,8,11 Mono Audience Recording Quality:Excellent-Very Good
Track-5,7,9,10,12,13,14 Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent
1.Jumping Jack Flash/2.Live With Me/3.Dead Flowers/4.Stray Cat Blues/5.Love In Vain/6.Prodigal Son/7.Midnight Rambler/8.Bitch/9.Band Introductions/10.Honky Tonk Women/11.Satisfaction/12.Little Queenie/13.Brown Sugar/14.Street Fighting Man
1971年フェアウェルツアー最終となったラウンドハウスでの2ndショーを、現時点で発掘されている最良の音源にて収録し、未発掘のラスト3曲については前日のリーズ大学公演から補填して、疑似全曲収録としたタイトル。
"Jumping Jack Flash"から"Stray Cat Blues"の冒頭4曲と"Prodigal Son""Bitch""Satisfaction"の計7曲は、アナログLP時代からお馴染みのオーディエンス音源。
この時代にしては各楽器の分離も良く、耳障りな手拍子や歓声をあまり拾っていないという聞き易いもので、この音源を収録した代表盤として事典で挙げたのがDACの『Get Your Leeds Lungs Out』(DAC-089)。
このDAC『Get Your Leeds Lungs Out』、前身レーベルのVGP『The Lost Marquee Tapes』(VGP-030)が使用したLP起こしのマスターを基に作成されていたようですが、VGP盤で若干聞こえていたスクラッチノイズもなく、高域の抜けも僅かながら向上して更に聞きやすくなっているという、既発では最良の出来ではあったものの、ヒスノイズ除去処理のし過ぎによる音の余韻の不自然さが若干気になってしまうのが、玉にキズなタイトル。
本作は、状態の良いテープから新たに作成されているようで、高域はより自然な感じとなっているのに加え、 違いの出易いアコースティックの"Prodigal Son"で確認できるように、ヒスノイズの量はDAC『Get Your Leeds Lungs Out』よりも若干少な目になっているにもかかわらず、音の余韻がおかしくなることなく自然な質感の音で聞くことができるようになっています。
、 惜しむらくはラウンドハウス部分が全曲このオーディエンスマスターではなく、"Love In Vain""Midnight Rambler""Band Introductions""Honky Tonk Women"の3曲4トラックが、オフィシャル『Sticky Fingers』Deluxe Editionのボーナスディスクからのサウンドボード音源という点。
最良の音源を集めてベストな状態でというコンセプトも分からないではないですけど、せっかくの状態の良いオーディエンスマスターだったので、この音源で通して聞きたかったところ。
また音源の切り替わりも、音の近さ自体はオーディエンス音源も結構演奏を大きく捉えているので、その点ではさほど違和感を抱きませんが、音の左右の広がりに関してはモノラルになったりステレオになったりで、しかも1曲ごとに切り替わってしまうので、こちらはちょっと落ち着かない印象。ならばサウンドボード部をモノラル化して収録してあった方がまだ良かったかもしれませんが、それでは最良の音源を集めてというコンセプトから逸れてしまうことからから、そういう発想には至らなかったのかもしれません。
ラスト3曲のリーズ公演音源もブートでお馴染みモノラルサウンドボード音源ではなく、『Sticky Fingers』Super Deluxe Editionからのステレオサウンドボード音源が収録されています。 |