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『Bleeding At The Banquet』(Eat A Peach) |
『Bleeding At The Banquet』(EAT 169) 1CD
Olympic Sound Studios,London May.13-23 1968 (Track4,5,6,8,9) June.28 1968 (Track10) Feb.18-Mar.31 1969 (Track15) Apr.17-July.2 1969 (Track1,3) June.16-July.27 1970 (Track11)
Sunset Sound Studio & Elektra Studios,L.A.,USA Oct.17-26,28-Nov.2 1969 (Track2)
Olympic Sound Studios,London & Stargroves,Newbury Mar-Apr 1970 (Track12,16,17) Oct.17-31 1970 (Track7,13,14)
1.Jiving Sister Funny/2.I'm Going Down/3.I Don't Know Why/4.Hamburger To Go/5.Down Town Suzie/6.Blood Red Wine/7.Travellin' Man/8.Family/9.Still A Fool/10.Family(Retake)/11.Leather Jacket/12.Dancing In The Light/13.Potted Shrimp/14.Aladin Story/15.I Was Just A Country Boy/16.Who Am I?/17.Trident Jam
Stereo Soundboard Recordings Quality:Excellent
サブタイトルに「The Trident Mixes Redux」とあるように、本作は1968年から1970年までのスタジオアウトテイクを収録した、アナログLP名盤『The Trident Mixes』(K&S 072)久々の複刻タイトル。
Trident Mixesとはいうものの、実際にはトライデントスタジオでの録音は無く、全て他所での録音。一説によれば、関係者の持ち帰りチェック用のアセテート盤(当時はまだカセットがさほど普及していなかった為)を トライデントスタジオでカッティングしていたことから、このようなタイトルが付いたとのこと。
この音源を収録した既発の代表的なタイトルとしては、DACのアナログ復刻作『The Trident Mixes』(DAC-052)
このDAC盤は曲前後の会話やノイズ等、これまでカットされて聞くことが出来なかった音が若干聞こえるようになっていることに加えて、"Im Going Down"のイントロやり直し部分ではこれまでと違う物音が入っていたり、"Leather Jacket"のイントロでは会話が被っていたりと、LPとは異なる音源から作成されていたタイトル。
ヒスノイズ処理の影響で、曲間のスタジオノイズの余韻が若干不自然になっている箇所が僅かながらあったり、アナログLPと比べるとやや高域の抜けが悪い曲も一部あるものの、基本的には高音質の部類に入る上、アナログLPでは早かったピッチは正常、そして逆だったチャンネルも正しく収録されているというもの。
では、LPと同じミックスでの代表的なタイトルはというと、こちらもDACのアナログ復刻作『Trident Demos』(DAC-123)
こちらは2枚組CDで1973年までのアウトテイクを収録したタイトルでしたが、『The Trident Mixes』収録曲はすべて入っており、ピッチやチャンネルが正しいのはもちろんのこと、DAC『The Trident Mixes』よりも低域に厚みが増した音造りで、聴き易さが更に向上しています
さて本作、ピッチやチャンネルが正しいのはこちらも同様、音の傾向は基本的にこのDAC『Trident Demos』に近いものですが、更に中低域に厚みが加わっているという近年の音傾向に沿った音造りの高音質タイトル。
残念なのは、アナログLP同様に"Down Town Susie"が音飛びを起こしており、既発の両DAC盤は音飛びのない音源を使用していたことから、後発である本作としてはここはきちんと差し替えしておいてほしかったのと、 ラストの"Trident Jam"を"Too Many Cooks"としているなど肝心の曲名や録音地のクレジットに誤りが多い点。
他の関連既発タイトルにも軽く触れておきますと、アナログLP『Trident Demos 1969』(Chelsea Records 2R-68)は、ややクリアーさに欠ける音質。
ブートCD黎明期の『The Trident Mixes』(CD 698)は、最後の"Trident Jam"がカットされた全16曲収録で、状態のよくないアナログから落としていることからスクラッチノイズが多かったりするというもの。
同じくブートCD黎明期タイトルである『The Trident Mixes』(LLR CD 039)は、曲順を入れ替えている上、"Family(Retake)""Potted Shrimp""Aladin Story"がカットされ、代わりに"Memo From Turner""Too Many Cooks"の2曲が追加収録された全16曲収録盤で、こちらも状態のよくないアナログから落としていることからスクラッチノイズが多いというもの。
全編をアナログとは別のテープから起こした『Hillside Blues』(VGP-214)。こちらはディスク1にアナログ『Trident Mixes』収録曲全17曲をもらさず収録(ディスク2はメインストリート関連のアウトテイク)。基にしたテープのジェネレーションに起因する、やや荒れ気味の音質が玉にキズ。ピッチとチャンネルは基本的に正しくしてあるのですが、最後の"Trident Jam"だけは何故か左右逆のまま。
最後にオフィシャル『Metamorphosis』と重複している曲と、本作含めたこれらタイトル収録のアウトテイクとの違いにも触れておくと。
"Jiving Sister Funny"は別テイク。
"I'm Going Down"は別ミックスで、オフィシャルではカットされているイントロやり直し部分を収録している上、曲はフェードアウトせず完走。
続いて"I Don't Know Why"、ホーンがオーヴァーダブされる前のテイクで、歌い出しのバスドラム2発もなかったりとミックスも異なっています。また、このテイクを聴くとメタモ収録テイクは、2分4秒あたりから1分3秒以降を再び繋げて曲を長くしているのが分かります。
"Down Town Suzie"は別ミックスですが、オフィシャルで聴ける曲終了後の一言とドラムは無し。
"Family(Retake)"も別ミックスの上、オフィシャルには無いアコギのイントロ付き。但しオフィシャルで曲終了後に聴ける息を吸い込むような音は無し。 |
06:30, Wednesday, Feb 28, 2018 ¦ 固定リンク
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