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『Fuckin'And Suckin』(DAC-190) 1CD
Track-1〜9 Apr.11 1967 L'Olympia,Paris,France (2nd Show)
Track-10 Sep.23-Oct.6 UK
Track-11,12,15,16 Oct.1 1966 City Hall,Newcastle-upon-Tyne,UK (2nd Show)
Track-13,14,17,18 Oct.7 1966 Colston Hall,Bristol,UK (2nd Show)
Track-19〜22 Mar.29 1966 L'Olympia,Paris,France (2nd Show)
Track-23,24 Feb.6 1966 ABC-TV(UK) 「Eamonn Andrews Show」
Mono Soundboard Recording Quality:Excellent
(※)Track-3,8,23,24 Mono Soundboard Recording Quality:Very Good
1.Paint It Black/2.19th Nervous Breakdown/3.Lady Jane/4.Get Off Of My Cloud - Yesterday's Papers/5.Under My Thumb/6.Ruby Tuesday/7.Let's Spend The Night Together/8.Goin'Home/9.Satisfaction/10.Band Introdustion By Long John Baldry/ 11.Under My Thumb/12.Get Off Of My Cloud/13.Lady Jane/14.Not Fade Away/15.The Last Time/16.19th Nervous Breakdown/17.Have You Seen Your Mother, Baby Standing in the Shadow?/18.Satisfaction/19.19th Nervous Breakdown/20.Get Off Of My Cloud/21.The Last Time/22.Satisfaction/23.Mick Discusses With Eamonn Andrews/24.19th Nervous Breakdown
DACによるアナログブートLP拡大復刻作。
本作のアルバムタイトルの基となったアナログLPは『Fuckin'and suckin'』(RS-TAP 010-PRO)
このLPはフランスのAM局で放送された67年と65年のパリ公演音源収録盤でしたが、本作は67年のパリ公演音源と66年のパリ公演含む幾つかの66年音源で構成されています。
トラック1から9は、そのLP『Fuckin'and suckin'』(でメインだった1967年4月11日のパリ・オリンピア公演を最良のソースで再構築したもの。
FMで再放送された高音質音源をベースに、再放送されなかった"Lady Jane"と"Ruby Tuesday"、そして"Satisfaction"の曲終盤は1982年5月31日にフランスのラジオ局Europe 1(この当時はAM局)で放送された「Radio Libre Aux Rolling Stones」の音源を補填。
このFM放送+AM放送という編集についてはDAC『Paris Match』(DAC-007)やGoldplate『Olympia Live In The Sixties』(GP-1302CD1/2)でも聞けたものでしたが、これらの既発タイトルがかなり高域強めの音造りだったのに対し、本作は高域控えめで低域に厚みのある音造りとなっていることから聴き易さが向上していることに加えて、ピッチも既発よりもより正常に近くなるよう修正が施されています。
また、これら既発タイトルは本作のインフォメーションによると、2004年にネットにアップされた「Musicorama Mixdown」なる音源をベースにしていたようですが、本作は新たに素材から造りなおしているようで、"Ruby Tuesday"終了直後から20秒ほどCM前のアナウンス(ステーションブレーク)を新たに聞くことが出来るようになっています。とはいえ、このステーションブレークのバックはストーンズのライブ音源ではないので、あくまでも新たに造りなおしたという証のようなものではあるのですが・・・。
ただその逆に"Satisfaction"の4分57秒から5分53秒までの1分弱に補填したAM音源は、曲の最終盤にアナウンスが被ってきてすぐにフェードアウトしており、ここについては既発同様の長さですが、VGP『Ready Steady Stones』(VGP-248)は本作含めたこれら既発タイトルよりアナウンス部分が若干長め、ということはバックで流れている"Satisfaction"もほんの僅かながら長く聴けるということになるので、大差ないといえば大差ありませんが、この長さで収録してあると更なる差別化になったのではという感も。
トラック10から18は、DACがノンレーベルでギフトとしてリリースしていた『We Want The Stones』(-)の中の「Got Live If You Want It! 1966 (reconstructed)」パートから、65年の"Time Is on My Side"と"I'm Alright"をカットして66年音源のみとしたもの。
ベースとなっているのは現行のabkcoミックスの『Got Live If You Want It』リマスター盤。 このリマスター盤、本作のインフォによればモノラルではなく「実際にはほんの僅かに演奏を右、ボーカルを左へパンして」とありますが、そう書かれればそうなのかもといった実際ほとんど分からないレベルのものであり、わざわざリマスター時にそんな微細なミックスをするのかといった疑問もあったりするので、ここではこれまで通りのモノラルとしておきます。
"Under My Thumb"は、abkcoミックスだとイントロのギターの頭が欠けてしまっていますが、本作はその欠けている部分をLPから持ってきて、まったく違和感を抱かせない見事な移植編集が施されています。
続く"Get off of My Cloud"も、abkcoミックスではイントロのリズムからフィル・インに入る寸前の部分がちょっと欠けてしまっていることから、つんのめった感じに聞こえますが、本作はおそらくその前の部分のリズムをうまくコピー補填して、すっきりと聞けるように編集。
"Lady Jane"は特に編集なし。
"Not Fade Away"は、LPと比べてabkcoミックスではドラムが入ってから歌までの2小節がカットされてしまっており、『We Want The Stones』の方も補填なしのabkcoミックスそのままだったので、本作も残念ながら追加補填なし。
"The Last Time"は、LPで聞くことができたリズムギターが入る前の一番最初のリフ1回がabkcoミックスではカットされており、リフ3回で歌に入る構成になっていますが、最初のリフをLPから持ってきて本来のリフ4回で歌に入る構成となる編集が施されています。
"19th Nervous Breakdown"は特に変わらず。
"Have You Seen Your Mother, Baby Standing in the Shadow?"は楽曲自体の編集は無し。ただしabkcoミックスでは曲がカットアウトされて歓声が繋がれていましたが、LP同様に次曲"Satisfaction"に繋がる編集。
そしてラストの"Satisfaction"は、『Got Live If You Want It!』と同演奏のエンディングが収録された『Charlie Is My Darling』スーパーデラックスエディションのものに差し替え。ちなみにインフォによると、この曲のエンディングは他公演のものとありますが、はたして真相は如何に。
その"Satisfaction"終了後3分26秒からは、リマスター前のabkcoミックスのみ収録の歓声と場内客出し用SEである英国国歌が繋がれています。
ただ、『We Want The Stones』を採り上げた際に触れましたが、ここまでやるのであればモノラルLPミックスで聞けた曲後半に2回入るブレイク部の、1回目のブレイクの後から2回目のブレイクまでの間の演奏や、2回目のブレイクの後のチャーリーがロールを刻むアレンジの部分といった、abkcoミックスになってからカットされてしまった部分をLPから補填収録して現在出来得る完全版とすれば尚良しだったのですが、『We Want The Stones』と差別化をはかる追加編集がなかったのは何とも残念。
トラック19から22は、1966年3月29日のパリ・オリンピアのセカンドショーを、再放送された高音質音源から収録。
"19th Nervous Breakdown""Get Off Of My Cloud""The Last Time"の3曲は事典でベストとした『A Rolling Stone Gathers No Moss』(VGP-101) に収録の、Europe1で1995年12月に抜粋再放送された音源。
放送では"19th Nervous Breakdown"冒頭にアナウンスが被ってフェードインとなっていましたが、本作はアナウンスを嫌ってアナウンスが終わった後からのフェードインスタート。
トラック22の"Satisfaction"は先に触れたDAC『Paris Match』(DAC-007)やGoldplate『Olympia Live In The Sixties』(GP-1302CD1/2)でも聴くことが出来た再放送音源。 残念ながら2分20秒までの不完全版で、これら既発2タイトルはオーディエンス音源を繋げて完走する編集としていましたが、本作はオーディエンス音源の補填はせずこの高音質再放送音源のみでフェードアウトとしています。
編集の都合なのか『Paris Match』は4小節ほど、『Olympia Live In The Sixties』は3小節半ほど本作より再放送音源部分が短くなってしまっていることから、本作が最長で聞くことが出来るということになります。
トラック23と24は、初登場となるは1966年2月6日出演した英国ABCテレビの「Eamonn Andrews Show」から。
トラック23はトークだけのトラックで、トラック24の"19th Nervous Breakdown"はオフィシャルのバッキングトラックにヴォーカルだけが生というもの。バッキングトラックはレコード同様にフェードアウトですが、最後にベースの16分弾きだけが残るというこの番組独自の編集がされてはいるものの、その編集部分が雑になっているのもある意味聞きどころかも。
この手のテレビ音源にありがちなモコモコの音ではないすっきりとした質感の音で、ヒスノイズもほとんどない状態で収録されていますが、ヒスノイズ除去の弊害である余韻の不自然さが若干と、チャリチャリとしたノイズが載ってはいますが、気になるほどのレベルではありません。 |
by Hara ¦ 23:31, Tuesday, Jan 01, 2019 ¦ 固定リンク
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