The Rolling Stones Bootleg Reviews written by Hara  
 
 



『Los Angels 1989 1st Night』(-)
losangels19891stnight

『Los Angels 1989 1st Night』(-) 2CD

Oct.18 1989 Memorial Coliseum,Los Angeles,CA

Stereo Audience Recordings
Quality:Very Good

(Disc-1)
1.Continenntal Drift/2.Start Me Up/3.Bitch/4.Sad Sad Sad/5.Undercover Of The Night/6.Harlem Shuffle/7.Tumbling Dice/8.Miss You/9.Ruby Tuesday/10.Play With Fire/11.Rock And A Hard Place/12.Mixed Emotions/13.Honky Tonk Women/14.Midnight Rambler
(Disc-2)
1.You Can't Always Get What You Want/2.Little Red Rooster/3.Happy/4.Paint It Black/5.2000 Light Years From Home/6.Sympathy For The Devil/7.Gimme Shelter/8.Band Introductions/9.It's Only Rock'n Roll/10.Brown Sugar/11.Satisfaction/12.Jumping Jack Flash/13.Outro

1989年Steel Wheelsツアー中盤のハイライト、ニューヨーク6公演に挟まれる日程で行われた、ロサンジェルス4連続公演の初日にあたる10月18日公演全曲収録盤。

この公演を収録した既発タイトルは3枚組LPの『Love You Live Los Angels』(SL 87037)

loveyoulivelosangelslp

曲中カットなしの全曲収録盤で、遠目の録音ながら演奏を大きく捉えてはいるものの、観客の話し声や歓声等が一部耳障りに感じる箇所も。全体的に若干割れ気味なのに加え、中域中心で低音をあまり拾っていないというレンジの狭い音質。そしてこのLPはピッチが遅いため、再生時の調整が必要という難点もあったりします。

さて本作ですが、LPとは別のオーディエンス音源から作成。

やや奥に引っ込んだ印象を受ける曲があったりはするものの、全体的な音の近さは既発LPとさほど変わらず。曲によって分離が悪くなるものもありますが、総じて各パートの音がきちんと聞こえる良好な音源。周りの賑やかさも既発LPに負けず劣らずといった印象ですが、耳障りに感じるといった箇所は無し。
本作もやや低域が不足気味の軽めな音ではあるものの、全体的な音の鮮明差は既発LPとは段違いに本作の方が上。ただし曲によってはそのクリアーな高域が耳につく箇所もあったりするので、もう少し高域を押さえ気味にしてもよかったのではという気も。

終演後の花火打ち上げ時に場内に流す"Carmen"とそれに続くアナウンスまで収録した全曲収録タイトルですが、カセット録音なので当然ながらテープチェンジによる欠落が3箇所あり、その部分の欠落状況よって既発LPからの補填等の編集がされています。

まずは"Rock And A Hard Place"終了直後。
ここは楽曲への影響がない箇所だったことから補填処理をせず単純に繋いだだけのようですが、曲が終わった後で右チャンネルから聞こえる1秒にも満たない歓声がブツ切れ状態のままなので、ここはこの歓声をうまく消去して編集してもらいたかったところ。

続いては"Paint It Black"終了後から"2000 Light Years From Home"冒頭のキーボードとサンプリングによる導入部約4秒。
ここは既発LPから音質調整した上で補填をしていますが、その部分の歓声が騒がしくなるものの音質差は無いため、ほとんど違和感は無し。ただ、補填した音源について、せっかく音質を合わせてはいるものの定位までは修正しなかったようで、その箇所が右寄りとなってしまっているのがちょっと残念。

そして最後が"Satisfaction"終了後から"Jumping Jack Flash"イントロのドラムが入る直前まで。
"Jumping Jack Flash"が始まる寸前からリフ1回をLPから補填しており、ここも音質はほとんど変わらず聞くことが出来ますが、補填部の定位が右に寄っているのは前の箇所同様。

この日はキースコーナーが1曲カットされて"Happy"のみというある意味レアな公演だったりしますが、当然それが聞きどころとなるわけがなく、本作で耳を惹くのは"2000 Light Years From Home"。

キーボートとサンプリングの導入部が終わり、キースによるギターの単音リフが入ってくるまでは良かったのですが、その単音リフに被ってくるはずのメロトロンフレーズが一向に始まらず、通常の倍となる4小節もその単音リフ部が長くなってしまっています。結局メロトロンフレーズが被らないまま曲に突入しますが、今度はミックが歌っている最中に導入部のサンプリング部分と思しきシンセ音がバックで鳴りだしてしまうというアクシデント。

シーケンサーの暴走(?)はこれだけでなく、"2000 Light Years From Home"から次の"Sympathy For The Devil"へ繋ぐ際のキーボード両者のソロパートが始まるところでも、突如"Sympathy For The Devil"のパーカッションシーケンスが鳴りだしてしまい、それを慌てて止めるという、何ともイレギュラーな演奏を聴くことが出来ます。

by Hara ¦ 17:01, Sunday, Sep 24, 2017 ¦ 固定リンク

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