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『Osaka 1988 Final Night』(-) |
『Osaka 1988 Final Night』(-) 2CD
Mar.28 1988 Osaka Castle Hall,Osaka,Japan
(※)Disc-1 Track1 Mar.19 1988 Osaka Castle Hall,Osaka,Japan
Stereo Audience Recording Quality:Excellent
(Disc-1) 1.Mick Jagger announces the cancellation of the concert due to illness/2.Video Introduction/3.Opening/4.Honky Tonk Women/5.Throwaway/6.Bitch/7.Let's Spend The Night Together/8.Beast Of Burden/9.Tumbling Dice/10.Miss You/11.Ruby Tuesday/12.Just Another Night/13.War Baby/14.Harlem Shuffle/15.Foxy Lady (Disc-2) 1.Party Doll/2.Member Introduction/3.You Can't Always Get What You Want/4.Radio Control/5.Shoot Off Your Mouth/6.Drum Solo/7.Guitar Solo/8.Gimme Shelter/9.Start Me Up/10.Brown Sugar/11.It's Only Rock'n Roll/12.Jumping Jack Flash/13.Syampathy For The Devil/14.Satisfaction
アルバム名にFinal Nightと入っているように、ミックの風邪によって3月19日からツアー最終日の3月28日に振替となった大阪公演の全曲収録盤。
セットリストは東京・名古屋と回るうちにかなり入れ替えられており、本来行われる予定だった19日の前日、18日の大阪公演まで演奏されていた"Lonely The Top""Lucky In Love""Say You Will"の3曲が外され、代わりに名古屋から追加となった"Foxy Lady"はそのままセットイン、そして大阪の次の東京ドーム公演から外されていた"Shoot Off Your Mouth"が復活しています。
この公演を収録した既発タイトルはLPとその復刻CDの2種。
まずはLP『Last Night』(VLT-1)。
8日の演奏曲全曲に加え、A面冒頭に19日のミック自身がステージに上がってのお詫びの模様、そして本来の公演日である19日にライブが行われていたら間違いなく演奏されていたであろう"Lonely The Top""Lucky In Love""Say You Will"の3曲を16日の大阪公演から追加収録しています。
やや奥行きはあるものの演奏を大きく捉えた好録音で、耳障りな歓声や手拍子の類はほとんど無し。全体的に低音が不足気味で若干軽めの印象を受ける音だったり、会場の出音が大きくなるライブ終盤部は気持ち割れ気味になってしまうものの、充分高音質といえるもの。
CD『Last Night -Live in Osaka 1988-』(-)は、そのLPを基に若干の修正を施して作成されたタイトル。
LPの方に追加収録されていた19日のお詫びの挨拶と16日公演からの3曲をカット、その代わりにジェフ・ベック達との『Primitive Cool』制作時のスタジオセッション4トラックを、高音質ステレオサウンドボード音源にてボーナス収録。
28日部分は全体的に軽めだったLPの低域を持ち上げることにより音に若干の厚みを加えている他、左寄りだった定位も中央に修正して、聞きやすさの向上を図っています。
また、LPではカットされていたメンバー紹介や、面代わりの関係で音の絞りが早かった"Just Another Night""You Can't Always Get What You Want"それぞれの曲終了直後の歓声、本編ラスト"JJF"終了後からアンコール"Sympathy For The Devil"の最初のドラ1音まで、そしてその"Sympathy For The Devil"終了後の歓声を、別音源にて補填して疑似完全版としていますが、この補填音源、レンジが狭く中域が強めという典型的なカセット特有の音質なのと、歓声が若干耳障りなのが玉にキズ。
では本作はというと、『Last Night -Live in Osaka 1988-』に似た感じの音ではあるものの、僅かながら本作の方が遠目からの録音かなといった印象。全体的な音質は、高域が耳につくところが一部あったりして、音をクリアーにし過ぎではといった感も。
多量の風船と紙ふぶきが舞う演出の"Satisfaction"では、『Last Night -Live in Osaka 1988-』でも、その紙ふぶきを噴射する音を大きく拾っていたり、風船が割れる音が結構耳についたりしていましたが、 本作の方は噴射音は小さ目なものの、逆に風船の破裂音はかなり大きく拾っており、これがオートレベル録音機能により演奏音がかなり遠くなってしまっています。
本作のテープチェンジは3箇所。
まずは"Just Another Night"終了直後。 『Last Night -Live in Osaka 1988-』も同じところでテープチェンジをしており、歓声がややうるさい別音源を補填していましたが、本作はこの部分は補填無し。よって本作では、"Just Another Night"が終わると切れ目なくすぐに"War Baby"が始まっていますが、その"War Baby"の冒頭はぎりぎり音欠けしていないものの、テープ開始部分の劣化により最初の9秒間は音ユレが頻発しています。
残りの2つは"Member Introduction"ではフィル・アシュリーの紹介からダグ・ウィンビッシュの紹介前までと、サイモン・フィリップスのドラムソロ後半6分17秒から終えた後の7分52秒まで。 ここには『Last Night -Live in Osaka 1988-』やその補填音源とは別の、左右のレンジが狭まったと感じる程度で音質はほぼ似たような別音源が補填されていることから、この切り替わり部分についてはスムーズに聞くことが出来ます。
更に本作には、ディスク冒頭にLP『Last Night』には収録されていたものの、復刻CD化する際にカットされていたミック本人による公演延期のお詫びを、19日当日の録音に加え、28日のライブ開始直前に場内で流された19日のお詫び映像の音声までも完全収録して、この日のコンサートに至るまでの流れを聞かせる造りとしています。
ちなみにLP『Last Night』の方はツトム・ヤマシタの通訳部分や主催者側の説明部分がカットされ、ミックの発言部分のみ抜粋して収録されていたことがこれにより分かりますが、それに加えて本作ではLPでは感じることの出来なかった会場の緊迫した雰囲気も感じられるようになっています。
なお本作は、ここまでの項で採り上げてきたミック大阪公演4部作の4つめにあたり、この4部作のリリースによりミック名義の日本公演全てがブート化されたこととなりますが、この時のミックは23日に行われた自らのドーム公演の客演してくれたことのお礼とばかりに27日のティナ・ターナー公演にゲスト出演して"Honky Tonk Women"をデュエットしており、その模様はyoutube等で音だけ聞けたりするものの、プレスのブートには未収録。
今回、この4部作のオマケとしてその音源がCD-Rにて配布されたようですが、本作の前日にあたる出来事だったことや、本作の収録時間にはまだ余裕があったりしたのだから、ディスク2最初の"Party Doll"をディスク1に移して、ディスク2の最後にでもボーナストラックとして収録しておいてほしかったところ。 |
12:11, Sunday, Apr 10, 2016 ¦ 固定リンク
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