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『Get Your Kicks』(DAC-185) 1CD
Track 1-13 Apr.18 1965 L'Olympia,Paris,France
Track 14-18 Apr.10 1964 BBC 「The Joe Loss Pop Show」
Track 19-23 BBC「Top Of The Pops」#1 Mar.6 1965 「Top Gear」
Track 24-27 BBC「Top Of The Pops」#2 Aug.30 1965 「Yer! Yer!」
Track 19-23 BBC「Top Of The Pops」#3 Sep.18 1965 「Satuday Club」
Mono Soundboard Recording Quality:Excellent
1.Everybody Needs Somebody To Love/2.Around And Around/3.Off The Hook/4.Time Is On My Side/5.Carol/6.It's All Over Now/7.Charlie's Intro To Little Red Rooster/8.Little Red Rooster/9.Route 66/10.Everybody Needs Somebody To Love/11.The Last Time/12.I'm Alright/13.Crawdad/14.Joe Loss Intro - Not Fade Away/15.Hi-Heel Sneakers/16.Joe Loss Intro - Little By Little/17.Mick Intro - I Just Wanna Make Love To You/18.I'm Moving On/19.Interview With Mick And Brian/20.Everybody Needs Somebody To Love/21.Interview With Mick/22.The Last Time/23.Down The Road Apiece/24.Mercy Mercy/25.Interview With Mick/26.Cry to Me/27.Satisfaction/28.Fanny Mae/29.Interview With Mick/30.The Spider And The Fly/31.Oh Baby
DACによるアナログブート復刻作、今回はブライアン期の『Get Your Kicks』(M-L6465)
※ジャケット画像はネットから
このところのDACのアナログブート復刻作は、表ジャケットも当時のデザインをそのまま使うことが多かったのですが、本作では基のLPが単色スリックだったこともあり、ジャケットは折り返しの裏側にモノクロで載せられるだけに留まり、表ジャケットはパリでの5人のカラー写真を使った別のデザインになっています。
中身の方はというと、基のLPは65年パリの放送音源+BBCのラジオ音源という構成でしたが、本作も基本的にはLPの構成を踏襲。ということで、本作の冒頭13トラックはVGP/DACではなんと6度目のリリースとなる65年4月18日パリ公演の全曲放送。
フランスのFM局Europe 1が収録して「Musicorama」という番組にて放送されたこの公演、エアチェックではない音源が流出していることから非常に音質も良く、ストーンズ初期のコンサートの全貌を捉えた貴重な記録ということに加えて、アンコールでは未発表のカバー曲"Crawdad"を聴くことが出来るということもあって、アナログLP時代から幾多ものブートがリリースされてきた定番音源。
近年では著作隣接権切れによるハーフオフィシャル盤までもが幾つもリリースされてきているといった状況ですが、本作リリース前の決定版的タイトルは、事典出版後にリリースされたIMPがFrom Paris To Hamburg 1965』(IMP-N-051)とIMP系のEternal Groovesがリリースしたハーフオフィシャルタイトルの『L'Olympia 1965』(EGSH-0002)。
どちらもマスターは同じで、違いは"Little Red Rooster"を始める前のチャーリーによる曲紹介を独立したトラックとしているか否かのみ。
この両タイトルは、放送からしてシャープ気味だったピッチを正確に調整しているというのが既発と比べてのポイントでしたが、これについては本作も同様に調整。
本作は中域を耳につかない程度に上げていることにより、他のタイトルに比べて全体的な音の明瞭さが向上、ヒスノイズは若干あるものの、この音源を収録したタイトルとしては最良のものとなっています。
当然ながら、同じDACの『Paris Match』(DAC-007)にあった、1曲目の"Everybody Needs Somebody To Love"イントロでのアナウンス被りや、"Carol"のイントロでのデジタルノイズは無し。
トラック14から18までは、BBCのラジオ番組「The Joe Loss Pop Show」の1964年4月10日放送分。
これまでBBCのラジオ放送をまとめたタイトルでのこの番組音源は、いずれも2曲目の"Hi-Heel Sneakers"の2コーラス目の頭からの収録でしたが、2015年の暮れについに1曲目の"Not Fade Away"を含む前半部分が発掘されて全曲が聞けることに。
早速、ハーフオフィシャルの6枚組ボックス『Another Time,Another Place』(STBCD005)のディスク5『The Lost BBC Tapes & Ready Steady Goes Live!』(STBCD029)に、この放送の"Not Fade Away"が初めて収録されはしたものの、何故か続く"Hi-Heel Sneakers"は従来通りの2コーラス頭からの収録となっていました。
ちなみに余談となりますが、この『The Lost BBC Tapes & Ready Steady Goes Live!』のトラック11に収録されている"Satisfaction"。クレジットでは1965年8月27日の「Ready Steady Goes Live!」となっており、こちらも初登場かと思わせがちですが、実のところは1965年9月2日の「Ready Steady Go」音源で、このタイトルのトラック13に全く同じ演奏が入っているというオチとなっています。
本作は"Not Fade Away"はもちろんのこと"Hi-Heel Sneakers"は曲を始めるカウントからの収録、そして"Little By Little"を始める前のジョーロスの曲紹介に加え、"I Just Wanna Make Love To You"前のミックによる曲名紹介も新たな収録となっています。
その"I Just Wanna Make Love To You"の冒頭部分。これまではミックの「Thank you」から少し間が開いて曲が始まっていましたが、本作ではこれまで聞けなかったミックによる曲名紹介の直後にこの「Thank you」が入り、そこに被る形で曲が始まるという編集になっています。
この「The Joe Loss Pop Show」部分は、既発より低域に厚みを加えた音造り。
トラック19から最後までは、BBCのラジオ番組「Top Of The Pops」(TV番組とは別)から、ストーンズ放送回3回分。
LP『Get Your Kicks』は"Oh Baby"と"The Spider And The Fly"の2曲の収録に留まっていましたが、本作は9曲+メンバーへのインタビュー4本という拡大収録。このラジオ版「Top Of The Pops」はBBCの他の番組からの流用が主ですが、本作収録の3回分も例にもれずほぼ全てが他の番組からの流用。
したがって演奏自体はこれまでのBBC音源収録盤で聞けますが、インタビュー部分については初登場部分あり。BBC音源を収録した代表盤『Beat Beat Beat At The Beep』(DAC-130)をベースに比較してみると・・・。
トラック19から23までの「Top Of The Pops」#1は、65年3月6日のBBC「Top Gear」。 『Beat Beat Beat At The Beep』等のBBC収録盤と曲順が入れ替わっていたりしますが、その中の"Interview With Mick And Brian"は、インタビュー直後にアナウンサーが"Everybody Needs Somebody To Love"の曲紹介を実はしており、これまではその部分がカットされていたことからフェードアウト処理となっていましたが、本作はノーカットのため"Everybody Needs Somebody To Love"の前という本来のポジションに収録されています。
その"Everybody Needs Somebody To Love"終了後のミックへのインタビューは初登場。
オフィシャル『On Air』で一部重複収録という雑な編集がされてしまっていた"The Last Time"は当然ながらきちんとした状態での収録。
トラック24から27の#2は65年8月30日BBC「Yer! Yer!」。 本作に収録されている3曲に加えて、この「Yer! Yer!」では"The Spider And The Fly"も放送されましたが、この曲は本作の次に収録されている「Saturday Club」65年9月18日放送回に同じ演奏が使われているので「Top Of The Pops」でカットされているのは当然なのかと。
トラック25の"Interview With Mick"は序盤約30秒ほど『Beat Beat Beat At The Beep』よりも長くなっていますが、この長くなった部分は『Beat Beat Beat At The Beep』でいうと"Satisfaction"の前に収録されているインタビューで、本来は1つだったインタビューを分割使用していたことが本作で判明。
ちなみに"Cry To Me"はこれまで「Saturday Club」とされてきましたが、本作ではこの「Top Of The Pops」放送回が「Yer! Yer!」中心となっていることから、こういうクレジットとしているようです。
ラストに収録されている#3はBBC「Saturday Club」65年9月18日放送回ですが、トラック29の"Interview With Mick"は流用ではなく、「Top Of The Pops」用のインタビューで、『Beat Beat Beat At The Beep』には未収録。
これら「Top Of The Pops」音源は、『Beat Beat Beat At The Beep』よりも低域に厚みを持たせた音造りとなっています。 |
06:30, Monday, Feb 26, 2018 ¦ 固定リンク
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