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『Hound Dog -The Lost Handsome Girls-』(-) |
『Hound Dog The Lost Handsome Girls』(-) 1CD
(※)Track1,16-18 June.29 1978 Rupp Arena,Lexington, Kentucky (※)Track2-12 July.6 1978 Masonic Temple Auditorium,Detroit,Michigan (※)Track13-15 July.19 1978 Sam Houston Coliseum,Houston,Texas
Stereo Soundboard Recording Quality:Excellent
(※)Track18 Mono Soundboard Recording Quality:Very Good-Good
1.Introductions(6/29)/2.Let It Rock(7/6)/3.All Down The Line(7/6)/4.Honky Tonk Women(7/6)/5.Star Star(7/6)/6.When The Whip Comes Down(7/6)/7.Lies(7/6)/8.Miss You(7/6)/9.Beast Of Burden(7/6)/10.Just My Imagination(7/6)/11.Shattered(7/6)/12.Love In Vain(7/6)/13.Support Member Introductions(7/19)/14.Tumbling Dice(7/19)/15.Happy(7/19)/16.Brown Sugar(6/29)/17.Jumping Jack Flash(6/29)/18.Hound Dog(6/29)
サブタイトルにもあるように、ストーンズブート史上に残る名盤であるTSPの『Handsome Girls』に未収録のトラックをメインとした編集盤。
まずはオープニングの"Introductions"。 ミックジャガーによるアナウンスと、楽器の調整音だけのトラックで、『Just Another Gig』(MAG 901401)や『King Biscuit Flower Hour』(KBFH CD-001-2)で聴けましたが、『Handsome Girls』には未収録だったもの。
続いての"Let It Rock"から"Love In Vain"までは、サイト「Wolfgang's Vault」にて公開されたデトロイト公演のラジオショーアウトテイク。
単なる偶然かとは思いますが、公開された音源の内、本作に収録された部分のみが『Handsome Girls』未収録で、あとは他のタイトルでも聴くことが出来たお馴染みの音源。
この公開音源を収録した既発タイトルに関しては、幾つかリリースされてきましたが、やや早めだったピッチの修正も含めた上での代表タイトルがDACの『Abandoned In Detroit』(DAC-068)
本作とDAC盤を比較すると、ピッチに関してはほぼ同じで問題なし。
また、この音源は、右に定位したハイハットが妙に浮き立つミックスとなっていたことから、やたらハイハットが耳につくのが難点でしたが、本作はイコライジングによりハイハットの周波数を若干下げ、ギターの周波数を上げることにより、その難点を軽減しています。
DAC盤の方はといえば、音の拡がりを重視して全体的な音圧を上げているだけで、ハイハットの処理は特にされていないので、ハイハットは浮き立ったままですが、それさえ気にしなければ全体的な音のレンジの広さはDAC盤なので、どちらを取るかは好みの分かれるところ。
なお、ラジオショーと重複する"Let It Rock""When The Whip Comes Down""Miss You""Just My Imagination""Love In Vain"の5曲は、ラジオショーのミックスでは前述のような事がない為、-Altanate Mix-と表記されていますが、"Let It Rock"に関しては、さほどの差は無し。
ちなみにこの音源では"Love In Vain"の前にサポートメンバーの紹介が入りますが、これは『Handsome Girls』にも収録されている上、ミックスが違うわけでもなく、またこの後にヒューストンでのメンバー紹介が収録されていることから、カットされています。
続く"Support Member Introductions"から"JJF"までの5トラック4曲は、ラジオ放送されていたにも関わらず、TSP『Handsome Girls』未収録だったもの。
"Tumbling Dice"に関しては、構成を間違えたミックが放送禁止用語を口にしたようで、ピー音が入っています。
これら4曲全てを収録した既発タイトルとしては、アナログでは下記の4タイトル
『Special Collector's Series Volume 8』(OBR 93008)
『Can't Stop Rollin』(OBR 93008)、
『Can't Stop Rollin』(Diamond Sound)
『Live From England 1974』(-)
『Can't Stop Rollin』2種と『Special Collector's Series Volume 8』は同じテープから。高域不足によるレンジ狭めの音で、"Brown Sugar"はイントロ途中からのフェードイン。"Tumbling Dice"と"JJF"はなんとか曲最後の1音まで聴けるもののフェードアウト。その"Tumbling Dice"と"JJF"には基テープの劣化に起因する音ブレあり。
意味不明なアルバム名の『Live From England 1974』は上記2タイトルと別のテープから作成。上記2タイトルに比べると音のクリアーさは譲るものの、音の鮮度自体はこちらが上。フェードインやフェードアウトに関しては同様ですが、音ブレ位置が異なります。
CDではTSP『Handsome Girls』のコピー+追加トラックの下記2タイトル。
『Handsome Girls』(DL030-33)
『Handsome Girls Definiteve Version』(DPCD-09/10/11/12)
この2作収録の4曲はいずれも『Can't Stop Rollin』もしくは『Special Collector's Series Volume 8』からのコピー。したがってフェードイン・フェードアウト、音ブレ位置も同じ。
ちなみに『Handsome Girls Definiteve Version』では、前述した"Tumbling Dice"のピー音を嫌ってか、その部分のみ7月6日デトロイト公演の音に差し替えています。
さて本作、音ブレが発生している位置から察するに、前述のアナログ『Live From England 1974』から作成されているようですが、"Tumbling Dice"や"JJF"のフェードアウトに関しては、ぎりぎりまで音量を持ち上げた上、歓声をうまく被せていて違和感なし。そしてイントロがフェードインだった"Brown Sugar"に関しても、おそらく7月19日ヒューストンの音を繋いでいるようですが、こちらも見事な繋ぎで全く違和感がありません。
音質の方も、既発より格段にクリアーとなり、『Handsome Girls』本編と比べると若干落ちるものの、同じ78年ラジオ放送音源を高音質収録した 『Just Another Gig』(MAG 901401)や『Lacerated』(VGP-004)あたりと同レベルの音質になっています。
最後にボーナストラックとして収録されたのは、本作のタイトルにもなった初登場となるレキシントン公演の"Hound Dog"。
1978年ツアーで2回しか演奏されなかったレア曲で、メンフィス公演の方はラジオ放送もされているのでお馴染みですが、今回登場したのはオーディエンス音源すら発掘されてなかったレキシントン公演でのもので、しかもサウンドボード音源。
ただ、サウンドボード音源といっても、本編のラジオ放送アウトテイクとは違い、歓声がほとんど入っていない卓直結と思しきモノラル音源。
音質の方は、基テープのジェネレーションがかなり高かったようで、シンバルの聞き取りすら出来ない位のコモった音。したがって高音質の本編には組み込めずにボーナス扱いとなったんでしょうけど、今後のアップグレード音源の発掘に期待。
といった具合で、1978年ラジオショー関連の音源に関しては、TSPの『Handsome Girls』と本作さえあれば、高音質で全て揃えることが出来るという便利もののタイトル。 |
by Hara ¦ 14:28, Sunday, Feb 14, 2010 ¦ 固定リンク
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