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『"All Meat Music" Winter Tour 1973』 (-) |
『"All Meat Music" Winter Tour 1973』 (-) 1CD
Jan.18 1973 Inglewood Forum,Los Angels,CA
Mono Audience Recording Quality:Very Good
1.Intro/2.Brown Sugar/3.Bitch/4.Rocks Off/5.Gimme Shelter/6.Route 66/7.It's Al Over Now/8.Happy/9.Tumbling Dice/10.No Expectations/11.Sweet Virginia/12.You Can't Always Get What You Want/13.Dead Flowers/14.Stary Cat Blues/15.Live With Me/16.All Down The Line/17.Rip This Joint/18.Jumping Jack Flash/19.Street Fighting Man
前項前々項と1973年ウインターツアーものを採り上げてきましたが、本項もウインターツアーから。
本作が収録しているのは、ツアー初日となる1月18日のロサンゼルス公演。
この日は、前年12月に起きたニカラグア大地震の被災者救済の為にストーンズが開催した「ニカラグア大地震被災者救援コンサート」という特別公演であることから、セットリストもこの後から始まるツアーの基本的なものとは異なり、"Route 66"や"It's All Over Now"、"No Expectations"、"Stary Cat Blues"といったこの日限りのレア曲が挟まれているというスペシャルなもの。
このレア曲の中で唯一"It's All Over Now"だけは、次のハワイ公演でも演奏されてはいますが、そのハワイでの演奏ともスタジオ版とも67年の「Sunday Night At The London Palladium」出演時のアレンジとも異なる、後年ミックとキースそれぞれがソロでカヴァーするフレディキングの"Going Down"風のリフで始まるというアレンジでこの日は演奏されています。
この公演のブート化されているオーディエンス音源は唯一つで、アナログLP時代から『Winter Tour 1973』(TMQ 72006もしくはD-305)をはじめ幾つものタイトルでリリースされ続けてきていますが、アンコールで演奏された"Midnight Rambler"は残念ながら未収録、ラストの"Street Fighting Man"も終盤でフェードアウトしてしまうものの、ライブ本編はほぼカバーしているというもの。
その音の方は、演奏が近く録れてはいるんですが、録音位置がテイラーのアンプの前だったようで、ほとんどの曲がテイラーのギターばかり大きく聞こえるというアンバランスなものになってしまっており、別のオーディエンス音源の発掘が望まれるところですが、ライブから45年経った今も出て来ず。
さて本作ですが、事典で代表盤として挙げた、LPの基テープから作成されたVGP『All Meat Music』(VGP-283)とは異なり、アナログLPから起こされたタイトル。
VGP 2004年版ジャケット
VGP 2001年版ジャケット
本作は基にしたLPの盤のコンディションの悪かったようで、ザザっといったノイズが入っていたり、"Route 66"や"You Can't Always Get What You Want"の前半あたりは細かな音ブレがあったりします。
スクラッチノイズの方はきちんと除去処理しているようで、時折ほんの僅かに聞こえる程度となっていますが、こちらも元々のノイズが多かったのか、少し強めの処理にしてしまっているようで、"Dead Flowers"前後で顕著なように歓声部の余韻がおかしくなってしまっているところも。
VGP盤は基テープから作成されていることから、高域強めで少しシャリシャリした質感の音造りだったアナログLPとは異なり、地味と評する意見もあるものの中低域に重きを置いた丸みのある落ち着いた音だったのに対し、 本作はアナログLP起こし故に当然ながら高域が強調されたクリアーな音となっていますが、基LPほどシャリシャリさせておらず聴き易くしているのが特徴。
この音源、トータルで80分を若干超えてしまうため、ほとんどの既発タイトルが2枚組となっていましたが、 同じくLP起こしのCD『All Meat Music』(007)は、LP冒頭に収録されていた録音者による録音チェック用もしくは記録用のアナウンスをカットしているのはライブと関係ない部分なので当然ですが、曲間のMCまでカットして無理やりCD1枚に収めているというタイトル。
この007盤ですが、音質の方もストレートなLP起こしではなく、音に奥行き感を出すエフェクトをかけているというこのシリーズ特有のもので、その効果によって手拍子が浮き上がってしまったりしていることから、好みの分かれるところかもしれません。ピッチはLPほどではありませんがやや高め。
この音源をCD1枚に収めたものとしては他に、13CD+1DVDのボックス『Tour 1973』(WLR-2135)もありますが、こちらはLPのピッチの高さそのままなことに加えて、冒頭アナウンスだけではなく"Brown Sugar"スタート前のバンドの音出し部分もカットしているといった編集となっています。
では本作はどうやってCD1枚に収めているかというと、冒頭のアナウンスカットは同様ですが、曲間のMCはそのまま。
ピッチがLP並みに高いのかというとほぼ正常となっていたことから、同じくピッチほぼ正常なVGP盤と同時再生して比べてみたところ、何と音程はそのままにテンポを若干上げるという処理が施されているようです。
よって、1曲あたり1〜2秒ほど時間が短くなっているため、CD1枚に曲間MCをカットなく収めることが出来てはいますが、この比較しなくては気づかない程度のテンポアップを良しとするか悪しきとするかは評価の分かれるところかと。 |
06:30, Wednesday, Mar 21, 2018 ¦ 固定リンク
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