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『From Paris To Toronto』(DAC) |
『From Paris To Toronto』(DAC-127) 2CD
June.4 1976 Les Abattoirs,Paris,France
Stereo Audience Recording Quality:Excellent
(※)Disc-2 Track.8〜17 Mar.4&5 1977 El Mocambo Tavern,Tronto,Canada
Stereo Soundboard Recording Quality:Very Good
(Disc-1) 1.Honky Tonk Women/2.If You Can't Rock Me - Get Off Of My Cloud/3.Hand Of Fate/4.Hey Negrita/5.Ain't Too Proud To Beg/6.Fool To Cry/7.Hot Stuff/8.Star Star/9.You Gotta Move/10.Angie/11.You Can't Always Get What You Want/12.Band Introductions/13.Happy/14.Tumblinhg Dice (Disc-2) 1.Nothing From Nothing/2.Outa Space/3.Midnight Rambler/4.It's Only Rock'n Roll/5.Brown Sugar/6.Jumping Jack Flash/7.Street Fighting Man/8.Worried About You/9.Crackin'Up/10.Let's Spend The Night Together/11.Route 66/12.Hand Of Fate/13.Around And Around/14.Crazy Mama/15.Dance Little Sister/16.Little Red Rooster/17.Route 66
76欧州ツアーのパリ4日連続公演初日にあたった6月4日公演を、オーディエンス音源にて全曲収録し、翌年のエルモカンボ公演の初CD化含む音源をボーナス収録したタイトル。
メインとなるパリのオーディエンス音源はCD時代になってから発掘されたもので、耳障りな歓声や手拍子がなく演奏を大きく捉えたバランスの良い、この時代のものとしては大変優良な録音で、音質もこれまた良かったことから、ここまで4つのタイトルがリリースされてきました。
まずはDirty Work Production『Allright Charlie Watts』(DWP-001)。このタイトルが初出でしたが、ピッチは早め。
続いてリリースされたのがExile『First Does In Paris』(EXCD-31/32)。こちらはピッチが正常。音質はDWP盤と変わらず。
DAC自身がリリースした『Pavillon De Paris』(DAC-046)。ピッチはもちろん正常。上記2タイトルのやや団子状な音に比べて、若干高域が伸びて音がすっきりした分、ヒスノイズも若干増加。
そしてファーストジェネレーションのマスターからの作成という触れ込みの、既発ではベストであった『Pavillon De Paris Day 1』(SV-6476A/B)。これまでのタイトルに比べるとヒスノイズは少なめ。高域が若干伸びた反面、低域の方は上記3タイトルに比べやや軽めな印象に。また気にならない程度ではありますが、音がクリアーになった分、ヴォーカルの歪みが僅かながら強調された感も。
さて本作ですが、こちらもインフォによれば、マスターに大変近いジェネレーションのマスターからの作成とのことので、同様にジェネレーションの低いマスターから作成された『Pavillon De Paris Day 1』と比べてみると、音質自体は大差ありませんが、ヒスノイズは僅かながら本作の方が少なめ。
『Pavillon De Paris Day 1』、本作共にマスターとした音源は、"Happy"と"Tumbling Dice"の間に欠落があったようで、どちらのタイトルもそこへは既発音源を補填。
『Pavillon De Paris Day 1』は、"Happy"終了直後の繋ぎこそスムーズなものの、元の音源に戻る"Tumbling Dice"1番Aメロの「candle right down」直後部分ではその繋ぎ目にプチっというノイズが入ってしまっていましたが、本作は"Tumbling Dice"でのそのような繋ぎ目でのノイズは無し。ただし、どういう訳か"Happy"終了直後の歓声部分はクロスフェード処理を行わず、歓声がフッと消えて"Tumbling Dice"イントロ直前に飛ぶ編集がされていることから、この部分にあったミックのMCが本作は未収録ということになってしまっています。"Tumbling Dice"の頭に別音源を補填しているのだから、このMCもきちんと補填しておけば文句なしの代表盤となるのに、わざわざ他盤で聴けたものを聴けなくしてしまったこの編集は理解に苦しむところ。
また既発タイトルの全てが、オープニングSEと"Honky Tonk Women"それぞれにチャプターが振られていましたが、本作は一つのトラックにまとめられている為、これもまた不便。
ディスク2の後半10トラックはエルモカンボ公演のステレオ音源で、今回リリース音源の目玉は2曲。
まずはこれまで歌い出しの部分までしか発掘されていなかった"Crazy Mama"。これまでモノラルでしたが本作ではステレオとなり、ソロ後の3コーラス目「plain insane」まで聴けるようになっています。ただ、この"Crazy Mama"、既発はイントロに問題はありませんでしたが、本作収録の音源はイントロがテープ伸びしたような音ムラを起こしてしまっています。
"Crackin'Up"は、オフィシャルではドラムが入ってくる前に、オーバーダビングされたギターのチョーキングフレーズが入ってきますが、本作収録の音源はこのギターが無し。既発タイトルでのこのテイクは全てモノラル、もしくはステレオはイントロのみの収録でしたが、本作収録の音源ではステレオで最後まで聴くことが出来ます。
一応、他の曲にも触れておきますと、"Worried About You"と"Let's Spend The Night Together"、トラック11の"Route 66"、"Hand Of Fate"、"Around And Around"はDACリリースの『Sexual Healing』(DAC-117)でのモノラル音源パートが何と全曲ステレオに。とはいえ、旧DAC盤収録のステレオ音源と異なるのは曲間程度だったりしますが・・・。
このうち"Let's Spend The Night Together"は、旧DAC盤でいうところのStereo Remix:Tape Bだと、元々曲の後半にテープの上書きによる欠落があり、既発は上書き以降の曲の終盤も収録していましたが、本作はモノラル時同様にその上書き部分前までの収録となっており、曲の後半は未収録。
ラスト15〜17トラックは、アセテート音源から"Little Red Rooster" "Dance Little Sister""Route 66"。スクラッチノイズ除去処理の影響からか、音の余韻とシンバル類がかなりおかしくなってしまっています。
ちなみに本作の表ジャケット以外の3面は、モカンボ関連の写真となっており、DACも本来であればモカンボ音源をメインとしたかったのでしょうが、 さすがに初出が2曲しかなく、他はいずれも音質の優劣はあれど旧DAC盤で聴けるものばかりにつき、さすがにボーナス扱いとせざるを得なかったのかなと。 |
by Hara ¦ 23:03, Saturday, Jan 05, 2013 ¦ 固定リンク
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