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『Atlanta 1989』(-) 4CD
Nov.21 1989 Grant Field,Atlanta,GA
Stereo Audience Recording Quality:Excellent-Very Good
(Disc-1) 1.Continental Drift/2.Start Me Up/3.Bitch/4.Sad Sad Sad/5.Undercover Of The Night/6.Harlem Shuffle/7.Tumbling Dice/8.Miss You/9.Ruby Tuesday/10.Angie/11.Dead Flowers/12.Rock And A Hard Place/13.Mixed Emotions/14.Honky Tonk Women/15.Midnight Rambler (Disc-2) 1.You Can't Always Get What You Want/2.Can't Be Seen/3.Happy/4.Paint It Black/5.2000 Light Years From Home/6.Sympathy For The Devil/7.Gimme Shelter/8.It's Only Rock'n Roll/9.Brown Sugar/10.Satisfaction/11.Jumping Jack Flash (Disc-3) 1.Continental Drift/2.Start Me Up/3.Bitch/4.Sad Sad Sad/5.Undercover Of The Night/6.Harlem Shuffle/7.Tumbling Dice/8.Miss You/9.Ruby Tuesday/10.Angie/11.Dead Flowers/12.Rock And A Hard Place/13.Mixed Emotions/14.Honky Tonk Women/15.Midnight Rambler (Disc-4) 1.You Can't Always Get What You Want/2.Can't Be Seen/3.Happy/4.Paint It Black/5.2000 Light Years From Home/6.Sympathy For The Devil/7.Gimme Shelter/8.It's Only Rock'n Roll/9.Brown Sugar/10.Satisfaction/11.Jumping Jack Flash
1989年Steel Wheels北米ツアー中盤のアトランタ公演を、2種の音源それぞれをメインとした完全版を収録した4枚組タイトル。
ディスク1と2は、ネット公開されたJEMS Archives音源を基とした全曲収録盤。
演奏自体は大きく捉えられており、低域軽めながらも分離の結構良い高録音。ただネット公開時からの特徴である、クリアーさを強調したかったが為に持ち上げたのではと思しき高域が耳につく箇所が結構あるので、ここはもう少し抑えて作成してもらいたかったところ。
また、録音者の周りがかなり騒がしく、最初の"Start Me Up"では叫び声や手拍子をかなり拾ってしまっており演奏が埋もれがちになるところも・・・。"Bitch"を過ぎると観客も落ち着いてきたようで、以降は幾つかの曲の盛り上がる部分や曲間で騒がしく感じる程度のものとなるので許容範囲内かと。
基がカセット録音につき、テープチェンジによる欠落部にはディスク3と4で使われている音源が補填されています。欠落部は"Dead Flowers""Happy""Satisfaction"の終了後となっていますが、補填されているのは"Dead Flowers"と"Happy"終了後の2箇所で、"Satisfaction"終了後については、もう片方の音源も欠落しているので補填は無し。ただその"Satisfaction"終了後、基音源同様にカットアウト・カットインの単純に繋げただけとなっていることから、歓声が音飛びしているので、ここはクロスフェード処理をしておいてあった方が尚良かったような気もします。もっともこの部分はアンコール前の歓声部なので、どうでもいい箇所ではありますが・・・。
その他2つの欠落箇所の補填部、どちらも補填音源に変わったとたんにヒスノイズが増えた割には高域が抑えられ、やや低域が持ち上がった印象を受けますが、曲間での楽器音が幸いにもなく、"Happy"が終わった後のキースの一言以外は観客のざわめきだけなので、さほど違和感を覚えるものではありません。
ディスク3と4は、本公演を収録した既発CD『Back In Business』(BIG 034/35)のリマスターをメインとし、 欠落箇所をディスク1と2に使われたJEMS音源を補填しての全曲収録盤。
この『Back In Business』、事典で書いたように、音は若干遠目で低音がややぼやけてはいるものの、マイルドな聴きやすい音質の良好録音。
ディスク1と2のJEMS音源が中高域寄りのパシャパシャとした音質だったのに対し、『BackIn Business』の音質は中低域寄りの落ち着いた印象を受ける音となっていることに加えて、録音者の周りも比較的静かなので聞きやすかったりはしますが、その反面としてギターがやや引っ込み気味に聞こえるため、どちらの音源も一長一短といったところ。
また『Back In Business』は残念ながら全曲収録ではなく、オープニングの"Continnental Drift"の他、"Sympathy For The Devil""Gimme Shelter""Jumping Jack Flash"の後半3曲が未収録ということに加えて、ピッチが低いといった難点も抱えていたタイトルでもありました。
本作はピッチ修正はもちろんのこと、基の音質がやや地味目と感じたのか、全体的に高域を明るくした音造りとしていますが、その結果として逆に中高域が耳につく箇所が増えてしまっているので、ここはあくまでも元の『Back In Business』の音質を尊重してもらいたかったところ。
『Back In Business』は先に触れた未収録4曲に加えて、"Angie""Midnight Rambler""You Can't Always Get What You Want""Gimme Shelter"終了後の4箇所にテープチェンジを主とした欠落があり、"Gimme Shelter"の後のサポートメンバー紹介ではボビー・キーズ以外の紹介部分がカットされてもいたりしました。
本作はそれら欠落箇所にディスク1と2で使われていたJEMS音源が補填されていますが、『Back In Business』音源を高域持ちあげて明るめな音造りとはしているものの、JEMS音源の方の高域を抑える等していないため、やはり音質差が生じてしまっており、楽曲というよりは、どちらかというとそれ以外の曲間部でやや違和を感じる部分があったりしますが、それほど極端なものではないものの、JEMS音源本来の音はディスク1と2で聞けるので、こちらのディスクではもう少し調整をしてもよかったのではという気も。
なお、事典でも触れてはいますが、ボックスセット『Rolling Stones Steel Wheels North American Tour 1989』(WLR-2126)に収録されているこの日の音源は、『Back In Business』の丸コピーですので、欠落や難点はそのまま。
この日の演奏にも触れておくと、"Satisfaction"を始める前にキースが変な音を出してしまい、ミックが心配したのか声をかけているのがまず耳を惹きますが、それ以外では"Miss You"でのロニーのギターソロが、普段聞きなれたフレーズをほとんど弾いていないというのが新鮮だったりします。とはいえ、この時期のブートがほとんどリリースされていないので、このライブだけのものなのかどうかは不明ではありますが・・・。 |
by Hara ¦ 10:22, Wednesday, Sep 27, 2017 ¦ 固定リンク
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